• 株式会社キュービック
  • 代表取締役 CEO
  • 世一 英仁

全社員にウェアラブルデバイスを貸与!健康経営を実現する「キッカケ」の作り方とは

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〜ウェアラブルデバイスの貸与や健康的な社食サービスの導入など、従業員の健康意識を高める取り組みを行っている事例〜

従業員のパフォーマンスを最大限に引き出すべく、会社として従業員の健康サポートに取り組む事例が増えている。250名の従業員を抱え、急成長中の株式会社キュービックも、その中の1社だ。

しかし、いくら健康促進のためとはいえ、会社として従業員に何かを強要することは難しい。そのため同社では、従業員に健康を意識する「キッカケ」を与える仕組みづくりをおこなっているという。

具体的には、歩行数・心拍数・睡眠の質などを計測できるウェアラブルデバイス「Fitbit(フィットビット)」を貸与したり、健康を後押しするための飲食料品や社食サービスも導入したりしているそうだ。

今回は同社の代表を務める世一 英仁さんに、健康経営の考え方や具体的な施策について詳しくお話を伺った。

ストレスチェックにより、従業員の運動不足が顕在化!

私は2006年に株式会社キュービックを創業し、デジタルマーケティングの事業を展開しています。

現在、従業員の健康を向上させる取り組みをいくつか実施しているのですが、そのキッカケは従業員を対象におこなった「ストレスチェック」でした。

アンケートの結果、全社的に心身の問題はなかったのですが、慢性的な運動不足であるということが顕著に表れたんですね。もともと自分自身がスポーツをしていて、食生活には特に気をつかっていたこともあって。ランチをコンビニで済ませている従業員が多いことに、以前から問題意識を持っていました。

弊社は学生インターンを積極的に採用していて、全体的に若い従業員の多い組織です。そのため、すぐに目に見えて不健康になったり体調を崩したりすることはないのですが…。経営者として、業績だけでなく、従業員には健康でいてもらいたいという気持ちは強く持っていました。

※学生インターンが活躍する組織の作り方についてはコチラ

▶従業員233名中、140名が学生インターン!社員並みに活躍する秘訣とは

このような背景から、従業員の健康を促進するために、いくつかの取り組みをはじめました。

ウェアラブルデバイス「Fitbit」によって、身体の状態を可視化

まずひとつ目の取り組みとして、弊社では全社員に「Fitbit(フィットビット)」を貸与しています。

Fitbitは、腕に時計のように装着することで、歩行数・心拍数・睡眠の質などを計測できるウェアラブルデバイスです。

▼腕時計のように装着して使用するウェアラブルデバイス「Fitbit」

なぜこれを導入したかというと、いくら健康が大切だとはいえ、喫煙を禁止する、飲酒の量を制限するなど、会社として何かを従業員に強要することはできません。基本的に、健康への考え方というものは個人の裁量に委ねられるべきものだからです。

なので、会社としては、強要するのではなく、少しでも自分の体に関心をもってもらえるようなキッカケづくりがしたかったんですね。

Fitbitを装着すると、その人の体重や性別に合わせて毎日の目標となる歩行数が設定されます。専用アプリと連携させることができるので、目標値に達するとスマホから通知がくるようになります。

▼アプリ上で歩行数を確認することができる

チーム対抗戦で週ごとの歩行数を競い合ったり、歩行数ランキングを公表したりして、皆で楽しみながら健康を意識しようという工夫もしています。

また、Fitbitは心拍数も計測することができるので、気軽にストレスチェックを行うことができます。高ストレス状態になると、人は心拍数が上がっていくんですね。自分がストレスを感じている自覚がなくても、Fitbitでは数値として現れるので、息抜きをするタイミングも掴みやすくなります。その都度、休んだり、軽く運動をしたりすることでよりリラックスした状態で仕事に臨めるようになるんです。

▼心拍数がグラフで可視化され、自分のストレス状態を確認することができる

更にFitbitでは睡眠の質も計測することが可能なので、寝返りや睡眠が浅くなった回数がわかるようになります。睡眠の質というのは、自分で把握できるものではないので、大いに役立ちます。

