Yui Nishitaさん
  • コラボレーター
  • リンクトイン・ジャパン株式会社
  • Yui Nishita

LinkedInが解説【第5.5回】人材採用の新定石(まとめ)「ダイレクト・ソーシング」定義から実践まで

  • -
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    -
  • tweet

世界中で多くの企業が人材採用で活用している「ダイレクト・ソーシング」。日本国内でも新たな潮流として注目される採用手法ですが、これまでこの「LinkedInが解説」シリーズでは、下記のような記事を配信してきました。

【第1回】ダイレクト・ソーシングとは何か
【第2回】ダイレクト・ソーシングが広まった理由
【第3回】ダイレクト・ソーソングのメリット
【第4回】ダイレクト・ソーシングを行うティップス
【第5回】採用担当者に必要な要素は「アート」と「サイエンス」

今回は、この5回分の要点をまとめ、ダイレクト・ソーシングの定義から実践までをハイライトでお届けしたいと思います。

採用・キャリア

「ダイレクト・ソーシング」とは何か

  • 日本で「ダイレクト・リクルーティング」と呼ばれる採用手法のことで、海外においては「ダイレクト・ソーシング」という言葉が一般的

  • 「ダイレクト・リクルーティング」は候補者探しから面接・採用までのプロセス全体を指すのに対して、「ダイレクト・ソーシング」は、候補者探しそのものを指す

「自社のことを知らなかった、仕事を変える気が無かった人材」も含め、企業自らが自社の魅力を伝え、候補者に変えていく活動がダイレクト・ソーシングの醍醐味といえます。

優秀な人材ほど、転職に関しては「潜在的」であることが多くなります。特にエンジニアやデザイナーなどの技術者の不足を課題とする企業が多い今日においては、ダイレクト・ソーシングを理解し実行することが、人事担当者にとっての必須スキルになってきています。

ダイレクト・ソーシングが広まった理由

  • ビジネスパーソンに特化した「プロフェッショナルSNS」の進展により、候補者は企業の情報を容易に入手できる時代になった

  • 企業側は、同SNSの登場で候補者との関係構築が容易になり、「Post & Pray 」(和訳: 掲載して祈る)、つまり「多くの人に求人情報を見てもらい、あとは待つ」という従来の発想から脱却してきている

採用におけるこれらのトレンドから見えてくることは、「待ち」から「攻め」への採用手法のシフト、そしてそれを実現するのが、ダイレクト・ソーシングです。

日本のプロフェッショナル(社会人)全体の中で、転職活動を積極的に行っている人はわずか20%ほどにすぎません。そのような状況下では、企業側からも積極的に、優秀な人材に戦略的にアプローチしていくことが重要になっています。「求人情報にマッチした人材を、企業自らが探し出す」発想へ転換しなければ、競合他社に遅れを取ることになるでしょう。

ダイレクト・ソーシングのメリット

  • 現在第一線で活躍していて転職市場には出てこない「転職顕在層」にもアプローチが可能

  • 景気による売り手市場の転職市場の中でも、候補者の質を保つことが可能

  • 人材紹介サービスなどの第三者を介さないことにより、それにかかるコスト(採用した人数×年収の約25~30%程)が削減される。また双方の理解が深まりやすく内定までたどり着くことができる

  • SNSの機能などを利用し、常に最新の自社の情報を自ら発信し拡散することで、欲しい人材にダイレクトにアプローチし、事業の目的や企業文化を直接伝えることができる

(企業の採用に関する)悩みをまとめると、 

  1. 候補者の質
  2. 採用コスト
  3. 採用におけるブランド力
  4. 採用にかかる時間

の4つに整理できるかと思います。第三者を介さず、自社自ら能動的に採用の候補者を探しにいくダイレクト・ソーシングは、上記の悩みを解決してくれます。

常に他企業との競争が続く転職市場においては、いかに質の高い採用の「母集団」を維持しておくかが非常に重要です。ダイレクト・ソーシングによって候補者と直接つながり、関係性を保っておくことで、その課題が解決されることになります。

ダイレクト・ソーシングを行う上でのティップス

  • 最初に候補者に接する採用担当者は、自身が会社の顔(アンバサダー)となり、「人を惹きつける情報」を先頭に立って発信していくことが重要

  • 自社で働くことの価値を、ホームページやプロフェッショナルSNSで発信することで、働く環境としての自社について候補者の理解を助ける施策を行う。(=採用ブランディングを行う)

  • 自社で募集しているポジションに適した人材に効果的にアプローチするには、「より多くの人」から「採用ニーズとマッチした人材」に求人情報をみてもらうという、発想の転換が必要。社員を巻き込んで発信を続けていくことが大切

最後は、自社が必要とする要件を満たしたプロフェッショナルへ能動的なアプローチすることです。プロフェッショナルが集まるネットワークの中で、現在の勤務先や職務、職務レベルなどで条件を絞り込み、自社のターゲットとなる候補者へアプローチします。

ダイレクト・ソーシングを実施する上では、採用担当者だけではなく、会社全体が一丸となって継続的に発信を続けていくことが大切です。自社の採用ブランディングをしっかりを行った上で、候補者に積極的にアプローチすることが求められます。

採用担当者に必要な要素は「アート」と「サイエンス」

  • 今どきの採用活動にはマーケティングや営業のスキルが求められる。それに応じて、採用担当者が持っておくべき資質やスキルも変化

  • 今どきの採用担当者には、候補者を説得するためのアート(感性)と企業の採用戦略を立案できるサイエンス(論理性)の両方の資質が不可欠

日本国内の採用担当の方と話していると、「今どきの採用活動ってマーケティングや営業のスキルが求められるんだなとひしひしと感じます」といった声をよく聞くようになりました。あるいは、企業によっては、優秀な営業の方が人事部に所属となり、採用担当者に任命する事例も増えてきているようです。

時代とともに変化する採用活動。採用担当者に求められる資質も変化してきています。従来であればマーケティングや営業に求められていたような、相手のニーズや資質を見抜くスキル、またデータ分析などの数値に強いことも必要になってきています。

日本の人材採用は変化の時期を迎えている

以上、「ダイレクト・ソーシング」導入に必要なポイントを紹介しました。企業の採用担当者にも、組織の中で経営陣にも信頼できるアドバイザーとして、企業の意思決定の一翼を担うことのできるスキルが求められているなど、日本の人材採用のスタイルは変化の時期を迎えています。

裏を返せば、優秀な人材を採用したいけれど、市場での認知拡大を進めているスタートアップ・ベンチャーにもチャンスが訪れているとも言えるでしょう。プロフェッショナルSNSなどをうまく活用して、新しい採用のスタイルにチャレンジしてみてください。

来週は連載に戻りまして、第6回以降は「ダイレクトソーシングの事例」と、実際にダイレクトソーシングを活用している企業の事例をご紹介します。今後も「ダイレクト・ソーシング」の解説を通じて、採用担当の皆様に現場で役立つノウハウを配信していきたいと思います。ぜひご覧ください!

各項目を詳細に記載した記事はこちらです。

【第1回】ダイレクト・ソーシングとは何か
【第2回】ダイレクト・ソーシングが広まった理由
【第3回】ダイレクト・ソーソングのメリット
【第4回】ダイレクト・ソーシングを行うティップス
【第5回】採用担当者に必要な要素は「アート」と「サイエンス」

LinkedInのお客様事例の一覧はこちら

  • -
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    -
  • tweet