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バイブコーディングをYouTubeのように収益化!?「YouWare」の使い方を徹底解説
SELECKではこれまで、バイブコーディング(Vibe Coding)の概念や各種ツールについてお伝えしてきました。
バイブコーディングの本質は、Webサイトやアプリ開発の「民主化」にあります。プログラミングの専門知識がなくても、自分のアイデアを簡単に形にできるのが大きな魅力です。
この変化は、かつて「クリエイターエコノミー」が注目を集めたときと同じような可能性を秘めていると感じます。つまり、個人が作ったアプリを公開し、誰かに利用されることで収益が得られる、新しい経済圏の誕生です。
そのためには、ユーザー同士がつながり、収益化が可能な「プラットフォーム」が必要になります。
今回ご紹介する「YouWare(ユーウェア)」は、まさにそのようなプラットフォームで、バイブコーディングの開発機能に加えて、ユーザーコミュニティが形成されているのが特徴です。
YouTubeも当初は動画共有がメインでしたが、収益モデルが導入されてから多くのユーザーが試行錯誤し、一気にブレイクしました。生成AIも今、その段階に差し掛かっているといえるでしょう。
そこで今回は、YouWareの概要から詳しい使い方までお伝えしていきます!無料でも一部機能を利用できますので、ぜひ実際に使ってみてくださいね。
<目次>
- 開発したアプリで収益化が可能!「YouWare」とは?
- YouWareのアカウントを作成しましょう!
- YouWareの画面の見方
- 早速、YouWareでアプリを作成してみましょう!
※本記事に掲載している情報は、記事公開時点のものになります。サービスのアップデートにより情報が記事公開時と異なる可能性がございますので予めご了承ください。最新の情報については、YouWareの公式サイトをご参照ください。また、記事の内容についてご意見や修正のご提案がございましたらこちらまでお願いします。
開発したアプリで収益化が可能!「YouWare」とは?
YouWareは、Webサイトやアプリを制作できるバイブコーディングプラットフォームです。先日ご紹介した「Lovable」と同様に、「こんなアプリを作りたい」と自然言語でAIに指示を出すだけで、簡単にアイデアを形にできます。
以下に、YouWareの特徴をいくつかまとめてみました。
- 「こんなアプリを作りたい」と伝えるだけで、アプリが自動で生成される
- 他ユーザーの作品を閲覧し、気に入ったものは「リミックス」できる
- 作成したアプリはワンクリックでWebに公開・専用URLも発行される
- 公開作品が他者に使われることで、報酬が得られる仕組みも
- HTMLやTSXファイルをアップロードして即座にプレビュー・編集が可能
- FigmaのデータをYouWareにアップロードして、Webサイトとして公開可能
- プロンプト入力は日本語に対応
- バックエンド機能を搭載しており、認証機能やデータベース構築もできる
2025年10月時点で、YouWareで利用できるAIモデルは以下の通りです。
- GPT-5-Codex
- Claude 4.5 Sonnet
- GPT-5-High
- Kimi K2 Turbo
- GLM-4.6
- Claude 4.5 haiku
YouWareのユニークな特徴は、ユーザーコミュニティが形成されていること、そしてクリエイター向けの収益化の仕組みが存在することでしょう。
公開プロジェクトを収益化できる「インセンティブプログラム」は現在、創造性・実用性の高いプロジェクトを開発するトップクリエイターのみに利用が限定されています。しかし、今後コミュニティが拡大するにつれて、対象となるクリエイターの範囲も広がっていく予定とのことです。
仕組みはシンプルで、公開したアプリが他のユーザーに利用され、クレジットが消費されるたびにインセンティブが発生します。
受け取れる報酬は、YouWare側のプラットフォーム運用費(OpenAI等のAPI使用料、サーバー代など)を差し引いた金額の50%です。残りの50%は、プラットフォーム維持費や報酬プールに充てられます。そして、クレジットは100クレジットで1ドルに換算され、現金として引き出せる形です。
<料金体系>
YouWareは無料プランが用意されており、最初に500クレジットが付与されます。さらに、毎日ログインするだけで100クレジットをボーナスとして受け取れます。登録時にクレジットカードの登録は不要なので、気軽に機能を試すことができますね。
無料プランでも、プロジェクトをWeb上に公開したり、コードをアップロードしてYouWare上で編集するといった機能が利用可能です。
有料プランは月額20ドルのProプランからで、以下のような機能が追加されます。
- バックエンドを有効化したプロジェクトを4つまで作成可能(無料プランでは1つまで)
- 作成したプロジェクトのコードを直接編集・ダウンロードできる
- 混雑時の優先アクセス、新機能への早期アクセス
無料プランでもYouWareの使用感は十分に体験できますので、まずは無料プランで試した後に「もう少し本格的にアプリを開発してみたい」と感じたタイミングで、有料プランへの変更を検討すると良いでしょう。

YouWareのアカウントを作成しましょう!
