高野 秀敏さん
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  • 株式会社キープレイヤーズ
  • 高野 秀敏

スタートアップ、ベンチャーの採用力を高める② 自社ブランディングのための活動をせよ!

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スタートアップ、ベンチャー企業において、多くの企業が採用に苦労をされているのが「採用」です。前回のコラムでは、採用したい「イケてる」人材とは? について書かせていただきました。2回目は、デキる学生・中途求職者からのエントリーを増やす施策として、スタートアップ・ベンチャーの認知度を上げる方法についてご説明します。

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エントリー数を増やすには、採用のためのブランディングが必須

AIDMAの法則(広告宣伝に対する消費者の心理のプロセスを示した略語)にもありますが、求職者がエントリーしたいという興味を持つきっかけをつくるのであればまず、認知を増やすことが前提となります。なぜなら「人気企業ランキング」の上位企業と、世間での認知度の高さはイコールとなっているからです。

認知度を上げるには、メディアへの露出を増やすための広報活動が必須となります。特にFacebookや自社ブログで企業情報を発信する活動は、今や常識となっています。

認知がされていないスタートアップの場合は、自社の企業コンセプトを少しでも披露する機会を作ることが必要となります。例えば勉強会やイベントに積極的に登壇するなど、認知活動にどれだけお金と時間を使えるかがポイントです。スタートアップの場合はあまりお金も使えないので、無料で登壇できる機会を利用するなどの工夫が必要です。

質の高い採用専門サイトを用意しているか

質の高い採用サイトを用意するのもひとつの手です。会社がどんな人材を求めているのか、社員の顔写真入りで雰囲気を紹介するなど、会社が明らかになる効果もあり興味を持ってもらえるので、たとえ3人の会社でも用意するべきだと思います。

例えばメドレーさんの場合は、自社コーポレートサイト内で採用情報を上手く紹介しています。

▼社員インタビューをはじめ、情報が充実している株式会社メドレーの採用ページ

Medley

他に採用サイトの作りで参考になるような会社では、クラウドワークスさんマネーフォワードさんメルカリさんの採用ページはとても良いと思います。

▼動画形式の社員インタビューを掲載している、株式会社メルカリの採用ページ

メルカリ

コーポレートサイト内に採用コンテンツがある形式が理想ですが、場合によっては採用専門で別のサイトを立てたほうが良いこともあります。コーポレートサイトのコンセプトがしっかり定まっていないと、採用情報の更新がすっかり後回しになってしまうことがあるからです。Wantedly(ウォンテッドリー)を利用する選択肢もありますね。

▼Wantedlyを採用ページとして活用している参考事例

採用ページは作らない!コスパ最高の求人媒体を、採用の受け皿にするのが「おかん」流

採用サイトでは、経営陣を前に出すことです。これは社長に限らず、CTOの方がいる場合は前に出すような形でも良いでしょう。経営陣や技術者が有名人であるといった要素がある場合には、非常に効果があります。

メディアに露出するためには取り上げられるネタを提供し続ける

どの会社にも有名人がいるわけではないと思いますので、現実的には出会いを作る努力を積み重ねることが大事な施策となります。スタートアップやベンチャーに向いているのが、THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)やTechCrunch(テッククランチ)といったメディアに露出して、信用を印象付ける方法です。

メディアに取り上げてもらうには、知り合いを通じて紹介してもらうといった形が多くなると思います。あとは「プレスリリースをきちんと作る」ことです。ネタとして取り上げられやすい内容であれば掲載されやすいので、プレスリリースの作り方が上手い会社に聞いてしまうのもひとつの手段です。

例えばPR部門では独立系で東証一部の実績を持つベクトルさんの子会社であるPR TIMESさん。他には、ソーシャルワイヤーさんの@Pressなど、こういったサービスを使って露出する方法も効果的です。

リリースの書き方については、スタートアップしたばかりの1年未満の会社の社長が「何もわからないので教えてください!」と頭を下げてお願いすれば教えてくれる方も多いと思います。記事を工夫したり、面白いことを敢えて実行するなど、話題作りのための努力は必要です。とにかく知ってもらわないと、その会社で働こうとは思えませんよね。

エントリーしたくなる会社のページには「気持ち」が入っている

一昔前のホームページ上での採用といえば、勤務内容、勤務地、労働時間、給与、といった条件のみが主でした。現在は、働きがいを感じさせる情報を載せる会社が主流ですね。

事業内容だけでなく、社会的なメッセージを感じるホームページは見た人に印象付けしやすいし、それを友人に紹介してくれる可能性もあります。要するに採用ページというのは営業と一緒でマーケティングツールの一種だと考えています。

BtoBの会社ほど、採用のための予算をしっかりとるべき

メルカリさんのようなCtoCやB2Cのサービスを行っている会社は、認知も高いので、採用にあたっても比較的有利だと思います。その反面BtoBでは一般の人に事業内容が認知されにくいため、予算をしっかりとった上で採用活動に力を入れるべきだと考えています。

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採用活動のひとつに「社員紹介制度」というのがあります。けれど、社員1人ひとりが経営者意識を持って積極的に人を連れてくることは、簡単ではありません。そのため、ある会社では紹介した社員が1年間続けば、紹介者に39万円(サンキュー)が支給されるという制度を導入している事例もあります。

それでも採用できない場合は、エージェントに依頼して人材を紹介してもらうことも選択肢としてあります。本来どの会社も事業計画の中に採用コストを盛り込んでいるはずですので、人材会社に依頼しても黒字になる形が理想です。

しかし採用の予算を削らないと儲からないビジネスモデルが多いのも現実。どうしてもお金をかけられない場合は、安く学生を採用できるWantedlyなどを利用すれば良いと思います。

エージェントを上手に利用するには「決まる会社」と思われること

エージェントに紹介を依頼している企業の声としてよく聞くのが「頼んでいるんだけどいい人を紹介してくれない」というものです。この理由を端的に言いますと、その会社はエージェントから「決まらない企業」と思われてしまっている可能性があります。やはり人材会社も「決まる会社」に良い人材を紹介したいからです。

「決まらない企業」というのは、面接力がない、内定を出したけどクロージングがない、といった詰めの甘さで判断されているケースが多いと思います。

本来であればエージェントから「どういう人なら決まるか」を定期的にコミュニケーションとるような働きかけがあり、リテーラーに先払いしていれば、決まらない理由を当然分析すると思います。最近の成果報酬の場合は、その部分のお金を払っていないので、そこまで頑張って「紹介」の部分に力が入らないという実情もあります。

エージェントを上手に使って良い人を採用している企業は、採用にお金を払う気があり、人任せではなく積極的に情報を取りに詰めてくる担当者が多い印象です。毎日データベースを見に来る担当者も実際にいますし、やはり成果を出してます。成果報酬というのは、そういった意識を鈍くしているという側面もあります。

あとは、成果報酬型の場合は複数社に紹介しているので、どうしても決まる会社にいってしまうというボタンのかけ違いが行われています。こういった状況は良い方向に変えていきたいですね。

ここまで、採用力の高い会社が取り入れている企業の認知向上のために企業ブランディングを行うために必要なことをご紹介しました。次回は採用力を高めるため気をつけるポイントの3番目「面接は営業交渉の場。いかに本音を引き出すかが鍵」について詳しく紹介ししたいと思います。

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