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  • 大嶋 真治

オフショア開発をスムーズに!日本⇔ベトナムで正確な連携を実現したツール

今回のソリューション:【JIRA/ジラ】

システムやソフトウェアの開発業務を海外の事業者や子会社に委託する、オフショア開発を行う企業が増加している。開発コストの削減に大きなメリットが想定されるオフショア開発だが、言葉や商習慣の違いもあり、遠隔地のエンジニアとのコミュニケーションコストが発生することも事実だ。

コンテンツマーケティング事業・メディア事業を中心に展開する株式会社ウィルゲートでは、2013年6月よりベトナムでのオフショア開発をスタートした。その際に、日本との開発タスク連携をとるために共通で導入をしていったのがAtlassian(アトラシアン)が提供するチームのためのプロジェクト管理ツール「JIRA(ジラ)」だ。今回はJIRAの導入経緯について、同社でエンジニアを務める大嶋 真治さんにお話を聞いた。

エンジニアとして11年のキャリア 現在はマネジメントを担う

2004年に、新卒で別のSIerに入社しまして、そこで7年間、主にエンジニアとしてプロジェクトマネジメントを中心に行っていました。2011年の8月にウィルゲートに転職して、今4年目ですね。当初は自分自身で開発を行っていましたが、去年の4月からマネージャーという形で、インフラのチームをマネジメントしています。もともとエンジニアチームは開発組織としてひとつにまとまっていたんですが、今年度からは事業部配属に近い形になりました。

私のチームのもう1つのミッションとして、開発組織を横軸で見て環境を良くしていくというものがあり、その一環として社内のITソリューションの導入も行っています。ツール探しは基本的にはインターネット上で検索して、他社事例を参考にしたり、勉強会やセミナーで情報を仕入れることもあります。

ベトナムでのオフショア開発がスタート 遠隔地との業務連携が課題に

国内以外に、2013年6月からベトナムのオフショアにも10名ほどのエンジニアがいます。立ち上げにあたり問題だったのが、オフショアの方ではこちらで元々使っていた開発タスク管理ツールに物理的にアクセスできなかったんです。最初はベトナムチームだけ独立して仕事をしていたので良かったんですが、秋頃からは日本から依頼を出して連携していくようになったんです。そこで共通の管理ツールがないと不便だな、という状況になりました。本当にメールや、Google Driveで業務連携を渡しているような形だったので。

同時に、国内で使っていたタスク管理ツールにも課題があったんですね。ちょうど弊社の開発体制をスクラムに切り替えたタイミングで導入したものだったんですが。一言で言うと、重い(笑)。ちょっと画面遷移するだけでストレスになっていたんです。

それでも2年ほどは使っていたんですが、重いし、UIの面でもちょっと一世代前のインターフェースだよねという声が現場から上がっていました。世の中的にはいろいろな新しいソリューションの事例が出てきたこともあって、そろそろ他のものも探してみよう、ということになったんですね。

まずはオフショアサイドから運用をスタート

最終的には日本側、オフショア側共にJIRAを使って業務連携をしていくことになったんですが、最初はオフショア側のみで使っていたんです。ベトナムチームの立ち上げの時に、弊社CTOの佐藤を中心にこれまでの経験を踏まえて、新たな開発支援ツールとしてJIRAの試験導入を行いました。それで2013年夏頃から半年ほどは、日本とは連携せずに単独で使っていました。

その後、日本側の現場でも開発ツールの検討を行うことになった時に、いくつかのツールを検討しました。ただその時点でJIRAはベトナム側で小規模ながら動いているという実績が出ていたので、日本でも活用するのがスムーズだと判断したんです。当時課題だった日本とオフショアの連携も、同じツールを使えば解決できますし。そういった経緯で、2014年2月にこちらでも導入を行いました。

また、JIRAはそれまで日本側で使っていたものとタスク管理の考え方のモデルが似ていて、同じようなプラグインがあったり、操作性や構造が大きく変わらないということも良かったです。細かいところですと、権限周りや拡張性も考慮しました。標準機能にはない機能が、カスタマイズすることによってどれだけ実現できるのか、というAPI連携の部分ですね。ベトナムでの実績もそうですが、機能面でもJIRAはニーズを満たすものだと考えました。

オフショアでの実績があったため、日本でもスムーズに移行

日本側でのJIRAへの移行は、オフショアでの活用実績があるので日本でも積極的にそっちに移行する、という形で進めたのでスムーズでしたね。日本側のメンバーでも半分ほどは直接ベトナム側と業務を進めていますし、間接的に絡んでいるメンバーもいるので。

JIRAへの切り替えは一気に行いました。ベトナム側と一緒に開発していくということになるので、まずはベトナム側と連携する役割を持った人間を中心に押さえていって、その後拡大していきました。説明会も開催しまし、周知徹底していきました。

組織全体で共通の開発タスク置き場ができたことで、開発全体が可視化

今のJIRAの使い方としては基本的に月締めの運用になっていて、チーム毎に月サイクルで計画を立てて大枠のタスクを登録し、そこからヨーイドン、です。そして開発の途中で発生するようなタスクやトラブル対応は逐次追加していく形ですね。

JIRAを日本にも導入したことで、まずはそこが1つ共通の開発のタスク置き場になって、それをベースに全体が見えるようになったのが大きな成果です。全員が全体を見ることができるようになったということですね。以前課題だった「重い」ということに対して、現場からも「早くなった!」というポジティブな声もすごく上がってきました。

JIRA以降、他のAtlassianツールも導入し連携

JIRAの導入後、同じ運営会社のAtlassianが提供している他のツールも導入していきました。たとえばナレッジ共有のConfluenceや、プライベートリポジトリのBitbucketですね。全部繋がっているので、開発体制として以前より非常にスムーズになりました。

例えばConfluenceはナレッジ共有やコミュニケーションで使っているんですが、以前はそれを口頭やメールで行っていたので、情報が蓄積されていなかったんです。多少Wikiのようなものはあったんですがほとんど使われていなくて。Confluenceを導入したことで、情報を共有・蓄積していく文化ができましたね。

全社の方ではまだ100人弱でワンフロアのオフィスなので、ツールに頼るというよりは直接のコミュニケーションを大事にしています。ただ開発のところはベトナムもあってそういうわけにはいかないので、このような体制を構築していったんです。

ガントチャート機能があるとなお良い

今、実はちょっとタスクに関して2重管理になってしまっている部分があります。JIRAにはガントチャートがないので、予定と実績という考え方をすると「今何をする予定になっていて、それに対して今どうだ」という部分が直感的に判断しづらいんです。それでガントチャートは別のツールを使っているんですが、それがJIRAと連携できないものなんですよね。こういった進捗管理の部分までしっかりJIRAで追えるようになるとより良いな、と思います。

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