• クリエイティブサーベイ株式会社
  • CTO
  • 細川 泰生

単一の機能の掛け合わせがシステム全体を守る!メール配信特化型サービスMandrill

今回のソリューション:【Mandrill/マンドリル】

〜迷惑メールにならずユーザーにメール配信ができるEメール配信サービス「Mandrill」の使い方〜

たとえ非常にシンプルなものであっても、WEBサービスを構築する際には様々な機能が必要になる。例えば画面に絵や文字を表示する機能、ユーザー認証を行う機能、決済する機能、そしてメールを配信する機能…。これらの機能を単一のアプリケーションで管理することも可能だが、開発者が「本来サービスとして提供すべき価値の創出」に集中するためには、外部サービスを有効利用することも必要だ。

簡単に綺麗なアンケートを作成できるWEBツール「クリエイティブサーベイ」開発者の細川 泰生さんは、「ある機能を実現するにはその機能に特化した単一のサービスを使ってそこに封じ込めるべき」と語る。そうすることでそれぞれの責務が明確化され、パフォーマンスを最大化することが可能になるという。そんな細川さんがユーザーへのメール配信に活用しているのが、Eメール配信サービスの「Mandrill(マンドリル)」だ。迷惑メールになりにくい方法でメールが送信できるシンプルなサービスであるからこそ利点が高いのだというMandrillについて、細川さんに詳しいお話を伺った。

映像研究の傍ら、未経験ながらエンジニアとして入社

もともと僕は大学院で映像表現の研究をしていました。芸術活動は作品を創るのにお金がかかりますので、アルバイトを探していた時に出会ったのがフォーデジットデザインです。もう8年ほど前のことになります。未経験だったのですがエンジニアのアルバイトとして入社しました。映像制作や趣味の一環でWEBの知識は多少ありましたが、コーディングに関しては気合でどうにかしていきました(笑)。

当時はすごい生活をしていました。朝早く学校に行って、昼から会社に行って、夜遅くまた学校に戻って、朝早く学校…という。もう、心労が(笑)。さすがにまずいなと思って一度はアルバイトを辞めたのですが、卒業して1年ほど創作活動をしてから、またフォーデジットデザインの「人」と一緒に働きたいな、と思って戻ってきました。それからずっとエンジニアをしています。

「1人」でアンケート作成ツール・クリエイティブサーベイを開発

クリエイティブサーベイは、WEB上で誰でも簡単に綺麗なアンケートを作成できるサービスです。最初はフォーデジットデザイン内のプロジェクトのひとつでしたが、サービスの立ち上げから開発をほぼ1人でずっと行ってきて、分社化して今に至ります。チーム自体が4名という少ない人数なので、正直非常に大変です。死にそうなので人材は常に募集しています(笑)。

よく言われていることですが、ここ数年の間に大きな技術的な転換点があって、開発環境に関しても大きく変化したと感じています。以前はアメリカにしかなかったようなサービスが日本でもどんどん生まれるようになりましたよね。コミュニケーションツールが発達したことで情報の回りも早くなった中でそれをどう、ひとつの事業としてまとめるのか。全てを達成することはできないので、しっかり情報にキャッチアップしながら取捨選択していくことが重要だと思っています。 エキサイティングですがハードワークですよね。

▼同社 代表取締役の田口 亮さんと

パフォーマンス最大化のため、メール配信に特化したMandrillを導入

クリエイティブサーベイでは、ログインのメール認証や決済結果の通知の際などにユーザーにemailを送っています。その「emailを送る」役割を担っているシステムがSMTPサービスのMandrillです。元々SMTPを外部に置きたいと考えて探していた時に、ディベロッパー界隈で話を聞いてとりあえず使ってみたところ、非常に使い勝手が良かったんです。サービスの立ち上げ当時からずっと使っています。

メール配信サービスを自社システム内で構築し管理することも考えられたのですが、そうすると開発・運用コストがどうしても高くなります。システムを一枚岩に構築した場合、弊社が提供するコアバリューの部分以外の開発にも時間がとられてしまうことになるんですよね。例えばメール部分をMandrillに任せることができれば、自分は「どんなサービスを提供するか」ということに集中することができます。

僕はずっと、システムというものはMicroservices(※)的に動くものが理想で、ある機能を実現するにはその機能に特化した単一のサービスを使ってそこに封じ込めた方がいいと考えています。例えば画面表示は表示サービス、決済は決済サービス、そしてメール配信はメール配信サービスとして、ビジネスドメインごとにわけて、それぞれ管理者がいた方が健全だと思っているんです。

(※)ひとつのアプリケーションを一枚岩のアーキテクチャではなく、複数の軽量なサービスを連携させたアーキテクチャでつくろうというアプローチ手法。

これは私が生まれつき整理整頓が大好きということもあるのですが(笑)、責務の整理が行き届けば、より個別特化してパフォーマンスを発揮しやすいと考えています。トラブルが起こった時の原因特定や対処も簡単になります。

メール不達管理・サーバー死活監視をシンプルに強力にカバー

外部サービスに関しては「どこまでを担保しているのか」というカバレッジが重要だと考えています。Mandrillに関してはメール配信サービスとして、我々が求めている「メールが送信できる」「不達メールを管理できる」2点をしっかりカバーしていました。むしろ大きな機能としてはほぼそれしかないんですが、それでいいんです。弊社が集中すべきサービス以外の機能を担保してもらっていることが重要です。

具体的に言うと、Mandrillは迷惑メール認定抑止のためにDKIMを簡単に設定できるインターフェースを備えています。通常、自社サーバー外からメールを送った場合、なりすましを疑われて迷惑メール認定されやすいのですが、DKIMは電子署名を使って配信メールの正当性を認証してくれるので、迷惑メール認定が大幅に減少しました。

▼不達メールの管理が可能になる「Mandrill」

サーバー管理も運営会社がしっかり行っていることも安心感があります。また、Mandrillにはメールの開封確認機能が自動で埋め込まれていますので、それを使うとユーザがいつどのメールでどこをクリックしたのかがわかります。しかもそれを自動で集計してレポートしてくれます。こういった情報がしっかり保存され続けるのは大事ですね。

Mandrillはメール配信に100%のサービス!ローカライズに期待

Mandrillは我々が求める機能を完全にカバーしているので、非常に満足しています。巷のメール配信サービスって、誰かが「これいいよ」と言ったらわーっと人が集まって大量に配信して、それが一度迷惑メールと判断されてしまったらすぐに「厳しいぞ」となってみんなが別のサービスに移っていく、というようなことが起こっているイメージがあります。その中で、Mandrillはドメイン情報を付加してメールを送ることで安定した配信を実現し、単純で効果は見えづらいですがサービスとして手が行き届いていると感じます。

完全にうまく動いているので不満はないのですが、もっと日本へのローカライズに力を入れてくれたら嬉しいですね。日本語に対応していないので、日本で非技術者がMandrillに出会うことってあまりないと思いますので、もったいないなと。こういった海外のサービスでもよりローカライズに力を入れてくれれば、日本でも多くの企業が使ってくれると思います。

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