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  • 代表取締役
  • 甲田 恵子

非エンジニアでもリモートワークは可能! 全国のメンバーと共に働く仕組みづくりとは

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今回のソリューション:【Remotty/リモティー】

「1ヶ月で40時間以上の電車通勤をなくし、1分1秒でもメンバーをミッションに集中させたい」

子育てと仕事の両立を支援する株式会社AsMamaの代表取締役を務める甲田 恵子さんは、創業時からこのような考え方の元で組織にリモートワークという働き方を取り入れている。

リモートワークを実現する上で大きな課題になるのはコミュニケーションだが、現在はバーチャルオフィス「Remotty(リモティー)」を取り入れ、全国に散らばるメンバーと日々意思疎通を図っているという。

エンジニア組織ではないAsMamaがどのようにリモートワークを実現していったのか、甲田さんが思う重要なポイントをお伺いした。

永続的な「ビジネス」として、主婦同士が頼り合える仕組みを作る

前職はベンチャー投資会社に勤めていたのですが、2009年の1月にリーマンショックの影響で社員を9割解雇することになったんです。そこで私もしばらくして退職し、小休止のつもりで職業訓練校に行くことにしました。

そうすると、そこには学歴や職歴を積み重ねてきたにも関わらず「妊娠出産、子育てを経て仕事を辞めました」という方がたくさんいらっしゃって。これは大きな社会損失だな、と強く感じたんです。

そこで思ったのは、善意から助け合いではなくて、ビジネスとして主婦の間で子育てをサポートし合う永続的な仕組みを作れば、頼る側も頼られる側も経済的・精神的に豊かになるのではないかということでした。

この考えをブログで発信したところものすごく反響があり、「絶対にこれはビジネスになる」と確信しAsMamaを創業しました。

現在は、子育ての支援をしたい人と支援してほしい人が出会うリアルな場を作る「地域交流事業」や、「子育てシェア」という1時間500円で知人・友人同士で子供の送迎・託児を頼り合えるサービスを運営しています。

将来的には、ガスや水道と同じようなインフラを作り、子育てでも仕事でもやりたいことを叶えられるような世の中を実現したいと思っています。

1分1秒でも事業のことを考えるために、リモートワークを採用

弊社にはリモートワークという働き方が根付いています。通勤不要で、始業・終業時間にも個人差があるワークスタイルなのですが、このような働き方になったことにはいくつかの理由があります。

まずそもそも、横浜の拠点を大きくしていくという感覚は創業当初からありませんでした。実現したいのはインフラを構築することなので、弊社のビジョンに強く共感してくれる全国の人たちとタッグを組み、それぞれの地域における活動を広げていくことを重視していたんです。

次に、通勤にかかる時間への課題意識を持っていたことです。片道1時間なら往復で2時間、1ヶ月で40時間以上。人生の無駄遣いだなってずっと思っていました。

AsMamaのメンバーには、自分たちのミッションの実現について考えることに1分1秒でも長く時間を使って欲しいんです。

更に、私の以前勤めていた会社でもそうだったのですが、在宅ワークが禁止されていると子供の体調が悪くなった時に本当に何もできないんですよね。たとえすっごく忙しくても!このようなことが、弊社がリモートワークを取り入れた背景になります。

「相手がいるかいないかわからない」ことがリモートワークの課題

実際にリモートワークを行っていく中で、コミュニケーションにはSkype、LINE、メールを使っていました。ただ、メールの量がすごくて。1日あたり私で1,000通、マネージャークラスで400〜600通、入社したばかりの人でも100〜200通あったので、この量を減らすことが重要な課題でした。

チャットツールを導入したこともありますが、ITリテラシーが高い人ばかりではないので、そもそも簡単に使えるものでなければ活用できなくて。

そしてこれはリモートワークならではの課題なのですが、目の前に相手がいないので、相手の状況がわからないんです。例えば「メールの返信がなぜ来ないのか」が分からないんですね。

すぐにメールの返事が来ない時に、いないから返事ができないのか、いるけど後回しになっているのかが判断できないんです。それによって発生する待ち時間が一番のストレスで。

