• 株式会社まぐまぐ
  • 編集部/ジモトのココロ編集長
  • 藤松 美佳

PVよりも「愛着」を追求 サイト回遊率を上げるリアルタイムアクセス解析ツールとは

  • -
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    -
  • tweet

今回のソリューション:【Chartbeat/チャートビート】

〜リアルタイムアクセス解析ツール「Chartbeat」を使いリアルタイムで記事のクリック傾向を分析。それをもとに関連記事を最適化することを通じてWebメディアの回遊率を向上させた事例〜

Webメディアの運営では、PVやUUに目が行きがちだ。書き手側からは、記事がどのくらい読まれたのかは気になるものである。しかし、メディア運営では他にも重要な指標があることを忘れてはいけない。例えば、記事から記事への遷移率。ユーザーがどれだけそのサイトを回遊してくれているかは、そのサイトに対する満足や信頼の高さを測る上でも大切だ。

株式会社まぐまぐでは、メールマガジン配信サービスに加えて、「MAG2 NEWS」などのWebメディアを運営している。同社では、サイト内の回遊率を上げるために、関連記事の表示を最適化しているという。その際に使用しているのが、リアルタイムアクセス解析ツール「Chartbeat(チャートビート)」だ。同社編集部で、Webメディア「ジモトのココロ」編集長も務める藤松 美佳さんにその活用についてお話を伺った。

新卒でまぐまぐに入社し、Webメディア事業に携わる

2013年に新卒でまぐまぐに入社してメルマガの広告営業を担当した後、編集部に異動してWebメディアの事業運営に携わっています。2015年の7月にリリースした「ジモトのココロ」という新しいWebメディアでは立ち上げから企画しました。入社の理由は、将来はITを使った情報発信を通じて地方活性化に貢献したいと思っていて、そのためにまず、メールマガジンという誰でも使える媒体の運用をしてみたいと思ったことです。

弊社は主に、メールマガジン配信プラットフォームサービス「まぐまぐ」と3つのWebメディアを運営しています。主にまぐまぐを利用して配信されるメールマガジンのキュレーションサイト「MAG2 NEWS」、それから初中級者向け総合金融情報サイト「MONEY VOICE」、地域の観光・移住・雇用などの情報を発信する「ジモトのココロ」の3つですね。

Webメディア運営では、PVだけでなく回遊率も重要

メディアを運営していると、ついついPV数に目が行きがちです。けれど同様に重要な指標のひとつに、ユーザーのエンゲージドタイムがあります。弊社では1セッション毎のPV数を上げることも重要視していて、サイト内の回遊率を上げることを意識するようにしています。

藤松 美佳

例えば施策のひとつとして、ある記事を読んでもらった後に興味のある別の記事に遷移してもらえるように、サイトを工夫しています。「MAG2 NEWS」では、記事の途中で飽きてしまった方には画面横のシェアランキングから別記事へ飛んでもらい、記事を最後まで読みきってくれた方には記事末尾の「人気のオススメ記事」から別記事に遷移してもらうことを想定したつくりになっています。

「人気のオススメ記事」は読者にとって最適なものになるように編集部が選んでいるのですが、実務的にはどの記事をそこに配置するのかが大切になってきます。記事を最後まで読みきった方に向けたものなので、もちろん興味・関心が近い記事を選んでいます。例えば中国政治についての記事であれば、政治系や国際系、または中国に関する記事を配置するといった感じです。

興味・関心が近い記事の選定はある程度は経験則に基づいているのですが、それらの記事へのリアルタイムのアクセスも見て、最適化するようにしています。その際に活用しているのが「Chartbeat(チャートビート)」です。

「オススメ記事」のロイヤルストレートフラッシュを起こせる!?

Chartbeatを活用すると、サイト内のアクセスが多いページがランキング形式でリアルタイムに分かります。Google Analyticsでも各ページへのアクセス数をリアルタイムで見ることができますが、セッションが直前30分間で設定されているため、サイトを離脱してもすぐにはわかりません。それに対してChartbeatはマウスの動きやブラウザスクロールを秒単位で負っているので、本当にアクティブなユーザーが読んでいるかどうかをつかむことができます。

▼Chartbeatのダッシュボード

Chartbeat Dashbord

「Heads Up Display」という機能を使うと、各記事ページにあるリンクのクリック数ランキングがサイトページ上で直感的にわかります。例えばランキングが16位といった人気の低い記事はすぐに「人気のオススメ記事」から外し、別の記事に差し替えるようにしています。解析ツールのダッシュボードで確認するのではなく、実際に運用しているサイト上で直感的に判断できるのが良いですね。

