• ヤフー株式会社
  • 人財開発本部 人財採用部
  • 吉成 大祐

ヤフーのデザイナー新卒採用は「話したい」から始まるダイレクトリクルーティング方式

今回のソリューション:【ViViViT/ビビビット】
〜デザイナー採用をダイレクトリクルーティングに。採用媒体「ViViViT」の使い方〜
新卒デザイナーの採用において、その候補者が本当に「求める人物像」にフィットしているかどうかをエントリーシートだけで判断するのは難しい。1人ひとりの「個性」が大きいデザイナー領域においては、一般的な選考プロセスでは採用の可否を判断するには不十分なことも多い。
ヤフー株式会社のような大企業の場合でも、その課題は例外ではない。WEB領域におけるエンジニア・デザイナー採用の企業間競争が年々激化していく中、同社は昨年より採用媒体「ViViViT(ビビビット)」を活用したダイレクトリクルーティングの導入に踏み切った。ViViViT独自の「候補者のポートフォリオを閲覧し、気に入った人に直接アプローチできる機能」を活用することで、2016年度の新卒デザイナー採用において高い実績を残した。その導入から使い方に至るまでを、人財採用部の吉成 大祐さんに聞いた。

新規事業、広告事業を経て社内制度「ジョブチェン」を使い人事へ

2009年に新卒でヤフーに入社し、現在7年目です。4年目までは新規事業や、広告周りの仕事を行っていました。本業の傍らで新人の育成担当をしており、OJTのプログラムなどを作成していた中で人事に興味を持ったんです。自分たちがどういう人が欲しいか、ということも現場にいて肌感覚でわかっていたので、特に採用に関わっていきたいという想いがありました。
そこで「ジョブチェン」という自発的にキャリアチェンジできる社内制度を利用して当時の採用の責任者に会って、チームにジョインしました。現在は主に、エンジニアとデザイナーの新卒採用を担当しています。

ヤフーの価値観と親和性の高いデザイナーを採用したい

弊社には、採用においても大切にしている独自の価値観があります。まずはITで未来の人々を幸せにする、未来志向の「課題解決エンジン」であり続けたいということです。そして行動指針として「課題解決」「爆速」「フォーカス」「ワイルド」の4点をヤフーバリューと呼び、すべての職種で重視しています。まずはこれらの価値観に共感してくれる人材であることが大前提になっています。

デザイナーに特有の話ですと、いかに「ユーザーファースト」という概念の下にユーザーインターフェースを良くしていけるかということを重要視しています。また、弊社は事業領域が広いので、どこの事業でも活躍できる前提で考えると、マルチなスキルのある人材を採用することが多くなる傾向はあるかもしれません。実際に弊社のデザイナーは業務領域が広くなることも多いです。例えばUXデザインからコーディングまでを同じ人が担当していることもあります。ただその一方で、どこかに尖っているスペシャリストもニーズに応じて採用しています。
デザイナー領域の新卒採用に関しては、学生の専攻分野だけを重視しているわけではありません。今年採用になった学生も、プロダクトデザインを中心に学んでいた人や、WEBの知識がある人など様々です。経験ももちろん大事ですが、同時に弊社との親和性や価値観を重視していて、作品を通してそれを見させて頂くことが多いです。考え方やポートフォリオ作成のプロセスを評価して採用に至るケースもあります。

デザイナー採用の新しい挑戦としてViViViTの利用を開始!

ViViViTを知ったきっかけは、とあるイベントで知り合いに担当者の方を紹介して頂いたことです。新卒のデザイナー採用に特化しているサービスだと聞いて、他にはないものだなと感じたんです。弊社としてもそれまでのデザイナー採用に課題を感じていたので、新しいことにチャレンジするという意味も含めてやってみようかと。
ViVIViTでは学生1人ひとりのポートフォリオをWEB上で見ることができるという点も導入の決め手になりました。ヤフーと親和性があるデザイナーかどうかはエントリーシートだけでは測りきれないので。ポートフォリオが中心にあれば、それだけで判断しやすいですし、ある程度その時点でスクリーニングすることができます。初期費用だけ支払えば様々な機能が使い放題なので、費用対効果が高いと感じたことも大きかったですね。

利用1年目で高い実績。期待以上のViViViT!

