• オイシックスドット大地株式会社
  • 人材企画本部 人材企画室 マネージャー
  • 三浦 孝文

応募の無駄を省き、チャネルは最適化!求職者・社員・人事の「三方よし」を作る採用術

〜応募フォームの最適化、NewsPicksを活用した採用求人の掲載、内定者へのサプライズetc….オイシックスドット大地流の採用ノウハウを紹介〜

2017年10月、オイシックスと大地を守る会の経営統合によって誕生した、オイシックスドット大地株式会社。

同社は現在、自社のフェーズを「第二創業期」と位置付け、事業と組織をより一層成長させていこうとしている。

そこで重要となるのが、「採用」だ。同社人事で採用の責任者も務める三浦 孝文さんは、「採用においてはブラックボックスを作らず、社内に情報をオープンにすることを大切にしている」と語る。

また同時に、求職者にとっての応募の手間を省くためのエントリーフォームの改善や、職種ごとの集客チャネルの最適化、選考過程での「サービス体験」など、様々な取り組みを行っているそうだ。

今回は三浦さんに、同社の採用における考え方や、ノウハウについて、詳しくお話を伺った。

属人化を防ぐ!採用に関するあらゆる情報を、社内にオープン化

弊社では、3名体制の採用チームで、年間およそ50名の正社員および、150名の派遣・パートさんの採用を行っています。

その中で私自身が大切にしているのは、「出来るだけ採用を属人化させない」「採用を採用チームだけでやらない」ということです。

弊社の採用は、取締役2名がコミットしてくれていたり、募集部署の現場メンバーなど、常に採用チーム以外のメンバーと連携しています。ブラックボックスを作らずに、採用活動を行うことを意識しているんですね。

採用に関する情報も、できるだけオープンにしています。具体的には、社内で使っている情報共有ツール「DocBase(ドックベース)」上で、週ごとに採用に関する情報を社内向けに発信しています。

▼採用情報を社内向けに発信

ここでは、採用に関係しそうなニュースや募集中の求人情報、採用イベント情報、知人紹介の手順など、採用に関わる情報を3分程度で読めるレベルで見える化させています。

社員は意外とみんな、人事がやっていることって知らないんです。ですので、何か気になった時に「ここを見たらわかる」という場所を作ることが大切です。

すると「今度、福岡でイベントがあるんですよね。後輩がいるので紹介しておきます」とか、「◯◯な人を採用するために、ミートアップを開催しましょう」と、現場からどんどん声が出てきます。

このように、積極的な情報発信を始めたことで、社員の方から採用チームに声をかけてもらえるような状況を作ることができました。

HRMOS採用管理を活用し、数値に基づいて活動状況を把握

弊社の場合、もともとIT × 小売企業ということもあり、KPI等の数字を細かく見る文化があります。

採用でもそれは同様で、それぞれのポジションで何名ずつ採用するか、ということを毎月数字に落とし込んで追いかけています。

目標とする採用数を達成するためには、「採用ページごとの閲覧数→応募→1次面接→2次面接…」といった各ステップの状況を把握し、課題があれば素早く改善策を打つことが大切です。

この採用状況の進捗は、クラウド採用管理ツールの「HRMOS(ハーモス)採用管理」を使ってモニタリングしています。

応募数や応募の経路、選考の通過率といった状況が、職種別・チャネル別に数値で可視化されています。

▼採用状況を数値で可視化(画像はサンプル)


▶︎画像を拡大して見る

このように可視化されることで、良い部分・悪い部分の共通認識を持つことができます。

役員や現場に採用について説明する際にも、「◯◯の施策によって、こう数値が改善しました」という具体的なファクトに基づいて話が出来るようになります。

色々な数値を見ることができる中で、今、重視しているのが応募数です。

と言うのも、応募から内定承諾までの通過率は、ここ1〜2年で大きく変わっていないんです。

もちろん各ステップごとの質を高めて、応募数と採用決定数をできる限り近づけたいと思っています。ただ現状では、弊社の選考プロセスは、まずまず適正な状態にあると考えているんですね。

