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  • シニアエンジニアリングマネージャー
  • 高橋 一貴

GitHubのイシューとプルリクが自動でカンバンに!無料ツール「Waffle.io」の使い方

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今回のソリューション:【Waffle.io/ワッフルアイオー】

〜GitHubの開発進捗をリアルタイムで「カンバンボード」にする、無料ツール「Waffle.io」の使い方〜

ソフトウェア開発におけるプロジェクト管理に革命をもたらした、バージョン管理ツール「GitHub(ギットハブ)」。GitHubはコードレビューの効率化はもちろん、「Issues(以下、イシュー)」という機能を活用することで、細かい仕様や課題を議論することもできる。

▼GitHubのイシューを活用し、ビジネスサイドも含めた議論をしている事例

「モノが悪いから売れない」とは言わせない。営業マンがGitHubを使うと組織が変化

しかしGitHubのイシューは、「今なにが起こっているか」を直感的に把握することに優れたUIだとは言い難い。そこで活用したいのは、GitHubとリアルタイムに連動するタスクボードを無料で作成できる、Waffle.io(ワッフルアイオー)のようなツールだ。

2016年3月出荷予定の、離れて暮らす家族と動画や写真を共有するサービス「まごチャンネル」を開発中の株式会社チカク。同社では、スマホアプリやソフトウェアの開発状況をWaffle.ioで可視化することで、プロジェクトの進捗を横軸で掴むことができていると言う。

情報共有に関しては、『◯◯に関しては必ずこれを見る』という場所を作ることが大切」と語る同社の高橋 一貴さんに、詳しいお話を伺った。

▼GitHubとリアルタイムに連動できるタスク管理ツール「Waffle.io」とは…

Waffle.io

5名の社員で鋭意開発中の新サービス「まごチャンネル」

チカクでは、現在5名の社員で2016年3月リリース予定の「まごチャンネル」というハードウェアのサービスを開発しています。「まごチャンネル」を一言で表現すると、実家などのテレビと直接つなぐことで、スマホで家族が撮影した動画や画像をそのテレビ上に表示できるデバイスです。

まごチャンネル

プロダクト開発の背景には、代表の梶原が持っていた思いがあります。彼の祖父母は出身地である淡路島に住んでいて、そちらに自分の子どもの写真をどうしたらこまめに送れるか、ということを考えていたそうなんです。

デジタルフォトブックやDropboxを試してみたものの、お互いに続かない。そこがビジネスになるのでは、と感じて始めたのが「まごチャンネル」です。

特徴はとにかくテレビとの接続が簡単なことと、送信する側も専用のアプリで撮影をするだけなので、お互いに手間がほとんどかからないことです。さらに、インターネット回線もハードウェア自体に組み込まれているので、家にネット環境がなくても大丈夫です。

「クールなもの」より「使ってもらえるもの」を作りたい

社員の役割としては、代表の梶原がサービスの設計やマーケティング、事業計画を全般的に担当。残りの4名は私を含めた全員がエンジニアで、ハードウェアやアプリを含めて自社で開発しています。

高橋 一貴さん

Webサービスとは違って実際の「モノ」が存在するので、そのモノに実装する携帯の回線の制御から在庫の管理まで、やるべきことはたくさんあります。基本的には、みんなで死ぬほど頑張っています(笑)。

2015年12月にチカクに入社しましたが、決め手になったのは、直感的に「このプロダクトはイケる」と思ったことですね。こういった勘が簡単に当たるようでは、世の中ヒット商品だらけになるとは思いますが…。

ただ、自分たちが思う「クールなもの」より、「使ってもらえるもの」を作りたかったんです。すごくピカピカしたものって、基本的には難しすぎて多くの人はついて来られないと思うんですよ。「まごチャンネル」は、私のそんな気持ちにぴったりはまったプロダクトでした。

そこでプロダクト開発でも、とにかく「わかりやすさ」を追求しています。とは言え、開発側のメンバーは世の中的にITリテラシーがスーパー高い人ばかり。どんなにわかりやすくしたつもりでも、なかなか落ちきっていなくて。ユーザーテストを行って検証していますが、その点はリリースぎりぎりまで改善を頑張るつもりです。