それでは、YouWareのアカウントを作成してみましょう!公式サイトにアクセスし、画面右上に表示されている「Sign in」をクリックします。
すると、以下の画面に遷移しますので、Googleアカウントまたはメールアドレスのいずれかを選択します。
今回は、Googleアカウントで作成してみます。画面の指示に従い、以下の画面が表示されればアカウント作成は完了です。あっという間ですね!

YouWareの画面の見方
次に、YouWareの画面の見方を説明していきます。画面左側のメニューバーとプロフィールアイコン、そしてプロンプト入力ボックスの順にお伝えします。
<画面左側のメニューバー>
まずは、画面左側に表示されているメニューから。それぞれの詳細は以下の通りです。
- Explore:他のユーザーが公開したアプリやプロジェクトを閲覧できる。複製してリミックスすることも可能
- Blog:YouWare公式による情報発信で、開発TipsやFAQが紹介されている
- Affiliate:ユーザーが紹介を通じて報酬を得られるアフィリエイトプログラム
- Plugin:VS CodeやCursorなどの外部エディター向け拡張機能。エディター上のコードを直接アップロードでき、プレビューやAI機能を利用可能
- My Projects:自分のプロジェクトを管理するメイン画面。各プロジェクトの編集、プレビュー、デプロイ、複製、削除が可能
- Notification:ログインボーナス獲得、収益発生時などに通知が届く
- Create:新しいプロジェクトの立ち上げが可能
- Upload:HTMLやTSXデータ、フォルダをYouWare環境にアップロードできる
<画面右上のアイコンメニュー>
画面右上のアイコンをクリックすると、残クレジット数や、バックエンド機能の利用について確認できます。
YouWareにはクラウド型データベースが搭載されており、バックエンド機能をONにすることで、本格的なWebアプリケーションを構築できます。
例えば、ユーザーがコメントを投稿したり、アカウントを作成して他のユーザーと交流したり、といったインタラクティブ性を実装できます。
このバックエンド機能の最大の利点は「ユーザーがページを更新してもデータが失われない」ことで、コメントやユーザー設定などが保存され、継続的にサービスを利用できる仕組みを簡単に実現できます。
他にも、YouWareで利用できるバックエンド機能には、以下のような要素が含まれます。
- エッジ機能
- サイトが自動的に投票をカウントしたり、通知を送信するトリガーを設定可能
- 認証機能
- ログイン機能やユーザー別データ管理も可能で、YouWareユーザーの名前と写真を表示
バックエンド機能は無料プランでも利用可能です。ただし、無料ユーザーはバックエンドを活用したプロジェクトを1つまでしか作成できないという制約があります。Proユーザーは4つまで作成可能です。
なお、データセキュリティも講じられており、バックエンド機能を使用したプロジェクトは他のユーザーによるリミックスができない仕様となっています。リミックスできるのはフロントエンドコードのみで、バックエンド関数とデータベースは保護されます。
次に、「Creator Studio」というメニューについて説明します。これは、自分のプロジェクトやマネタイズ状況を管理できる画面です。
まず、「Dashboard」のメニューでは、公開したプロジェクトの閲覧数や、消費されたクレジットの合計数、合計収益などを確認できます。プロジェクトのパフォーマンスを把握するのに便利な機能です。
次に、「Monetization」では、収益管理が可能です。累計の総収益や、すでに引き出した金額、処理中の合計金額などを一目でチェックできます。「Request Withdrawal」ボタンから、収益の引き出し申請を行えます。
<プロンプト入力ボックス>
最後に、プロンプト入力ボックスの各種機能について説明していきます。
ボックス左下のクリップマークはファイルを添付できる機能です。その右にあるボタンをクリックすると「MCP Tool」と「AI App」という2つのメニューが表示されます。
