• コラボレーター
  • 永田 将勝

海外企業の採用広報をのぞいてみよう!Netflixのインスタ活用など【事例5選】

企業の採用活動において「自社を知らない人に認知してもらう」「知っている人にさらに興味を持ってもらう」といった目的で行われるのが「採用広報」です。

メディアに取り上げてもらうこともその手段のひとつですが、国内では採用サイトやWantedly上で公開したブログを、FacebookやTwitterで発信するというケースも多いですよね。

他にもPR Tableのようなプラットフォームを使ったり、メルカリ社が運営する「mercan(メルカン)」を筆頭に、採用広報のためだけのオウンドメディアを作って情報を発信するケースも増えてきています。

<オウンドメディアの例>

ただ、採用広報を行う際、どんな情報を発信すればよいのだろう? と迷うこともあるのではないでしょうか。そこで、今回は海外企業がどのように採用広報を行っているのかについて調べてみました。

Netflix社 × Instagram

  • アカウント名:wearenetflix
  • フォロワー数:10,400
  • 投稿頻度:週2件程度

Netflixのinstagarm投稿は、全体の約3分の1が動画コンテンツで占められており、特に従業員をフィーチャーしたものが多くなっています。

動画は、複数の従業員がNetflixで働く魅力を話しているものや、目隠しをしてピザのテイスティングを行うというお楽しみ系のコンテンツが投稿されています。

また、ストーリーではNetflixが開催するイベントの様子が投稿されています。

映像を制作している会社だけあって、投稿されている動画は、しっかりと編集がされていて「さすが!」という印象です。また、海外企業ならではですが、ダイバーシティをテーマにした投稿も目立ちます。

▼複数の従業員がNetflixで働く魅力について紹介する動画

[youtube https://www.youtube.com/watch?v=uoHeQ3uzPWw]

Twitter社 × Twitter

  • アカウント名:Join The Flock
  • フォロワー数:522,658
  • 投稿頻度:1日1〜2件程度(意外と少なめです)

採用情報やイベントの開催報告などがツイートされており、そのほとんどが画像・gif・動画・リンクのサムネイル画像など、何かしらのクリエティブ付で投稿されています。

▼エンジニアを募集するツイート


また、3/1〜3/21の期間では33件ツイートされていますが、その内、23件が従業員やTwitter社が運用する別アカウントからのツイートをリツイートしたものです。

▼デザインディレクターを務める従業員による投稿をリツイート

▼他のオフィシャルアカウントからの投稿をリツイート


会社アカウントからのツイートだけでなく、従業員のツイートをリツイートすることで、より中の人のプロフィールを知ってもらえたり、会社全体で採用に取り組んでいる姿勢を伝えることができるのではないでしょうか。

リツイートはTwitterの醍醐味なので、この機能を活かすためにも、従業員をどれだけ巻き込めるかどうかが、採用広報においては大切なポイントになるかと思います。

HubSpot社 × SlideShare

  • タイトル:CULTURE CODE
  • ページ数:128
  • view数:3,787,048

マーケティングソフトウェアの開発などを中心に事業を展開し、世界95か国以上で約34,000社の顧客を持つHubSpot社。

同社では128ページに及ぶスライドの中で、「会社よりも顧客、個人よりもチームの利益を優先して考えること」「組織内では情報をクローズにせず、基本的に全てオープンにしていること」など、会社として大切にしている文化を紹介しています。

[slideshare id=17415022&doc=culturecode-v7-130320111259-phpapp02]

日本では、勉強会の登壇資料がSlideShareにアップされていることはよくありますが、採用目的でこのような会社を紹介する資料を作って公開している、というケースは少ないのではないでしょうか?

場合によっては、文章でつらつらと会社紹介をするよりも、10〜20枚くらいのスライドでまとめた方が、読む側の可読性を高めることができるかもしれません。

Facebook社 × Facebook

  • ページ名:Facebook Careers
  • いいね!数:497,050
  • 投稿頻度:週2件程度

Facebook社のFacebookタイムラインでは「従業員が組織のダイバーシティをテーマに取材を受けたインタビュー動画」「Facebookに働くために必要な要素(応募条件)」などが投稿されています。

アジア太平洋地域でのエンジニア採用に関する動画の投稿は、93万回再生・1,896件シェアされており、コメント欄では求職者との間で、応募に関する質疑応答が行われています。

Tech Careers at Facebook APAC

また、採用チームのメンバーによって、組織の成長や、今、Facebookに入社するべき理由についてディスカッションがされているライブ動画も配信されています。

Live with Facebook’s recruiting team


放送中に視聴者からの質問に回答する場面もあり、ライブ感のあるコミュニケーションが行われています。

さらに、配信後は動画コンテンツとしてWeb上に掲載しておくことで、いつでも求職者に自社の採用情報や雰囲気について、知ってもらえるきっかけになるのではないでしょうか。

Slack社 × Podcast

テキストや動画だけではなく、音声を使った広報活動を行っているのが、900万人の週間アクティブユーザー数を誇るコミュニケーションツール「Slack」を提供するSlack社です。

同社では“Behind every working human, there’s a story.”というキャッチコピーと共に、毎週、働く人々の裏側にあるストーリーについて、podcastを通した放送を行っています。

働く人々を支えるサービスを提供する会社として、「人が仕事に対して見出している意味やアイデンティティを伝えることで、リスナーの人生や仕事に役立ててもらいたい」という想いから運営されています。

音声コンテンツはうまくはまれば、スマホが持てない満員電車の中やランニング中など、リスナーの日常に溶け込んでいくものなのかなと思います。

国内では「Voicy」というサービスが着実にファンの支持を集めていますが、採用広報においても、今後、音声が注目されるようになるかもしれません。

採用広報において大切なこと

採用広報を行うチャネルとしては、採用サイトとブログに加えて、情報を拡散する手段としてFacebook、Twitter、Instagramといった定番のSNSが活用されていました。

また、記事では紹介しませんでしたが、動画コンテンツの置き場所としてYoutube、そして、海外における定番の採用チャネルであるLinkedInが利用されているという印象でした。

ただやはり最も重要なのは、そもそも発信するコンテンツをどう生み出すか? という点なのではないかと思います。

そして、多くの場合、コンテンツの中心は組織で働く「人」になるため、いかに従業員を巻き込んだ広報活動を行えるかがポイントになるのではないでしょうか。

採用広報をどう行うか? は企業の採用活動において非常に重要な点かと思いますので、もし特徴的な事例をお持ちの企業様がいらっしゃいましたら、ぜひ、取材のご依頼をいただけますと幸いです。

※本文中の数値情報は記事公開時点のものです。

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