加藤章太朗さん
  • コラボレーター
  • SELECK(取材チーム)
  • 加藤章太朗

ところで「情報共有」って何のためにするの? 情報共有が機能するチームと機能しないチームの差

  • -
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    -
  • tweet

どの会社でも「情報共有」は大きな課題です。ただし、「情報共有しろ!」とよく言われるわりに「情報共有を何のためにしているのか?」という問いに答えられる人は少ないのではないでしょうか。

今回は、強い哲学を持って情報共有を行い、プロダクト開発に結びつけている株式会社M.T.Burnの取り組みを参考に、情報共有が機能するチームの特徴や情報共有をする理由をまとめました

情報共有が機能するチームの特徴①:情報共有をしてどうしたい?がある

「情報共有しろ!」というものの、情報を共有して実現したいことがないケースが多々あります。当然、情報を共有しているだけでは何も起こりません。

重要なのは情報が共有される状態を作ってどうしたいのかということです。

例えば、M.T.Burnでは情報共有を徹底し、みんなの前提知識を同じにすることで、価値のない意見が出ない状態を作っています

佐藤 裕介さん

「モノが悪いから売れない」とは言わせない。営業マンがGitHubを使うと組織が変わる

ただ、そもそも改善アイデアを出すためには、全員が現状を理解していることが重要です。情報の非対称性がある中でアイデアを出し、結果出てくるアイデアがしょぼかったり、既に検討済のものだと無意味ですよね。

また、「それはマネージャーミーティングで話している内容です」と言われてしまうと、せっかくアイデアを出した人もテンションが下がりますし、二度とアイデアを出さなくなってしまうかもしれません。

そして、なぜ価値のない意見が出ない状態を作っているかと言えば、全員から意見を吸い上げることが重要だと考えているから。特に「営業の意見をどう吸い上げて、プロダクトに反映するか」を徹底的に考えているようです。

それは、営業が最もマーケット(顧客)に近い位置にいるので、良いプロダクトを作ろうと思えば、営業が意見を上げていけるチームにしなければならないからです。

M.T.Burnの例を整理すると、情報共有の目的は下記の構造になっています。

情報共有の体制を作る

情報の非対称性がなくなり、価値のない意見が出なくなる

全員から意見を吸い上げられる状態ができる

営業の意見もプロダクトに反映されるようになる

良いプロダクトができる

このようにとても深く考えた上で「情報共有をしよう」という話をしており、結果として情報共有が機能するチームができています。

情報共有を機能させるためには「情報共有の目的」を徹底的に考えることが重要です。

情報共有が機能するチームの特徴②:役割をずらす必要がある

M.T.Burnの佐藤さんによれば、エンジニアは1つのものを作る上で、チームメンバーそれぞれの役割が異なり、全員で力を合わせないとプロダクトを作れないので、言わなくても情報共有をするそうです。一方で、営業はそれぞれが成績を追っている、すなわち同じ役割なので、情報共有をするインセンティブがない。

つまり、情報共有を機能させるには、チームメンバーの役割を意識的にずらし、情報が共有されないと各人の目的が達成されない状態を作ることが重要だと言えます。

佐藤 裕介さん

情報共有する奴が偉い!「役割分担+日々発信」のエンジニア文化が組織全体を強くする

エンジニアの場合、それぞれがプロダクトの違う部分を作っていることが多いので、作ったものを1人ひとりマージしながら開発を進めていきます。そのために全員が全員のやっていることを理解する必要があるので、情報共有する文化があります。

ただ営業の場合は全員が「売上を上げる」といった同じことを追いかけていくので、お互いにメリットをあまり感じない。報告で終わってしまい、情報共有まではいかないわけです。

そこで視点を変えて、ちゃんと個々の営業マンの「役割をずらす」ことで、情報共有する価値が生まれていくと考えました。並列で働いている営業マンでも、実際には役割が細かく分かれているんですよ。各自が「何を理解し」「何をするのか」を個人個人の役割として明確に定義し、しっかりと言語化しています。

例えば広告の設計やデザインであるアドフォーマットは、インダストリーやコンテンツの種類によって、たとえ同じパブリッシャーの中であっても最適なものが変わります。

ビジュアル重視のエンタメ的なコンテンツなのか、タイムライン形式のニュースなのかで、提案が全く違うんですね。こういったそれぞれの分野で担当を分けることによって、他の人がしていることを知りたくなるし、また知らなければいけない。

更に自分自身も、他のメンバーが知らないことをしているので共有したくなるんです。

よく「組織が大きくなるとチーム間で情報共有がされず溝ができる」といった話がありますが、こういった話もそもそも情報を共有しないと目的が達成できない状態を作れてないからかもしれません。

情報共有が機能するチームの特徴③:情報共有を文化に昇華させる

情報共有の目的を徹底的に考え、役割をずらしていくと情報共有はかなり浸透していきます。そこから重要なのは文化まで昇華するよう粘り強く働きかけること。M.T.Burnでは「情報共有をするやつが偉い」という雰囲気を作り、働きかけ続けているそうです。

まとめ

情報共有が機能しているチームの特徴は下記です。

1.情報共有をしてどうしたい?が明確で深い

2.各メンバーの役割を意識的にずらすことができている

3.情報共有を文化に昇華させる

ぜひ、参考にしてみてください。

  • -
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    -
  • tweet