「MCP Tool」は外部サービスやデータと連携できる機能です。例えば、Figma、Notion、GitHub、YouTube、Google Maps、Spotifyといった主要サービスと接続し、データ取得や機能の追加が可能になります。
「AI App」は、テキストプロンプトを入力するだけでアプリを開発できる機能で、この機能をONにすることでバイブコーディングが可能になります。
この機能をOFFにすると、AIによるアプリ生成、自動修正、エラー検出、画像生成といった機能がすべて無効化され、一般的なノーコードWeb制作ツールとしてのみ利用できる形となります。
最後に、プロンプト入力ボックスの下には、4つのテンプレートメニューが用意されています。それぞれの詳細は以下の通りです。
- Landing page
- 商品やサービスの説明文・見出しを入力するだけで、AIがメインビジュアル、特徴紹介、アクションボタンなどを自動で構成。問い合わせフォームやメール連携、決済への導線なども設定可能
- AI APP Generator
- 作りたいものをテキストでざっくり伝えるだけで、YouWareのAIが画面デザイン、バックエンド、API連携まですべて自動実行。生成後のコード修正もエディタ上で可能
- Dashboard
- アクセス解析画面、ユーザー管理画面、タスク一覧など、アプリ内に組み込むダッシュボードを作成
- Figma to Website
- FigmaのデザインURLを貼り付けるだけで、レイアウト、カラー、フォントを自動検出し、HTML・CSS・React形式のWebサイトに変換。生成後はYouWareのエディタで編集可能
早速、YouWareでアプリを作成してみましょう!
それでは早速、YouWareのバイブコーディング機能を活用して、アプリを作ってみようと思います!
アプリの作成方法は大きく2つあります。それぞれの方法を順にお伝えしていきます。
- 他のユーザーが作成したアプリをリミックスする
- ゼロベースでテキストプロンプトを入力して作成する
1.他のユーザーが作成したアプリをリミックスする
まず、1つ目の方法から。画面左側の「Explore」メニューをクリックし、気になるアプリや、自分が実現したいアイデアに近いものを探しましょう。
お目当てのアプリが見つかったらクリックしてください。すると、以下のような画面に遷移しますので、「Remix」ボタンを選択します。
クリックすると、以下3つのメニューが表示されますので、リミックスしたい方向性に合わせて選択します。すると編集画面に遷移しますので、AIと対話しながらアプリを整えていきましょう。
- Replace images or text:全体的な構成を崩さず、画像やテキストのみカスタマイズするモード
- Try a new layout or color theme:元のベースデザインはそのまま、構造やフォント階層、アクセントカラーを変更できるモード
- Add a new section:既存ページに新しいセクションやパーツを追加するモード
2.ゼロベースでテキストプロンプトを入力して作成する
次に、ゼロベースでテキストプロンプトを入力して作成する方法についてお伝えします。
YouWareのメイン画面に戻り、プロンプト入力ボックスの下に表示されている「AI App Generator」をクリック。すると、下図のように自動でプロンプト記入例が入力されました。
今回は、日本語で入力してみようと思いますので、削除して「自分の感情を認知し、内省を深められる日記AIアプリを作りたい」と入力してみます。
すると、筆者が作りたいアプリの内容に合わせて、AIが追加のプロンプトを提案してくれました。これは非常に便利ですね…!!!
せっかくなので、表示されたプロンプトを追加した上で生成ボタンをクリックします。画面が遷移し、アプリの生成が始まりました。AIの思考プロセスは画面左側のチャット欄に表示されます。
そして、待つこと約15分。完成したアプリがこちらです!
