Yuichi Hatakeyamaさん
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創業融資を受けるために知っておくべき3つのポイント

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SELECKでの初投稿です。株式会社ビズグラウンドが提供するBizerでは、起業家に立ちはだかる「総務・労務・経理・法務・知財」の壁をクラウドで丸投げ解決できるサービスを提供しています。サービスの裏方には、専門家(税理士、社労士、司法書士、行政書士、弁理士)がおり、今回その専門家の知見を通じて、スタートアップにまつわる経営のアレコレについての「正しく為になる」情報をお届けしたいと思います。

第一弾となる今回のテーマは、創業融資を受けるために知っておくべき3つのポイント。具体的な相談内容に対して税理士先生にお答えいただく形式です。企業準備をしている方だけでなく、将来独立をお考えの方も「今から気をつけておくべきこと」があります。ぜひご覧ください。

創業期の融資ついて

創業融資を受けるために知っておくべき3つのポイント

会社を設立したばかりのときは先行投資で資金が必要。ただ、設立した会社には当然実績もない中でどうやったら融資を受けることができるのか。今回の記事では、創業融資を受けるために知っておくべき3つのポイントについて解説します。

質問者: Webエンジニアをしているのですが、来年独立しようと思って会社運営のことをいろいろと勉強しています。

税理士: 今回のご相談は銀行融資について

質問者: はい、携帯アプリを作成して広告費で稼いでいくモデルを考えていますが、デザイナーへの支払いだったり、いろいろとかかる費用を洗い出してみたら銀行融資が必要だなと思いまして。

税理士: 創業したての方向けの融資では、(1)日本政策金融公庫の創業融資、(2)民間の金融機関での融資申込みがありますが、オススメは(1)です。

質問者: どのあたりがオススメなんですか?

税理士: 日本政策金融公庫は政府系の金融機関で、創業を支援する目的からかなり親身に相談させてもらえ、民間の金融機関に相談にいってもまずは日本政策金融公庫をオススメされることもあるくらい、創業者に優しい融資制度です。

質問者: 誰でも融資を受けることができるのですか?

税理士: さすがに誰でもという訳にはいきません。ちゃんと公庫の審査をクリアーしないと融資を受けることはできませんので、今日は3つのポイントを覚えてください。

質問者: よろしくお願いします。

税理士: 創業融資を受けるためのポイントは次の3つです。

  1. 事業計画
  2. 資本金(自己資金)
  3. 代表者の経歴

創業期スタートアップ

【ポイント1】事業計画

税理士: まず、事業計画ですが、公庫もビジネスですのでちゃんと利益が出て返済できる事業に融資をします。アプリ開発であれば1年後くらいには利益が出るようなビジネスモデルが良いと思います。

質問者: けっこう初期投資が大きくて500万円くらいは開発の支払いが出ると思ってます。1年で500万円を回収するのはちょっと現実的ではないかなと

税理士: 開発するアプリは毎年500万円くらいかけて内容更新していくのですか?

質問者: いえ、基本的には初期の開発でほぼほぼ完成します。

税理士: その場合、アプリの開発費は「ソフトウェア」として固定資産として記帳することになり、「減価償却」という計算で5年間に分割して経費にすることになります。

質問者: むむむ、専門用語がチラチラと。

税理士: 通常は納品してもらったときに全額が経費になるのですが、例えば車を購入した場合、その車は何年間も使いますよね。

質問者: さすがに消耗品ではないですからね。

税理士: そう、まさに「消耗品」ではなく何年間も使うので、使う年数に分割して経費にするというのが「減価償却」という計算になります。

質問者: なるほど、私が作るアプリも同じということですね。そうすると500万円を5年間で分割すると1年間で100万円、これなら1年後の黒字も見えそうです。

【ポイント1】まとめ:初期投資が大きいビジネスでは固定資産計上できないか確認し、1年くらいで黒字化できる事業計画を考える。

【ポイント2】資本金(自己資金)

税理士: 2つめのポイントは自己資金です。

質問者: あの、、自己資金がないから融資を受けたいのですが。。

税理士: 例え話で、Aさんは自己資金500万円を貯めて創業して、足りない500万円の融資の申込みに来ました。Bさんは貯金がなく自己資金0円で500万円の融資の申込みに来ました。銀行はどちらにお金を貸してくれるでしょうか?

質問者: 同じ500万円の融資でも違いがあるのですか?

税理士: はい。創業融資では事業を行う熱意も審査されます。創業するために資金を貯めてきた実績は事業に対する熱意と評価されますし、自分の資金を入れてリスクをとって事業をする人のほうが本気度は高いと評価されます。

質問者: 自己資金はどれくらいあると良いのですか?

税理士: 一般的には、融資の額の半額は自己資金が必要です。500万円の融資を受けたいのであれば半額の250万円が必要ですね。

質問者: 会社を設立するタイミングでは50万円しかなくて、、その後に退職金200万円が入ってくるのですが、、

税理士: 代表者から会社への貸付金は、融資の審査では自己資金として取扱ってくれますので先に会社を設立して大丈夫です!

【ポイント2】まとめ:融資を受ける半額以上は自己資金を準備する。資本金が少ない場合は代表者から会社に貸付して自己資金を増やしましょう。

銀行融資

【ポイント3】代表者の経歴

税理士: 最後のポイントは代表者の経歴です。

質問者: 受賞とか、輝かしい経歴はないですけど。。

税理士: アプリ開発は今までやってきたのですよね?

質問者: はい、全く経験のない分野での起業はさすがにムリですからね。

税理士: 融資の審査も同じです。事業計画どおりにビジネスを実現できるかどうか、事業を成功するためのスキルがあるかどうかは今までの経歴で評価します。

質問者: まあ地道にですけど今までやってきた実績と、外注先とかの人脈もありますのでそこは自信をもってアピールできますね。

税理士: 素晴らしいですね!融資を受けるにあたっては面接審査もありますのでどんどんアピールしてください。

税理士: あともう1つ、代表者の与信調査も行われ、過去2年程度にローンやクレジットカードの延滞履歴がないかチェックがあります。

質問者: たぶん、大丈夫だったような。延滞しても支払っていれば大丈夫ですか?

税理士: いえ、期日にきちんと支払いができないというのは大きくマイナス評価です。ビジネスモデルとか、他は完璧だったのに、ローンの引き落としでうっかり延滞があったために融資審査で落ちてしまったケースもありますのでご注意ください。

質問者: 起業を考える人はそういうところも気をつけないとですね。

【ポイント3】まとめ:経歴を記載するときには事業計画を実現できることをアピールするような記載をする。金融機関への支払延滞には要注意!

※参考:日本政策金融公庫各種申請書類書式

今回の記事では、創業融資を受けるために知っておくべき3つのポイントについて解説しました。次回は、今まさしく対応が進められている「スタートアップが最低限行うべきマイナンバー対応」と「マイナンバーのクラウド管理」について解説したいと思います。基本的な知識から具体的な運用、意外な落とし穴まで触れたいと思います。スタートアップの方にはもれなくご覧いただきたい内容です。

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