お互いに離れて仕事をする上では、自分から積極的にコミュニケーションを取ること以上に「相手にコミュニケーションを取らせる」ことが重要です。

そうでなければ通勤する以上に「待ち」という無駄な時間ができてしまうので。Skypeを使えば「退席中」という表示は出ますが、100%正確ではないですし。ログイン状態になっているので、いるのかなと思って通話をしても応答がない、ということもよくありました。

なぜ出ないのか、本当はいるのかいないのか。結局わからないので、Skypeもメールと一緒なんですよね。動画でお互いの様子を見ることができるツールを使ってみたこともありましたが、ビデオデータは重いので、各自のOSやネットワーク環境によっては使えない場合もあります。

動画でなくても「いるかいないか」だけわかればいい、と思っていた時に、Remottyというツールを開発元のソニックガーデンの倉貫さんに紹介され、使ってみることにしました。

リモートワークに特化したバーチャルオフィス「Remotty」

Remottyはリモートワークに特化したバーチャルオフィスで、ツール上でメンバーと様々なコミュニケーションを取ることができます。ログインしているメンバーの顔を、パソコンのWEBカメラが一定時間毎に撮影し続けて表示するので、「いるかいないかわからない」という問題を解消することができます。

また、1人ひとりに自分のことを投稿する部屋があるので、そこに入室することでメンバーと直接会話をすることもできます。

▼リモートワークに特化したバーチャルオフィス「Remotty」

この個人単位の部屋があることで、会話を効率的に行うことができます。例えば「資料を持っているのは誰?」と全体に投げて、持っている人がわかったらすぐにその人と1対1の会話に移行することができます。

これがメールリングリストですと、関係ない人が入ったままでやり取りが続いてしまうことがありますよね。

また、部屋の中では「あ、痩せた?」みたいな気軽なコミュニケーションも取ることができます。かといってスタンプがばーっと続いてしまうLINEほどは、遊び感覚にならずに済むこともいいですね。

「必ずログインする」というルールの徹底が今後の課題

弊社でのRemottyの使い方としては、各自がPCの前に座ったらログインすることにしています。WEBツールではあるのですが、Remottyがそれぞれの席のようなイメージです。特定の誰かや全体に対してメンションを飛ばすこともできるので、メッセージのやり取りも大体ここでしています。

Remottyをしっかりと運用していくための今後の課題は「必ずログインする」というルールの徹底です。

全員がエンジニアであれば仕事中は「常にログインしてね」と言うだけで済むのですが…。弊社は非エンジニアの組織でイベントでの活動を中心にしているメンバーもいるので、どうしても常にログインさせることが難しくて。

今後、アプリ化などこの問題が解消される機能が追加されると嬉しいです。

リモートワークの実現には、オンオフの切り替えと報連相が重要!

リモートワークを進めていく上で今心配しているのは、オンオフをつけられず働きすぎてしまうメンバーがいることです。

会社に通勤をすれば17時で帰宅してもらうこともできますし、毎日遅くまで残っている人に声掛けをすることもできます。でもリモートワークだとそうもいきません

「あともう少しだけメールの返信したら…」という感じで仕事をしていると、夕飯を作る時間が遅くなり、子供も泣き出して、そこにご主人が帰ってきて「何やってんだ」ってなったり。

オンオフの切り替えをきちんとして、家族の時間も大切にするということをしっかりと伝えていかなければと思っています。

そして、全員が「報連相」などの当たり前のことができなければ、リモートワークは成り立ちません。働く時間のルールがないからこそ、自由にしすぎるとチームとして一緒に動くことができなくなります。

「明日は参観日なので14時から16時まで抜けます」とか「来週は帰省で稼働が落ちるので、その代わり今週仕事を進めておきます。万が一の時はこの人にお願いしています」といったことを事前にお互い伝えることが重要ですね。

世界中どこにいても社会に参画できるのがリモートワーク

リモートワークというワークスタイルであれば、世界中どこにいても仕事ができます。

また、突然自分が病気になったり、介護をする立場になったとしても、コミュニケーションさえ取れれば社会に参画し続けることができるんです。リモートワークをしっかり機能させるにはまだまだ課題もありますが、社会にどんどん広がってほしいと思います!(了)

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