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Googleが知らぬなら、スポットコンサルに聞け!コニカミノルタの体臭チェッカー開発

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〜「体臭」を見える化する!?事業開発において「スポットコンサルティングサービス」を活用。Webでは得られない、高度な知見を得ることに成功した事例〜

年を重ねるごとに気になる「体臭」。しかし、それを客観的に判断することは難しい...。

そのような課題感から、コニカミノルタ ビジネスイノベーションセンターでは、ニオイを「見える化」するデバイス開発のプロジェクトを発足させた。

しかし、「ニオイ」「コンシューマー向けのハードウェア」といった領域で、事業を開発した実績がなかった同社。社外のプロに話を聞こうにも、思うようにアポイントが取れず、行き詰まっていたという。

そこで活路を見出すことになったのが、スポットコンサルティングサービスの利用だった。

調香師、臭気判定士、工業デザイナーなど、あらゆる領域のプロにヒアリングを実施し、課題検証、デザインなどの判断に役立てたという。

今回は、同プロジェクトの責任者である甲田 大介(こうだ だいすけ)さんに、スポットコンサルティングを活用した、事業開発ストーリーについて、お話を伺った。

気になる体臭を見える化する「体臭チェッカー」を開発

私はコニカミノルタにおける事業開発を担うBIC(BUSINESS INNOVATION CENTER JAPAN)にて、体臭チェッカー「Kunkun body(クンクンボディー)」の開発をしています。

▼体臭チェッカー「Kunkun body」

BICは、弊社が持っている技術・アセット起点ではなく、顧客課題を起点とした事業開発を行うことをコンセプトに、2014年に発足した社内組織です。

その課題を解決するソリューションを自社だけで開発できない場合は、大学やベンチャー企業といった、外部団体とコラボレーションすることもあります。

約10名のメンバーが、日々の生活の中で「不便だな」と思うことを種に事業を企画しているのですが、丁度、チームに40才位の男性が多いこともあって「体臭気になるよね」という話になって(笑)。

ただ、体臭を客観的に数値で測れる機械があるのかな、と調べると、強度は測れても、「汗臭」「加齢臭」などのニオイの種類を嗅ぎ分けるものはなかったんです。

このような背景から、「体臭を見える化するデバイス開発」の事業がスタートしました。

話を聞きたくても「つて」がない。そこでスポットコンサルを活用

まずは、本当に課題を持つ顧客がいるのかを調査することから始めました。最初は体臭というテーマだったのですが、より広義に「ニオイ」が持つ課題解決をしようという話になりました。

そして、その領域におけるプロに話を聞いてみたいと思ったのですが、そんな「つて」がある訳でもなくて...。ヒアリングするだけなら相手にメリットもないので、なかなかコンタクトできなかったんです。

そこで思いついたのが、「ビザスク」というスポットコンサルティングのサービスだったんですね。

ビザスクは様々なカテゴリのプロが個人で登録していて、要望を伝えると、適切なアドバイザーを紹介してくれるサービスです。

しっかりとお金も払うので、自分でお問い合わせ窓口からアポをとってヒアリングをお願いするのとは異なり、お互いフラットに会話が出来るんですね。

また、あくまで当事者の個人的な課題を知りたかったので、会社のバックグラウンドのようなバイアスがかからない点も魅力的でした。

プロの現場でも、「ニオイの見える化」にニーズがあることを検証

ビザスクに依頼した結果、調香師さんと臭気判定士さんに話を聞くことができました。

ヒアリングをする中で、「ニオイはどうしても主観的に判断されるものなので、人によって判断のばらつきがでてしまう」という課題が、プロの現場でもあることがわかりました。

また、成分分析装置を使うこともあるけれど、高価で、しかも計測に時間がかかるようで、「とりあえず現場でぱっと使えるようなものがあれば、業務の効率化が図れるので嬉しい」という声を聞くことができました。

このヒアリングを通して、体臭だけではなくニオイ全般において、「客観的な指標をもって判断することができない」という課題が存在する、という確信を持つことができました。

リアルなユーザーの反応を知るために、体験イベントを開催

課題の検証を終えた後、半年程かけて、プロトタイプを作りました。

そして、実物を使っていただいた際に、本当にお客様に価値を感じてもらえるのかを検証するため、大阪でブースを立てて、街行く人に使ってもらうというイベントを開催しました。

▼実際のイベント風景

すると、人気ラーメン屋みたいな感じで、すごい行列ができちゃって(笑)。

実際に使ってもらうと、「ああ、におわなくてよかった」などの反応があり、価値を感じてもらえているなという手応えをつかむことができました。

また、アンケートを通して「体臭に困っている」「こういった機械があったら活用したい」と感じている人がどれくらいいるのか? という数字も取った上で、本格的な開発に踏み切る決定をしました。

▼ニオイをチェックしたい場所に「Kunkun body」を近づけて使用する

▼スマホで結果をチェックすることができる

事前に期待値をすり合わせ、ざっくばらんな情報収集を実現

そうして1号機が出来上がったのですが、「なんか見た目がいまいちじゃない?」という話になって(笑)。

シルバーっぽい色だったのですが、その色の判断も、僕らが勝手にかっこいいんじゃないの? っていうノリで作っちゃってたんですね。

でも、何がいまいちのかわからない、どうしようかとなった時に、工業デザイナーをやっている方に会ってみたいなと思い、そこでまたビザスクを利用しました。

実際に見てもらうと「形自体は良いけれど、色はもっと中性的な方が良い」と言われました。シルバーだと、どうしても男性向けのイメージになってしまうと。

他にも「色味の出し方」「型に樹脂を流し込んだ際にできるシワの消し方」など、とても専門的なアドバイスを貰いましたね。

前もって、「聞きたいこと」「話せること」の期待値をすり合わせているので、普通はなかなか聞けないような話も聞くことができました。

Googleの情報は表面的なもの。詳細な情報はプロに聞くべき

こうして、ようやく本格的な販売を見据える段階までやってくることができました。

何かを知りたいと思っても、例えばGoogleのような検索で得られる情報は、あくまで表面的なものです。本当に専門的な情報は、それを経験した人でないとわかりません。

そんな中、課題の検証、デバイスのデザインといった場面でプロに相談することができたことが、プロジェクトを推進する上で非常に役立ちましたね。

また、スポットコンサルティングを使う際は、質問力が重要です。相手とこちらの知識量が異なることもあって、明確な目的意識がないと、ただのおしゃべりで終わってしまいます。

ビザスクの場合は、1時間ごとに料金が発生する仕組みなので、そういった意味でも、予定した時間内で知りたい情報を聞く質問力は大切だと思います。

ただ、普通は会えないような人たちがデータベース化されていて、リクエストを出したら1週間くらいで実際に会うことができたことを考えると、対価として払ったコストも安いと思います。

今後もGoogleだけでは十分にわからないことがあれば、スポットコンサルティングも活用しながら、顧客の課題を解決するような事業を作っていきたいと思います。(了)

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