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「データ」を活かしたマーケ・営業戦略を!「SPEEDA」で販売活動を効率化する方法

【今回のソリューション】:SPEEDA/スピーダ

〜情報収集、分析ツール「SPEEDA」を活用することで、企業情報の分析時間を1/3ほどに削減し、営業を効率化している事例〜

マーケティングや営業活動に、データを十分活用できているだろうか?

全世界で約4,000万人に利用され、日本でも年率100%成長を誇る、経費管理クラウドサービスを提供する株式会社コンカー。同社は2011年に日本法人を立ち上げ、同領域において2年連続で国内売上シェア1位を獲得した。

その裏側には、マーケティング・営業の密な連携と、徹底的なデータ活用による効率的な販売プロセスがある

今回は、同社のマーケティング部長を務める柿野 拓さん、インサイドセールス(MDR)の田野 春輝さんに販売活動でのデータの活用方法と、データを取得するために活用している情報収集・分析ツール「SPEEDA(スピーダ)」について、詳しくお話を伺った。

▼SPEEDAの画面イメージ

マーケティング・インサイドセールス・営業が密に連携

柿野 私は外資系ERPベンダーでマーケティング活動を中心に従事した後、コンカーに転職し、マーケティング部門の立ち上げと組織化を行っています。

現在は経費管理クラウドサービスを中心に、「請求書処理」や「出張手配」などの新サービスの市場投入も進めており、マーケティング、インサイドセールス、営業が連携し、販売活動を進めています。

マーケティングの重要な役割の一つは、「魅力的な案件」の生成です。マーケが多くのデータから案件の種を発掘して、確度が高いものをインサイドセールスに渡し、インサイドセールスはそれを電話営業で案件化し、最後に営業は案件から受注を獲得するという流れです。

戦略の構築には網羅的なデータを活用

柿野 マーケティングが魅力的な案件を生成するためにまず行うことは、魅力的な市場を特定し、市場の特性に合わせたマーケティング戦略を構築することです。さらにそれをアプローチ手法にまで落とし込み、日々の業務を遂行します。

魅力的な市場を特定するためには、市場全体を見通す必要があるので、市場に関する網羅的なデータが必要です。そのようなデータは、Data.com(Salesforce.comが提供するデータサービス)や外部調査機関などから取得をし、分析します。

「戦術」にはSPEEDAを活用

柿野 様々な視点から網羅的なデータを分析し戦略を定義した後、適切な戦術を展開するわけですが、攻略対象は特定の会社のケースもあれば、特定の市場セグメントの場合もあります。

我々は、特定の会社を攻略する際のデータ収集に、情報収集・分析ツール「SPEEDA(スピーダ)」を活用しています。SPEEDAには特定の企業に関する深い情報が集約されています。

例えば、ある会社の売り上げ、利益の推移や海外売り上げ比率など、「調べたい軸」で情報がすぐに取得できます

▼SPEEDAで会社情報を検索

そのため、魅力的な会社の特定や企業情報の分析にかかる時間を劇的に削減できます。

以前は、魅力的な会社の特定や企業情報の分析に、四季報、日経テレコン、エクセルベースのTSR(東京商工リサーチ)を使っていましたが、その作業がかなり効率化されました。

ターゲットへの営業活動にSPEEDAを活用

田野 私は2016年にコンカーに入社し、マーケティング部でインサイドセールス(MDR)に従事しています。マーケティングと営業のつなぐ橋渡し役として電話による営業活動によって新規案件の発掘を行っています。

インサイドセールスは1日に電話できる数に限りがあります。また、顔が見えない状況かつ短い時間でお客様に興味を持っていただく必要があり、会話の質の向上が重要なテーマなのですが、そこでもSPEEDAを活用しています。

実際にお客様に電話をかける前に、業界での立ち位置、売り上げ、株主構成比率、などをSPEEDAで調べ、会話を頭の中で組み立てます。

「御社はここ◯年で海外売上比率が◯%上昇しているので、海外出張コストの管理に課題をお持ちではありませんか?」といった、お客様の状況にあわせたトークを展開することでより「自分ごと」と思ってもらうことを狙っています。

個別カスタマイズされた会話ができると、忙しい経営者の方にも「自分に関係ある話」「自分を理解してくれている」「熱意がある」などと感じていただけるので、次のステージに進める可能性が上がります。

SPEEDA利用前は、ホームページの中期経営計画や四季報などから、つど情報を集めながら電話していましたが、現在ではSPEEDAから欲しい情報のほぼすべてを入手することができ、作業時間は1/3ほどに削減されました。

SPEEDAの「ニュース通知」機能で、タイミング良いアプローチを

田野 SPEEDAには、登録しておいた企業になんらかの動きがあった場合に、自動通知をしてくれる「ニュース通知」機能があります。この機能のおかげで、適切なタイミングで電話をかけることができ、お客様の変化に対してプロアクティブ(※先取り的)に活動できるようになりました。

▼SPEEDAのニュース通知機能

例えば、我々のサービスが中期経営計画や決算書等で記載された課題の解決策になりうると感じれば、いの一番に電話をかけたいですよね。

今までは、企業の更新情報も地力で探さなければならず、抜け漏れが起きたり、タイミングを逃してしまうことがありました。

また、営業との会話も同様で、インサイドセールス(MDR)から「この企業に優先的にアプローチしませんか?」というある種提案型の社内営業に切り替えることができました。

提案先の業界情報・競合情報を提案に生かす

田野 SPEEDAは電話以外の営業活動にも役立ちます。例えば、紳士服の会社に営業をかける際、以前は小売業界、紳士服業界に関する情報を業界紙などで時間をかけて調べていました。一方で、SPEEDAを使えば、調べたい軸ですぐに業界情報を取得できます。

▼業界ごとに調べることもできる

例えば、コンカーは販管費率を下げて、利益率を向上させるクラウドサービスなので、SPEEDAを見て訪問するお客様が「同業種の競合と比べて販管費率が高い」と分かれば、提案に情報を入れることができます

その他の便利な使い方として、コンシェルジュサービスがあります。調べたい軸と粒度を伝えれば必要なデータを加工して届けてくれます。

「運輸業界の主要企業の売り上げ、利益、海外売上比率、資本関係などを調べてください」といった依頼をすると、すぐにまとめてくれます。レスポンスも早く、問い合わせから10分ほどでメール対応してくれます。

データを活用した「知的なインサイドセールス」を浸透させたい

田野 営業にはいろいろなスタイルがありますよね。論理立てて、投資対効果を訴求するようなスタイルの人には、SPEEDAから得られるデータは強い武器になると思います。SPEEDAを活用して生み出した営業活動の成功例を標準化して、横展開できればさらに効率的な営業活動ができると思います。

柿野 アメリカではSPEEDAのようなデータサービスはオープンAPIが用意されているケースが多く、関連情報のすべてはMarketoやSalesforceなどに自動で流れてきます。

このような運用ができれば、日常的に使うクラウドサービスの端末から情報の把握ができるようになるので、より便利に使えると思います。SPEEDAをはじめとしたデータサービス事業者には、米国並みのオープンAPIを前提としたサービス展開を期待しています。(了)

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