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  • 久手堅 憲彦

日本発ゲームアプリが台湾・香港で1位に!海外で勝つためのFacebookマーケの手法とは

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〜台湾・香港にて「2016年度Google Playベストアトラクティブゲーム」「App Storeセールスランキング1位」となった日本発のゲーム「クラッシュフィーバー」。その成功を支えた、Facebook活用術に迫る〜

全世界のスマートフォンアプリダウンロード数は、増加の一途をたどっている。

そして驚くべきことに、2016年に収益を上げたアプリの世界ランキングでは、トップ50社の3割以上を、日本企業が占めているのである。

このように、アプリをグローバル展開させるポテンシャルが高まる中、台湾・香港で一世を風靡している日本発ゲームがある。ワンダープラネット株式会社が運営する、「クラッシュフィーバー」だ。

同社のゲームタイトルは台湾・香港のGoogle Play Storeにて「2016年度Google Playベストアトラクティブゲーム(中国語表記:最難以抗拒遊戲)」に選ばれたほか、同地域のApp Storeセールスランキングでも1位を獲得している。

その成功の鍵は、ゲームのコンテンツ力もさることながら、Facebook広告を活用した効率的なマーケティングと、Facebookコミュニティを通じたファンとのエンゲージメント醸成にあった。

今回は、香港・台湾で、Facebookを通じてどのように海外展開を成功させたのかについて、同社の取締役である久手堅 憲彦さんに、詳しくお話を伺った。

グローバル展開のポイントは、市場規模・親和性・効率性

ワンダープラネットは、グローバルに向けてスマートフォン向けゲームを開発しているスタートアップです。

中でも、2015年の夏にリリースした「クラッシュフィーバー」というタイトルは、世界中で800万ダウンロードを突破し、ちょうど1周年を迎えた台湾・香港版では「2016年度Google Playベストアトラクティブゲーム(中国語表記: 最難以抗拒遊戲)」にも選んでいただきました。

このゲームのグローバル展開ですが、もともと台湾と香港への進出から始めようと決めていました。

これは、「市場の大きさ」「コンテンツの親和性」「マーケティング効率」の3つの基準でマーケットを選んだ結果です。

まず市場の大きさでいうと、台湾のマーケットは世界で見るとGoogle Playでトップ5に入るほどで、伸び率も高く魅力的な市場でした。

次にコンテンツの親和性ですが、台湾の方々は日本のコンテンツファンが多くなっています。

しかも彼らは、日本でしかリリースしていない日本語のゲームも、国設定を変えて遊んでいます。クラッシュフィーバーでも、そうしたユーザーさんがいることを把握していたので、ある程度の潜在ターゲットがいることはわかっていたんです。

マーケティング効率についても、日本やUSよりも競争の激しい市場ではないので、CPIをおさえながら獲得が伸ばせると考えました。

学びを生かして次に繋げるため、ターゲティングに向くFacebook広告から着手

現地では、事前にマーケティングのための情報収集を行いました。そこで耳にしたのが、「CMやOOH(※)などのオフライン施策は実施するのが当たり前」という話です。

(※家庭以外の場所で接触する「交通広告」「屋外広告」などのメディア)

しかし、僕たちの考え方として、とりあえず小さくチャレンジして、その学びを次に活かすことを大切にしています。

そのため、まずは数字で効果が見えるデジタルマーケティングを、自ら行っていくことにしたんです。

中でもFacebookは、台湾と香港での利用率が80%以上と非常に高く、ゲーム関連の投稿も積極的に行われていたので、デジタルマーケティングのみでもリーチに困るとは思っていませんでした。

そして何より、ターゲティングに向いているプラットフォームなので、日本のゲームが好きな層をシードに、効率的にアプリを拡大していけると考えたのです。

良質なユーザーから、類似する人々に効率的にアプローチ

具体的なFacebook広告運用の話でいうと、僕らは初期にインストールしてもらうユーザーの質を大事にした上で、「類似オーディエンス」機能を活用し、ターゲットにアプローチしていきました。