このように、Fitbitを使えば、体の状態を可視化することができるので「今日はあまり歩けていないな」とか「最近、眠りが浅いな」という風に、個々人が健康に関心をもつキッカケを生むことができるんですね。

また、管理画面で全社員のデータを把握することもできるので、ゆくゆくは個人管理だけでなく、会社としてモニタリングしていくこともできればと考えています。

健康を後押しするための、飲食料品や社食サービスも導入

以前、弊社ではエナジードリンクを支給していたのですが、やはり体にはよくないと思い、現在は、「ORGANIQ(オルガニック)」という自然由来の原料からつくられた、体に負担のないエナジードリンクを支給しています。

▼従業員の健康を考慮して導入されたエナジードリンク「ORGANIQ」

通常のエナジードリンクは、飲むと一気に覚醒した後、落ち着いていくと思うのですが、ORGANIQはじわーっと効果が長く続くようなイメージです。

仕事をしていると、どうしても疲れてきたりした時に、ブーストをかけたい瞬間ってありますよね。

そのようなシーンでも従業員をサポートしたいとは思うのですが、健康を害してしまっては元も子もないので、健康に気遣いつつも、ブーストをかけられるようにORGANIQを導入しました。

他にも、お惣菜を定期的に届けてくれる社食サービス「オフィスおかん」を導入して、できるかぎり健康的な食事をとってもらうようにしています。

▼社食サービス「オフィスおかん」

こちらは従業員が1品100円〜でお金を払って利用するサービスなのですが、夜食にしたり、家に持ち帰って晩御飯にしたりと様々なシーンで利用されていますね。

1度の配達で約50食を月に2、3回届けてくれるのですが、毎回ほとんど完売しています。特に、肉団子が人気ですね(笑)。

また、最近は朝食用に「Good Morning Fruits」というサービスも導入しました。フルーツ・ヨーグルト・グラノーラを、オフィスおかんと同じような形式で従業員に提供しています。

他にも月に2、3回、運動を推奨する制度を取り入れています。定時退社を推奨した上で、フットサル場などの施設代を経費でサポートしています。また、最近ではアプリを通して、健康についての相談を専門のコンシェルジュにすることのできるサービス「FiNC(フィンク)」も導入しました。

▼定時退社を推奨し、従業員の運動を促進

従業員の起案でトライアルを行い、アンケートを踏まえて本格導入

これらの取り組みは、産業医からのアドバイスで始まる場合もありますが、手をあげた従業員が自発的に企画書を作った上で、トライアル導入という形から始めることも多くあります。

実際に運用してみた上でアンケートをとり、従業員から妥当だと判断されれば、本格導入となります。健康施策の予算が決まっているわけではないのですが、ある程度の費用感もふまえながら判断していますね。

Fitbitの場合は「自分の運動量が見える化されたことで、自分の運動不足を実感、または運動への意識は高まりましたか? 」というアンケートを行い、「はい」と回答した従業員が78.4%でした。その中で、運動不足を解消するために何か行動を起こした人は、69.6%という結果となりました。

具体的には「ジムに通うようになった」「意識的に歩く量を増やした」「階段を積極的に使うようになった」「心拍数を気にするようになった」などの声があがっています。

健康への意識が高くない人にも、「キッカケ」を与えられた

このような取り組みをする中で感じたのは、そもそも健康意識の高い従業員は、会社として支援をしなくても、従来から何かに取り組んでいるため問題ないということです。

つまり、ここで大切なのは、健康意識が高くない従業員にいかにして健康に対する関心を高めてもらうか、ということだと考えています。会社として何かを強要できるわけではないので、なかなか難しい問題です。

ただ、そこで諦めてしまえば、何も変わりません。なので少しでも健康に関心をもってもらう「キッカケ」作りを根気よく続けることで、具体的なアクションを喚起させることができているのではないかと思います。

とはいえ、経営者の視点で考えると、こういった施策に費用をかけるかどうかは悩ましいですよね。「売上が◯◯円上がった」というように、経営に重要な数字に成果が表れにくいからです。

そのため、健康経営の取り組みはある程度、経営者の考え方による部分もあるとは思います。ただ、私たちの会社は若い従業員が多い組織なので、今後も皆の健康を後押ししていけるような経営者でありたいと思いますね。(了)

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