いかがでしょうか…? シンプルながら日記ツールとしての機能は十分ですし、「感情を分析」「内省質問」といったメニューも面白いですね。
試しに簡単に文章を入力し、「日記一覧」をクリックしてみたところ、投稿内容が表示されました。「未分析」というタグがついていたり、削除機能も付与されていたりと、ざっくりしたプロンプトだけでここまで細かい機能が実装されるのは驚きです。
さらに「設定」メニューを覗いてみると、データ管理機能も用意されていました!日記データをエクスポートしたり、すべてのデータを削除できるのも便利ですね。隅々まで、細かい配慮がなされているように感じます。
生成には15分と少し長めの時間がかかりましたが、AIの思考プロセスを確認してみると、この間に以下のような処理を実行してくれていました。
- プロジェクト構造を確認し、既存の設定を理解する
- 感情認知・内省のためのAI設定をyw_manifest.jsonに作成
- 日記作成コンポーネントを実装
- 感情分析と内省質問機能を実装
- 日記一覧と保存機能を実装
- UIデザインとスタイリングを整える
- ビルドと動作確認
さらに、記入したわずか2文のプロンプトから、ユーザーのニーズを深く読み取り、以下のような機能を自動で追加してくれたようです。素晴らしいですね。
完成した機能
✅ 日記作成エディタ
- AIコンパニオンによる書きやすさ支援
- 感情分析と可視化(主要な感情、感情強度、洞察)
- 内省質問の自動生成
- 日記の保存機能
✅ 日記一覧表示
- カード形式での日記一覧
- 検索機能
- 詳細表示モーダル
- 削除機能
✅ 設定画面
- 利用統計(総日記数、内省質問数、感情分布)
- データエクスポート機能
- データ削除機能
✅ AI連携
- 3つの専門AIモデル(感情分析、内省質問、コンパニオン)
- 包括的なエラーハンドリングとロギング
- リアルタイムの応答
技術特徴
- React + TypeScriptで型安全な実装
- Zustandでの状態管理とlocalStorage永続化
- Tailwind CSSでのモダンなUIデザイン
- AI SDKによる高度なAI連携
- レスポンシブデザインでモバイル対応
そして、注目したい便利な機能が、「Boost」機能です。これをクリックすると、AIが自動でデザインを最適化してくれるようです。実際に試してみましょう。
デザインの最適化においても、AIは複数のプロセスを経て設計を行います。この時のAIの思考プロセスは以下の通りです。
- 現在のUIデザインを分析し、改善点を特定
- カラーパレットをソフトなニュートラルトーンに最適化
- モダンなアニメーション効果を追加(Reactbits)
- タイポグラフィ階層とホワイトスペースを改善
- 非対称レイアウトと動的視覚的緊張感を実装
- マイクロインタラクションとホバー効果を強化
- 背景にテクスチャ効果を追加
- ビルドと最終確認
待つこと約20分。こちらも少し長めの思考時間ですが、改善点の特定からデザインの最適化、ビルドまで行っていると思うと、人間ではなかなか遂行しきれないスピード感です。デザインもおしゃれになりましたね。
なお、生成されたアプリはコード表示も可能です。画面上部中央にあるアイコンから、プレビュー表示とコード表示を切り替えられます。AIがどのようなコードを生成したのか詳細を確認できるので、コードを勉強中の方にも嬉しい機能ではないでしょうか。
アプリが完成したら、次は公開作業です。画面左上に設置されている「Share」ボタンをクリックすると、下図のようなポップアップが表示されます。ここでプロジェクトタイトルやカスタムURL、公開範囲などの詳細を設定できます。
設定が完了したら、「Publish」をクリックします。これで公開作業は完了です!
試しに公開URLにアクセスしてみましょう。公開したアプリはYouWareコミュニティ内に共有され、他のユーザーも閲覧・利用できるようになります。

おわりに
いかがでしたでしょうか。今回は、YouWareの概要から具体的な使い方までお伝えしてきました。
YouWareは開発ツールとしての機能が豊富で、プログラミング初心者から経験者まで幅広く利用できるのが魅力です。それだけでなく、世界中のクリエイターとつながり、作品を共有し、さらには収益化までを可能にするプラットフォームである点もやはりユニークで、今後コミュニティが拡大していく可能性も十分に感じられました。
無料プランでも十分に機能を体験できますので、まずは気軽に試してみてはいかがでしょうか。他のクリエイターの作品に触れるだけでも、新たなインスピレーションが得られるはずです。(了)