GitHubのイシューだけでは、開発のステータスを把握しにくい

私は以前はヤフーで、「爆速」という社内プロジェクトの浸透に関わり、社内の生産性を上げるための社内コンサルタントのような役割を担っていました。チカク入社後は、ソフトウェアの開発にも関わりつつ、それまでの経験を活かして、プロジェクトマネージャー的な立場での進行管理も担当しています。

「まごチャンネル」のリリースに向けて各担当が行なっていることを横軸で効率的に管理するために、いくつかのツールを使っています。具体的には、GitHubTrelloWaffle.ioを導入しています。

開発はバージョン管理ツールのGitHubをベースに行なっていて、その中のイシューを使って仕様などを議論していました。でもイシューは、一次元で上から並んでいるだけで、一覧性がないんですよね。議論の数が増えてくると、それぞれのステータスがわかりにくい。

▼一元的に議論が増えていく、GitHubの「Issues」(内容はイメージです)

GitHub

そうすると、いつどれを見るべきなのかわからなくなってしまうので、みんなチェックしなくなってしまうんですね。大雑把でも「今の状況」と「誰がボールを持っているか」を、ひと目でわかるようにできないかと思っていました。

GitHubとリアルタイムで連動し、進行を可視化する「Waffle.io」

そこで最初はタスク管理ツールのTrelloを使って、各ToDoの進捗を可視化しようとしてみました。ただ、Trelloは無料版だとGitHubと連携ができません。GitHubから20個ほどタスクをTrelloに書きだした後に、「これは辛いね」って(笑)。

そこで利用するようになったのが、Waffle.ioです。Waffle.ioを一言で言うと、GitHubのイシューやプルリクエストと連携した「KANBAN」ボードが自動で作成される無料のサービスになります。

▼実際に使っている、Waffle.ioのKANBANボード

Waffle.io

GitHub上で新しいイシューを立てると、自動的にWaffle.ioの「Backlog」に入ります。その中で次に開発に着手するものに関しては「Ready」に移動させておきます。そして開発が始まったら、「In Progress」に移します。そのイシューがGitHub上でクローズすると、それは自動的に「Done」に入るという流れです。

また、新しいプルリクエストを出したときには、自動で「In Progress」に入ります。この同期先は設定で自由に変更できますし、プルリクエストの中に「connects to #(Issueの番号)」と記述しておけば、Pull RequestをIssueに紐付けて表記できます。

このように、GitHub上の進行にあわせて、Waffle.ioのカンバンもリアルタイムに更新されていきます。また、Waffle.io上で担当者のアサインやマイルストーンの設定、ラベルの付与ができるので、それぞれを整理・管理しています。

▼各タスクに担当者やマイルストーンを設定できる

Waffle.io

GitHubと違って縦横でマトリクス状に情報が並んでいるので、全体を見渡しやすく、ぱっと見て状況を把握できるのが良いですね。

週次で消化した開発タスクの量も確認できる

Waffle.ioには、「Throughput」という機能があり、週次で終了したイシューや、プルリクエストの数を確認できます。各タスクにポイントを割り振ることで、週次で消化したポイント数を見ることも可能です。

▼消化済みのタスクが週次で可視化される

waffle.io・Throughput

僕たちの場合はマイルストーンを1週間で区切っているので、週次で進捗を確認することにしています。ただ、必ずそこまでに終わらせる必要があるわけではなく、終わらなければ終わらなかった、という情報を可視化するために、振り返りを行なっています。

情報共有で大切なのは、「必ず見る」場所をはっきりさせること

現在は、開発まわりのタスクはWaffle.ioに、それ以外のビジネスサイドやコーポレートサイドの情報はTrelloに集約しています。

高橋 一貴さん

Trelloに載っているのは、「みんながわかる情報」です。一方で開発のように、「全員が関心を持つわけではない細かい情報」がたくさんある場合は、敢えて共有する場所を分けた方がいいと思います。

やはり情報共有に関しては、「◯◯に関してはこれを必ず見る」という場所を作ることが大切だと思いますね。結局わからない情報が多いと、みんなその場所を見なくなってしまうので…。今はTrelloとWaffle.ioでうまく棲み分けができているので、引き続きこのままの仕組みで運用していければと思っています。(了)

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