そのため、弊社にとって重要なのは、必要な採用数から逆算した応募数をそれぞれのチャネルごとにいかに確保するか、ということになります。

エントリーフォームの改善で、応募数をグロースハック

応募数を増やすために行った施策のひとつが、募集職種ごとのエントリーフォームの最適化です。求職者の方がフォームに情報を入力するのって、結構大変です。

弊社はEC事業を生業にしていることもあり、実はユーザーが意外とこの「入力過程」で離脱するという仮説を持っていたんですね。

そこで、以前までは全て同じだったエントリーフォームを、職種ごとに変えたんです。

例えば、UI/UXデザイナーであれば、氏名、連絡先、履歴書、あとはポートフォリオのリンクを入力してもらうだけにしています。

ちなみに以前は、履歴書にも書いてあるような一般的な情報の一部や、内定後の取得でも構わないような設問も多くありました。

▼UI/UXデザイナーのエントリーフォーム

また、パートさんであれば、逆に履歴書は面談時にお持ちいただければOKということにして、最低限スマホなどでも打ち込めるレベルの設問にしています。

履歴書を作ったことがない方もいらっしゃると思うので、わざわざ作成してから応募、となると、そこで離脱してしまう可能性があるためです。

このように、職種によって聞くべき内容は当然違うので、HRMOSのフォーム作成機能を使って、ひとつずつ見直しをしていきました。

結果、変更前の数値に比べ、デザイナーの応募数は4倍になり、採用にも繋がっています。また、パートさんの応募数も、昨年の2倍となっています。

今の数字に満足しているわけではありませんし、応募数が全てではありませんが、取り組みの成果が、数字でもはっきりと見えるようになってきました。

NewsPicksへの記事掲載も開始。ストーリー共感を伴う応募を獲得

このように、応募段階で不要な手間をできる限りなくしつつ、同時に求職者へアプローチするチャネルの質を高める取り組みを行っています。

大切なのは、やはり対象の職種に応じて、チャネルを使い分けることです。

例えば、デザイナー採用の集客は完全にミートアップに振り切っています。これは弊社デザイナーの採用活動への協力が積極的で、人的に本当に魅力あるメンバーが多いためです。

また、エンジニアでも、志向が技術寄りの人と、サービス寄りの人で、最適なアプローチの方法は変わってきます。

弊社の場合、前者はミートアップや勉強会で、人事ではなく現場のエンジニアが直接誘うケースが多いです。

そして、後者の場合は、技術系のミートアップや勉強会よりも、事業やサービスへの興味関心が高い方が多い傾向にあります。そのため、エージェントさんとの連携やスカウト系のツールを活用した採用を行っています。

また、新しい採用チャネルとして、この10月にNewsPicksに求人記事を掲載しました。結果的に、通常の媒体だけでは来ないような、とても魅力的な方々からの応募をいただくことができました。

▼NewsPicksに求人記事を掲載(実際の記事はこちら

この記事では、現在の「第二創業期」というフェーズや、事業の展望を、出来るだけリアルに生々しく紹介させていただきました。

実際、応募者の多くがこのストーリーに共感されていたんですね。つまり最初の接点から、しっかりと腹落ちしていただいた上で、応募をいただく流れができていたと感じています。

そして、記事で登場した人物が面接に出てくれば、とても良い惹きつけにもなります。

またNewsPicksでは、記事のPVや応募数がダッシュボードで確認できる点も良いですね。

▼ダッシュボードで数値情報を確認できる

NewsPicksではまだ第一弾を掲載した段階ですが、今後も求職者にとって弊社理解が正しく深まるコンテンツを作って、掲載していきたいと思っています。

オファー面談の週末に、手紙を添えた「サプライズ」をお届け

そして、選考面談においては、弊社のビジョンや事業に共感いただけるか、価値観の部分がマッチするかを、しっかり双方で確認するようにしています。

掲げているビジョンや事業にも関連しますが、弊社では圧倒的に「人のために何かしてあげたい」という人が多いんです。

例えば、サプライズはされるよりすることが好きな人は、価値観が合うのかなと考えています。相手を喜ばせるために相手の目線に立って、どれだけ思考をめぐらせ、行動してきたのかなどは大切にしていますね。

他にも互いを知る機会は多分に用意していて、新卒の場合は、多くの人にインターンをしてもらうことを勧めて、きちんと中を見てもらっています。17卒の4月入社のメンバーも、8割弱がインターン経験者ですね。

同様に中途も、できるだけ社員と会ってもらう機会を作っています。

また、内定オファー後には承諾の確度を高めるための工夫として、オファー面談の週末に、弊社から内定者1人ひとりにあわせた、ちょっとしたサプライズを送っています。

▼オファー後、内定者にはサプライズが送られる

詳細はサプライズなので内緒なのですが(笑)、弊社をより知っていただくこと、そして、内定者とその家族の食卓で、少しでも楽しい会話を生むことを目的とした取り組みです。

中途入社される方には、結婚したばかりでご家族をお持ちの方も多くいらっしゃいます。ですので、内定者の家族も含めて、弊社の気持ちが届けば良いなと思いながら、サプライズをお届けしています。

お互いにとって「win-win」の関係を作ることを目指したい

人事としては、「人をたくさん集めたい」と言うより、お互いにとって 「win-win」の関係を作っていける採用の形を追求していきたいですね。

入社時にどちらか一方が決めるのではなく、お互いが決めたと言える採用活動、就職・転職活動にしていきたいなと。

ですので、求職者の方にも、弊社のサービスや社風を理解してもらえるように、選考過程の中でも我々のお客様と同じ「体験」をしていただけるように工夫しています。

内定者へのサプライズもそうですが、他にもミートアップ会場でオイシックスドット大地の野菜や果物を使った料理を提供したり、オリジナルの野菜ジュースを出したり。

▼ミートアップ会場では料理も提供される

こうした愚直な取り組みも、ひとつひとつが本当に大切だと思っています。もちろんまだまだ至らないことはたくさんありますが、今後もこのような活動を継続していくことができればと思います。

そして、僕たちのサービスに共感し、共に新たな事業やサービスをつくりたいと思ってくださる方々に、どんどん仲間に加わっていただきたいですね。(了)

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