• Ve Japan株式会社
  • マーケット開発ディレクター
  • 石黒 智基

営業の確度が数倍に!提案書を紙から「プロトタイプ」に変えたことで、起きた変化とは

今回のソリューション:【InVision/インビジョン】

〜お客様へのサービス提案資料を、紙やパワーポイントから、実際に「動く」プロトタイプに変え、営業の成功率を上げている事例〜

お客様にアプリやWebサービスなどを提案する際、紙やパワーポイントの資料を使って説明をする場合もまだまだ多いだろう。しかし、本来はインタラクティブに「動く」サービスの場合、「動かない」紙やパワポの資料は、サービスの魅力を伝える上では不十分だ

英国に本社を持ち、世界26カ国でビジネスを展開するVe Interactive社の日本法人、Ve Japan。主にWebサイト上でのユーザー離脱を防ぐシステム等を販売している同社も、同様の課題に悩まされていた。

そこで利用したのが、プロトタイピングツール、「InVision(インビジョン)」だ。InVisionで作成した、実際に「動く」プロトタイプ(サービスの模型)をお客様に見せ、動かしてもらう。するとサービスのイメージが直感的に伝わり、サービス導入の検討率が数倍になったという。

▼Invisionの使用イメージ

今回は同社でマーケット開発を担当している石黒 智基さんに、InVision利用の背景とその様々な活用法について、詳しくお話を伺った。

海外サービスのローカライズを多く経験した後、Ve Japanへ入社

私はもともと、ヤフーに10年ほど勤めていました。主にアメリカのヤフーから日本のヤフーにサービスをローカライズする仕事をしていましたね。その後、独立して、海外Webサービスの日本ローカライズについてのコンサルタントをしました。

そのときに「今週、英国から進出してきたばかりの会社がある」という話をたまたま聞き、すごく伸びそうだと感じたので、フルタイムでコミットすることに決めました。それがVe Japanです。

私がVe Japanにジョインしたのは2014年の4月で、設立から1ヶ月ほどのタイミングでした。その直後にイギリス本社に行き、サービスについてヒアリングして、日本でのビジネスを組み立て、実際にサービスを売り出し始めました。

現在ではマーケット開発担当の責任者として、販売パートナーの開拓の仕事を行っています。

実際は「動く」Webサービスを紙やパワポで紹介するのは難しい

弊社のサービスは、ECサイトや旅行サイト、金融系など業界問わず、サイト上にユーザーのコンバージョンポイントがあれば幅広く利用いただけます。ECサイト向けには、商品を購入せずに離脱してしまうユーザーに購買を促すような、様々な仕組みを提供しています。

例えば、Ve Assistというサービスは、ユーザーがECサイトから離脱しようとするとポップアップを表示し、「他にもこんな商品がありますよ」と別の商品をリコメンドします。

▼Ve Assistのポップアップ

ただ、このように「動く」サービスって、紙やパワーポイントなどで紹介しても、お客様に理解してもらうのが難しいんですよ。

成果報酬のみで利用できるなど、導入して損はないサービスなので、ネガティブな反応をいただくということはありませんでした。ただ、お客様がすぐ理解できないために、反応が薄いケースが多くて。一度お話しさせていただいても、興味を持って話を進めてくださるお客様は、1〜2割にとどまっていたんです。

InVisionでは、実際に「動く」プロトタイプが作成可能

そんなときに利用を思いついたのが「InVision(インビジョン)」です。InVisionは、実際に「動く」プロトタイプ(サービスの模型)を作れるツールです。例えば、紙で作ったモックアップを撮影して取り込み、そこに実際に遷移するボタンをつけたりすることができるんです。

遷移が設定されている場所が光るので、次はどこをクリックすればいいのかが一目瞭然です。この機能のおかげで、実際の完成時のイメージがとてもつかみやすいんですよ。

社内でのイメージ共有に使われていたInVisionを、営業に転用

もともと弊社では、英国本社で開発中の新サービスのイメージを、世界中の拠点で共有するのに使っていました。InVisionは作成中のプロトタイプをリンクの形で共有できるので、本社からリンクが送られてきて、それをこちらで確認するんですね。

それをしていて思いついたのが、「これって営業でも使えるんじゃないか?」ということです。それで実際に営業で使ってみて、お客様に動かしてもらうことで、弊社のサービスに対する理解度が格段に上がりました。サービスへの検討率が、以前は1〜2割だったのが、肌感覚で5割ほどまで高まったと感じています。

InVisionを使うと、正式リリース前のコンセプト段階のサービスでも、お客様に正確に理解いただけるのも良い点ですね。

InVisionの使い方は様々、グローバル企業や制作会社にオススメ

弊社ではこれ以外にもInVisionを様々な仕方で使っています。例えば、世界中のデザイナーが自分の作ったデザインをアップして、英国本社のデザイナーとコミュニケーションをとったりしていますね。

InVisionは、新しいサービスイメージをとても分かりやすい形で共有できます。弊社のように、世界中で一つのサービスを展開していて、ある一箇所の開発拠点から、一気にサービスイメージをシェアするような企業に特にオススメですね。

あとはWebやアプリの制作会社でも有用だと思います。制作会社では、紙やパワポの仕様書で提案して承諾を得たのに、実際に作ってみたら、顧客が想定していたイメージと違っていて、制作の手戻りが生じるといったことがあると思います。

InVisionで作ったプロトタイプで、お客様と完成イメージをすり合わせることで、こういったことは避けられるのではないでしょうか。

今後は開発中のサービスを、InVisionでお客様に紹介して、ご意見をいただき、そこから得たフィードバックをもとに、日本でプロトタイプを作り、英国本社に提案するなど、もっと色々な方法でInVisionを利用していきたいと考えています。(了)

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