Yui Nishitaさん
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「HRハッカソン」とは? ハッカソンとデザイン思考が人事を変える【前編】

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「人事」のイメージを一新する最新トレンドのひとつで、シリコンバレーの一部企業ではすでに始まっている「HRハッカソン」を紹介します。

「人事の仕事」と聞いて普通の社会人がます思い浮かべるのは、「給与計算のような労務関連の業務」や「人材募集のための採用活動」といったものです。年間を通して、定常的な業務をこなしているイメージが強いのではないでしょうか。

このようなイメージは日本だけでなく、アメリカでも同様です。ハーバードビジネスレビューで人材管理に関する記事を執筆する、ハーバード・ビジネス・スクールのカッペリ教授の記事 「人事部がいま取り組むべき 5 つのこと」によると、

多くの人は、人事マネージャーの仕事はアドミン業務がほとんどで、ビジョンや戦略的な考え方に欠けていると批判している

と書かれています。

人事部がいま取り組むべき 5 つのこと

シリコンバレーから始まった「HRハッカソン」とは?

最近では、このイメージを変えようとする動きが出てきており、企業の人事担当取締役員が、「企業が顧客を扱うように、人事は自社の従業員を顧客のように扱おう」と宣言しているのをよく聞くようになりました。

この動きは"Consumerization of HR" = "人事における顧客化"と呼ばれ、社内でのカスタマー(従業員)エクスペリエンスを高めようという動きをこのように表しています。

しかし、多くの企業はこのコンセプトを理解していながらも、実際に何を行えば良いのか分からないというのが現状かと思います。

そのヒントとしてご紹介するのが、シリコンバレーの一部企業から始まっている、「HRハッカソン」と名づけられた新たな取り組みです。

テック業界でよく耳にする"ハッカソン"ですが、ここでは人事のイメージを変えるために、design thinkingデザイン思考、を使って従業員のニーズや期待を正しく理解する取り組みが行われています。

ハッカソンを活用して、従業員とのエンゲージメントを高める

〜LinkedInの実施するHRハッカソンの取り組み〜

LinkedInでは、Linkedinだけでなく、Google、Facebookなどのシリコンバレーで働くインターン生を対象に、これまでに前例のない「 HRハッカソン 」というプログラムを作りました。

プログラムの内容は、従業員の採用から、研修、開発、アラムナイ(企業を退職した元社員)のコミュ二ティにおいて、「従業員とのエンゲージメントレベルが低い事象がどこなのか?」を見つけ課題解決していくというものです。

LinkedinのHRハッカソン

このプログラムの実施は、あっという間に広がり、シリコンバレーで働く1,000人以上のインターン生から応募がありました。そこから160名が選ばれ、31のチームに分かれ、シリコンバレーの投資家向けに行われるような3分間ピッチ形式でアイデアの発表、コンテストが繰り広げられました。

エール大学の学生が提唱「学生が人事に興味を持つ」アプリとは?

そのプログラムで勝利したアイデアは、エール大学の学生2人で構成されたグループから発表された「[In]finite」という、インターン生が”インターンシップを行った企業の従業員とエンゲージする”ことができ、その企業への興味関心をより深めることができるモバイルアプリのプロジェクトでした。

彼らは、インターンシップ先で内定をもらった学生のうち、68%の学生が内定を辞退していることに着目し、

その理由の一番が、企業がインターンシップ生の長期ゴールを理解していないこと』『二番目に、企業とインターン生との間でオープンなコミュニケーションがないこと』という原因を見いだし、それを解決するためのアプリ開発を提案しました。

この取り組みの一番のポイントは、

  • デザイン思考というインターンシップを通して、学生の頃から人事に関して良いイメージを持ってもらうこと

  • HR以外の領域からHRのイメージを変えるアイデアを出していくこと

にありました。

従業員とのエンゲージメント

シリコンバレーの最新事例ではなく、ぜひ「新たな取り組み」を

このインターンに参加した学生はほとんどが人事領域に興味のない学生でしたが、『企業の重要な課題を解決する』という観点からソリューションを導き出していくという取り組みを通じて、人事の仕事に対するイメージを変え、興味を持ってもらうことに成功したそうです。

なかなか理解が得られにくい人事領域、すでにシリコンバレーから始まっているように、イメージの改善だけでなく、従業員のエンゲージメントが高まるような新たな取り組みをされてみてはいかがでしょうか。

次回は、【後編】として、「Ciscoの実施するHRハッカソンの取り組み」をご紹介します。

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