利用して1年目の2016年度新卒採用からViVIViTは高い実績を残しています。利用させて頂いている媒体の中でもデザイナーの採用数はかなり上位になります。

▼ヤフー株式会社のViViViT上の募集ページ


ViViViTを使ってみた第一印象として、単純に「面白いな」と感じました。事業の特性上WEB系のポートフォリオを見る機会は多いのですが、ViViViTにはWEB系にとどまらない様々な領域の学生が登録しているんです。ポートフォリオを見ているだけで、純粋に、美術館みたいで楽しいです。どのようなデザイナーが弊社に合うかを考えながら見ています。今では「誰か面白い学生はいないかな」という感じで、1日に30分から1時間ほど、暇さえあればチェックしていますね。

気軽に学生と会うことができる「話したい」機能を活用

また、気軽に学生と直接会うことができる仕組みがあるのもいいなと思っています。「話したい」を送るという機能があって、学生に直接アプローチすることができるんです。ヤフーの選考はそんなに堅苦しくはないのですが、やはり構えてしまう学生も少なからずいます。そんな中で選考とは別に気軽に会える機会を持てるのは、ViViViTのダイレクトリクルーティングというスタイルならではのことだと感じています。
ヤフーって実は採用担当がすごく少ないのでなかなか時間を作るのは難しいのですが、話したい学生がいればどんどん会いに行きますし、直接話すことができなくてもチャットを使って話をさせてもらったりしています。やはりFace to Faceで話した方がお互いにいいと思っていますので、学生から「話を聞きたい」というリクエストをもらった場合もできるだけ対応しています。

気軽に会えるからこそ、お互いにビビビっと来る時がある!

ひとつ、ViViViTならではの印象的なエピソードがあります。ポートフォリオを見て面白いなと感じた名古屋の学生がいたんです。彼女はWEBデザインを趣味で取り組んでいて、ポートフォリオに表現されていた価値観がヤフーと親和性があると感じました。そこで「話したい」を送ってみたら、是非というお返事をいただいていたのですが、こちらも名古屋まで行く予定がなく、すぐに会うことはできなかったんです。

少し経った後にこちらが京都に行く予定ができて、たまたま彼女も都合が良いということで京都で会うことになりました。実はそれまでは、彼女は名古屋で働くつもりだったみたいなんです。でも、お話する中で「ヤフーを受けてみようかな」という気持ちになってくれて、結果的に入社が決まりました。後日、「あそこで話をしていなければ、君の人生は変わっていたね」という話をしたときに「そうですね」と感慨深く言っていたのが印象的でした。このようなことが起こったのも、ViViViT経由で気軽に話ができたからこそだと感じています。

本採用にとどまらないViViViT活用法

弊社ではインターン採用にもViViViTを活用しています。昨年も3名ほどに参加してもらいました。「話したい」機能がきっかけになったケースもありましたね。ピンポイントでお声がけして「インターンに来てください」と伝えることができるのでスムーズです。
ViViViTでは、学生が年次に関係なく登録をすることができます。弊社のインターンは学年関係なく参加ができますので、1、2年生でも実際に会った学生もいます。年次に関係なく企業情報を収集することができるので、就職活動が本格的に始まる前でも積極的に活用してほしいですね。

激化するWEB領域での採用を戦うため今後もViViViTを活用

ViViViTを1年ほど活用してみて、やはりデザイナー領域では1人ひとりとしっかり向き合うダイレクトリクルーティングは有効な手法だと分かりました。個性は強くても消極的な学生も多いので、僕達から積極的に動くというスタイルが合っているのかもしれません。ViViViTを通じて優秀な学生に会うことができている実感もありますし、今年もし使っていなければ、もっと苦戦していたと思います。

分かってきたのは、「デザイナー採用はそもそも人数を集めればいいというものではない」ということです。母数を増やすというよりは、1人ひとりとの出会いを大切にして、しっかりとコミュニケーションをとっていく方が結果的にいい成果が生まれるなと感じています。
就職活動の時期が変わったという背景もあり、採用する側も今まで以上に積極的にアクションを起こす必要が出てきています。特にWEBについては、デザイナー、エンジニアの採用競争が激化していることもありますし、そこで戦っていくための有効な手段のひとつとして、今後もViViViTを活用していきたいと考えています。

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