「類似オーディエンス」は、既存のユーザーさんをシードにして、その人とデモグラフィックや興味・関心が似ている人々にリーチを広げていく広告配信です。

ただ、最初は誰もアプリをインストールしていないので、プロダクトに興味を持つであろう人を定義することから始めます。このシードの質によって類似ターゲティングされる層も変わってくるので、質の高いユーザーさんを設定することが重要です。

僕たちの場合は、「日本のゲームが好きな人」「競合のゲームで遊んでいる人」といった切り口などでまずはターゲティングしていき、いくつものキャンペーンを同時並行で走らせました。

これらのキャンペーンは、はじめはミニマムの予算で並行して走らせました。そしてその結果を見て、良いキャンペーンをスケールさせていき、ひたすらコンバージョンの累計数を貯めていきました。

Facebook広告においては、ある程度の良質なコンバージョン数を貯めてしまえば、勝率が高くなると考えています。なぜなら、その母体をシードに、類似オーディエンスで広告を打てるからです。

結果的に、リリースから2ヶ月で、リワード広告を除いて100万ダウンロードを突破することができました。

日本で良かったクリエイティブも、通用するとは限らない

広告のクリエイティブ面で言うと、日本展開の時に作った動画が100本くらいあったので、それを活用しました。はじめから「勝ちクリエイティブ」が多く手元にあったことで、ターゲティングに注力できたのは良かったですね。

ただ、日本における勝ちクリエイティブのパターンはわかっていたものの、それが海外で受け入れられるかは、当ててみないとわかりません。

ですので、これも基本的には、1つひとつのクリエイティブをミニマムで検証して、数字で判断して進めています。

Facebookコミュニティやイベントで、現地ユーザーにも顔の見える運営を

さらに僕達は、ダウンロード数だけではなく、Facebookページ上のユーザーコミュニティのエンゲージメント(※)も重要視しています。

(※Facebookにおけるエンゲージメント:投稿がリーチし、その投稿に対して「いいね」「コメント」「シェア」「クリック」といったアクションをした人数)

台湾版クラッシュフィーバーのFacebookページは、現在約27万人(※)の方に「いいね」をいただいているのですが、そこのユーザーさんと活発にコミュニケーションを取るようにしています。

(※グローバルページにおける累計「いいね」数)

▼27万いいねを獲得している、台湾版クラッシュフィーバーのFacebookページ

そもそも台湾や香港では、日本で言う「ゲーム攻略サイト」のようなメディアがほとんどありません。そうした背景から、公式FacebookページやYouTube上で、攻略情報を発信するようにしています。

また、Web上だけではなく、現地でオフラインイベントも行っています。先日、台湾で1周年を記念するオフラインイベントを開催し、そこではユーザーさんを300人ほど招待して、最新ニュースの先行公開やユーザー参加型のゲームを行いました。

▼台湾での1周年記念オフラインイベントの様子

(※Youtubeの動画はこちらから)

また、このイベントのハイライト動画をFacebookページに投稿した際も、約8,500いいねと350以上のコメント、そして約5,000のシェアをいただくなど、非常に盛り上がりました。

▼多くのエンゲージメントを獲得したFacebook投稿

僕らはできるだけ、「海外のパブリッシャー」という見え方ではなく、「顔の見える運営」をすることにより、ローカルパブリッシャーと変わらないユーザーとの距離感を大事にしたいと考えてます。

これは、台湾で国民的ゲームとして多くのユーザーに愛されている「神魔之塔」というゲームタイトルがあり、その運営から多くを学んでいる部分もあります。実は先日、クラッシュフィーバーとのコラボも決まりました。

「神魔之塔」の開発・運営会社のMadhead代表も、コミュニティをとても大事にしているんです。そして、彼自身がコミュニティで返事をするような姿勢が、現地で非常に好まれているんです。

次なるステージは韓国、東南アジア、US

おかげさまでクラッシュフィーバーは、台湾・香港のGoogle Play Storeで「2016年度Google Playベストアトラクティブゲーム(中国語表記: 最難以抗拒遊戲)」に選んでいただくことができました。

そして今は、韓国や東南アジア、USなどを中心とした他のグローバルエリアにもチャレンジしております。国によってマーケティングに最適なメディアやアプローチの仕方は変わってくると思うので、色々と試しながら改善して最適化していきたいと思います。

そして、世界中に僕らのゲームを広げていきたいと思います。(了)

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