▼ランキングが高い記事には左に表示が出る

Chartbeat Heads up Display

これがどういったときに役に立つのかというと、流入が急激に増えるタイミングです。当社は3つのメディア記事をおすすめする公式メルマガを配信しているので、その配信直後にアクセスがどっと増えるんです。この大きな流入のヤマがサイトにとってはチャンスで、「人気のオススメ記事」の記事表示も、そのタイミングを逃さずに即座に最適化する必要があります。

具体的には、ある記事へのアクセスが急に伸びてきたタイミングで、記事中リンクのアクセスランキングをチェックし、そのランキングが高いものを「人気のオススメ記事」に配置変えしています。リアルタイムのクリックランキングの変動に合わせて最適化作業を行っていて、スピード勝負で15分ほどで作業をしています。

慣れてくると、ほぼゲーム感覚ですね(笑)。「人気のオススメ記事」には常時8記事を選んで表示しているのですが、そのすべてをアクセスランキング1位から8位の関連記事で揃えることを目指していて、これを社内ではロイヤルストレートフラッシュなんて呼んでいます。人気記事のカテゴリーはバラバラなのでなかなか難しいのですが、Chartbeatを導入してから1度だけ成功したことがあります(笑)。

▼ロイヤルストレートフラッシュを実現!

Chartbeat

ちなみに「MAG2 NEWS」にはレコメンドツールを利用した関連記事も表示させていますが、最終的には人間の直感で選んだ記事の方が回遊率が高いと考えています。Chartbeatは人が経験で選んだ関連記事の精度を高める手助けをしてくれるツールということです。

訪問者の行動解析に役立つ機能が充実

Chartbeatには、リアルタイムのアクセス解析以外にも色々な機能があります。まず、訪問者の流入元が視覚的に分かるようになっています。メルマガ、ソーシャル、自然検索などの流入元が色分けされていて見やすいですね。

「Today's social」というエリアでは、ソーシャルで伸びている記事のTwitterでの反応や、流入元のツイートがわかります。著名な方のツイートからアクセスが伸びている、といったことにもすぐに気が付くことができます。

▼Today's social

Chartbeat Today's social

また、前日までのクリック数を日別で確認できるページもあるので、それを見て「人気のオススメ記事」を考えたり、公式メルマガに掲載する人気記事ベスト10のランキングを選んだりしています。さらに、訪問者がページをどこまでスクロールしたかも見ることができます。全体の70%はページの上半分まで読んでいる、といったことがわかるので、記事に対するユーザーの評価やユーザー行動の分析にも役立ちます。

複数のメディアを横断して管理・分析することも可能

弊社のように複数メディアを運営している場合に、一元管理ができることも便利です。「MAG2 NEWS」と「MONEY VOICE」は同じサブディレクトリなので、一緒に管理しています。

そしてそれらを、メディア別、著者別、編集者別、といった形でセグメントを分けた数値分析も可能です。複数のメディアを持っている場合、分析もメディアごとに行うケースが多いと思いますが、Chartbeatでは同じ著者の記事なら、メディアを横断してどれだけ数字が取れているかといったこともわかって便利です。

導入の決め手は、直感的なUIとサポートの手厚さ

Chartbeatの導入前はGoogleアナリティクスにちょっと物足りなさを感じていましたが、正直なところ関連記事をリアルタイムで入れ替えるという発想はありませんでした。そこが大きく施策として変化した部分だと思います。

導入を決めた理由は主に2点で、まずUIが直感的で使いやすいこと、そして提供元のデジタルガレージさんのサポートが手厚かったことです。日本で導入している企業が少ない中で、1対1で密にコミュニケーションをとってくださり、Chartbeatの導入から使い方の講習会といったフォローまで対応していただけたので、ありがたかったですね。

回遊率が飛躍的にアップ 今後はレポート機能を使っていきたい

Chartbeatの活用により、サイト内の回遊率が飛躍的にアップしました。Chartbeatはメディア運営をしていて、特にニュース系を扱っている企業にはオススメですね。

メディア全体の課題として、PVを追いかけることも重要ですが、訪問者の方がどれだけこのメディアに愛着をもって読んでくれているかを重視すべきだと思っています。今後は、まだ使えていないChartbeatのレポート機能をもっと活用して分析を深めることで、より良いメディア運営につなげていきたいと思っています。

  • -
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    -
  • tweet