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WEB上で顧客の表情を「読む」ITツールが導く見込み顧客への最適アプローチ

今回のソリューション:【マルケト】

〜見込み顧客の受注確率を数値化し、マーケティングを自動化した「マルケト」の使い方〜

管理職とグローバル人材に特化した会員制転職サイト「ビズリーチ」は、2009年にオープン以来急成長を続け、現在では多くの「見込み顧客」がサイトを訪問するようになった。

しかし見込み顧客が増えたことで営業のアプローチは難易度が上がり、単に採用に関する情報収集をしている企業に対して商談のアポイントを提案してしまうようなミスコミュニケーションが起きるようになった。

対面の営業であれば相手の表情から温度感がわかるが、WEBサイト上では不可能だ。この課題を解決するため、株式会社ビズリーチのBtoBマーケティング部の福家 哲郎さんと髙橋 隆之さんは、マーケティングオートメーションツール「マルケト」を導入した。結果として見込み顧客の温度感を数値化することに成功したという取り組みについて、お話を伺った。

ビズリーチでBtoBのマーケティングを担うチーム

福家 2013年5月に入社し、約2年で4つの部署を経験しました。前職はコンサルティングだったのですが、代表の南から「お客様のニーズを知るためには、まずは現場を見て来い!」と言われたのがきっかけでまずは営業をしました(笑)。その後企画に移り、現在は経営管理とBtoBマーケティングの責任者を兼務しています。

髙橋 2015年1月に入社し、BtoBマーケティングのオートメーションを実現する業務をしています。
その他にテレマによる受注活動の強化などチャネル施策を進めています。

顧客フォローが営業マン頼みになりミスコミュニケーションが発生

福家 ビズリーチはオープンから6年以上が経ち、幸いにも採用業界では結構名前が知られるようになったと思います。そのおかげで、弊社のウェブサイトにも一定数の見込み顧客が訪れるようになりました。

初めのうちはその見込み顧客に対して、コンタクトがとれた順に対応していきました。しかしその場合、お客様のステータスや温度感を考慮できていないため、適切なコミュニケーションがとれていませんでした。

例えばまだ情報収集段階のお客様に「すぐにお会いしましょう。」というような強めのアプローチをしてしまって、結果として距離が生まれてしまうこともありました。そして反対に、今困っているお客様への連絡が遅れて、商談の機会を失ってしまうというケースも…。お客様対応の優先順位付けが、完全に個人のスキル頼りになっていたと思います。

そしていよいよ個人技では対応しきれなくなってきて、「ルールを決めて科学的にアプローチをしないとまずい」と考え、WEB上での見込み顧客の温度感を可視化できるようなマーケティングツールを探すことにしました。

見込み顧客の温度感を数値化できるマルケトを選択

福家 ツールを選定する上で必須だったのが、見込み顧客の受注確度をスコアリングする機能でした。弊社サービスに対するお客様1人ひとりの温度感を可視化し、それに合わせたコミュニケーションを取れるようにしたかったのです。更に見込み顧客にアプローチするHTMLメールを、マーケッターでもデザインできる機能が欲しいと思っていました。

1ヶ月ほどかけていくつかの製品を比較しましたが、最終的には、営業の方に来社頂いてデモを見て、ニーズを満たせてサポート体制もしっかりしていると感じたマルケトを選びました。

髙橋 導入が決まってから週に1回マルケト社のコンサルタントとミーティングを行い、「実現したい機能を設定するためにはどうするか?」「Salesforceとどう連携するか?」「実現したいマーケティングシナリオをどう落としこむか?」といったことを、製品画面を見ながら一緒に詰めていきました。

2ヶ月ほどで環境の構築をして、2015年2月から運用を始めました。運用は私が専任で担当していて、タグの埋め込みなどプログラミングが必要な時のみエンジニアの力を借りています。

WEBサイト上の行動を元に顧客をスコアリングし、営業活動に繋げる

髙橋 環境の構築が完了して、使い始めてまず良かったのはメールマガジンやWEBサイト上でのお客様の行動履歴が可視化されたことです。メールマガジンにURLを埋め込むと、そのメールのリンクから弊社のサイトを訪問した見込み顧客が分かるようになります。サイト上の行動履歴も見えるので、それを元にスコアリングすることができます。

また、スコアリングはカスタマイズ可能です。例えば、「無料検索デモを操作した」という「見込みが高い」と判断できる行動は、標準で設定しているスコアとは別に加点できます。

さらに、一定以上のスコアのある見込み客には、セミナーに招待するなど過去の行動に基づく具体的な施策を取ることもできます。

他にも、一定のスコアに達しているけれど、最近インサイドセールスがフォローできていなかった見込み顧客がいた場合、インサイドセールスチームに自動でアラートメールが飛ぶ仕組みも作っています。マルケトを導入したことで、本当に可能性の高い見込み顧客に、早く適切なコミュニケーションを取ることができるようになったと思います。

面倒な顧客ターゲティングもわずか数分で実現!

髙橋 今マルケトを使い始めて数ヶ月経ちますが、結果的にマーケティング施策のPDCAサイクルを圧倒的に早くすることができました。

▼「マルケト」画面イメージ

通常、見込み顧客のセグメントやターゲティングはとても時間がかかることがあります。データベースから企業情報や担当者情報、さらに過去の活動履歴まで出力してターゲティングしようとすると作業に数時間、時には数日かかることもあります。

一方でマルケトを使うとデータベースの操作に詳しくなくても感覚的に操作して数分で作業できてしまうんです。WEB上の行動履歴からスコアリングできるだけではなく、お客様の属性情報も合わせて見ることが可能なので、具体的な施策が立てやすくなります。

今は、我々がいかにWEB上で有益なコンテンツをお客様に提供できているか、ということを最も重視しています。例えばメールマガジンも、タイトルや中身をよくして開封率やクリック率を上げることが重要です。オンライン・マーケティングでは、メールマガジンのクリックもある意味「商談」のような、お客様とのコミュニケーションのひとつなので、そういった「商談」の機会を増やすことにまずは注力しています。

PCの向こう側の「お客様の表情」 が想像できるように

福家 マーケティングは仮説・検証の繰り返しが重要なので、マルケトを活用してそれを行っている最中です。例えばメールマガジンを読んで頂いた方の中で、弊社のサイトに来ない方はまだ情報収集のフェーズにあるという仮説が立つので、まずは採用ノウハウをまとめた資料をメールで送る。

一方でサイトに来たお客様は、もう弊社のサービスに対しある一定の興味を持っているという仮説が立つので、より具体的な、セミナーのご招待のメールを送る。といったようなことを行っています。

この仮説検証を突き詰めていけば、1人ひとりのお客様に適切なコミュニケーションを設計でき、「お客様に喜ばれる営業」ができるようになると考えています。

髙橋 対面の営業だと相手の表情を見ることができるので、その場でアプローチを変えることができますが、WEB上でのコミュニケーションではそれは難しいと思います。

でもマルケトを使えば、行動をもとにインターネットの向こう側にいる 「お客様の表情」を具体的にイメージしやすくなります。これからもどんどん仮説検証を行うことでお客様に届けるコンテンツの質を向上させ、お客様と継続的な関係を維持できるようになりたいと考えています。

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