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「1人」でもできるオウンドメディア運営 外部リソースを効果的に使うノウハウとは?

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今回のソリューション:【サムライト】

〜オウンドメディアの立ち上げ・運営を1人で行うのに役立った「サムライト」の事例〜

近年、事業会社が「オウンドメディア」という形で情報発信を行っていくケースが増えている。2010年創業のリノベる株式会社も、2014年10月から住まいに関する様々な記事を掲載するWEBマガジン「eA(イーエ)」の運営に乗り出した。中古住宅のリノベーションをコーディネートする同社がメディア運営を始めたのは、広告ではリーチできない潜在層にも良質な情報を届けることで、「リノベーション」へのより広い認知を得ることが狙いだ。

その「eA」をたった1人で2ヶ月という短期間で立ち上げ、現在の運営に至るまですべてを担当しているのが、同社マーケティング部の上田 恭平さんだ。上田さんは、コンテンツの数を増やして間口を広げるためにオウンドメディア立ち上げ総合支援サービス「サムライト」を活用している。いかにして外部リソースを使い質の高いコンテンツを作り上げるか、そのノウハウを伺った。

非メディア企業が自社メディアを持つことに興味を持ち転職を決意

新卒で人材系の転職サイトを運営している会社にコピーライター・クリエイターとして入社しました。その後WEB企画とプロデュースの業務に異動したのですが、2011年にはWEB・IT業界に関するインタビューメディアの立ち上げに関わり、編集長職を経験することができました。

そうした経験を活かす場として、非メディア企業が自社をメディア化して情報発信していくという動きに興味を持つようになり、実際に携われるチャンスを伺っていたんです。そこでコンテンツマーケティングを取り入れたいリノベる株式会社と出会い、
2014年7月にジョインしました。入社後すぐにオウンドメディア「eA」の立ち上げを行うなど、メディアマーケティング全般を担当しています。

2ヶ月間でオウンドメディア「eA」をゼロから立ち上げ

「eA」は「旧世代の住まい観をアップデートしよう」をテーマに、住まいのコラムや暮らしのヒントをお届けするWEBマガジンです。私がリノベるに入社したのが2014年7月ですが、そこから10月1日のリリースまで約2ヶ月間でゼロベースから作り上げました。社内でディスカッションしながらコンセプトを考えて、開発も外注せずにWordpressを使って構築しました。記事も当初は1人で書いていましたね。

▼「旧世代の住まい観をアップデートしよう」がテーマの「eA」

eA画面

そもそも「eA」を立ち上げた目的は、顕在層の顧客にしか辿り着けない広告とは違った形で、潜在層に向けて情報を発信していきたいということがスタートでした。例えば家を買うために普段から情報収集している人ってあまりいないですよね。買うことを決めてから一気に検索したり友達に聞いたりして、情報を集めるんだと思います。そこに「リノベーション」という選択肢があることも、多くの方は知らないんです。

イラスト

不動産業界では特にこういった情報の非対称性が大きいと思います。だからこそこちらから積極的に手を伸ばし、本当に有益な情報をユーザーの方に届けていくことが必要なのではないかと。その手段としてオウンドメディアは最適だと思います。こうした取り組みは即時に大きな成果が出にくいものではありますが、一方で「あの時からはじめておけば良かった」と思ってもその時点ではもう手遅れになってしまっている可能性もあります。そのため、今すぐに結果を求めるのではなく、長期的な取り組みとしてコツコツ積み上げていきたいと考えています。

コンテンツの「間口」拡大のために外部サービスを導入検討

最初の3ヶ月ほどは、社内にあったリノベーションの事例などを集めて記事に落としたり、内製でコンテンツを増やしていきました。その後、新しい顧客の開拓のためには「リノベーション」という切り口以外でのコンテンツを増やして、間口を広げていくことが重要だと考え方がアップデートされたんです。本質的な意味で世の中の興味関心を捉えるために、外部の手も借りて、本格的にコンテンツの数を増やしていこうと考えました。

そこで2、3社ほどコンテンツ制作サービスを検討したのですが、最終的にサムライトさんにお願いすることにしました。記事単価にすると他社はどこも高かったですし、単価を下げるとクオリティも下がることが多いですよね。価格と質のバランスを見た時、バランスが良いと感じたのがサムライトさんでした。

上田 恭平さん

他にもサムライトさんを選んだポイントは、コンテンツ制作と一緒に広告配信も行ってくれる点でした。オウンドメディアを運営するにあたり、ネイティブアドに関しても試してみたい気持ちがあったんですね。コンテンツ制作とアド配信がパッケージになっているプランがあったので、それを選びました。

サムライトは外部の編集メンバー!?コンセプトに合う企画を共作

サムライトさんからは現在、記事を月に10本出してもらっています。担当の編集者の方をつけて頂いているので、私が企画を出し、編集者の方からも企画を出してもらって、クラウド上でディスカッションして決定する流れで運営しています。キーワード軸で量産するようなタイプではなく、一緒にコンテンツを作り込んでいくことができます。切り口をただ増やすだけではなく「なぜうちがやるのか?」という目的に着地できるストーリーがあることが重要なので、そこはしっかりと一緒に考えています。

弊社側は企画と編集を私1人でやっているので、相談できる人が常にいるわけではないんですね。そこで外部に、編集メンバーのような位置でディスカッションできる人がいるという点は非常にありがたいです。2015年の初めからお願いし始めて、現在8カテゴリで150余りにまで記事数を増やすことができました。

eA画面

外部委託は最初が肝心。時間をかけて意識の擦り合わせを

コンテンツ制作を外部委託して「良質な記事」を作っていくことって、難しいですよね。私はまず重要なのは、最初に時間をかけてお互いの意識を擦り合わせることだと思っています。サムライトさんに入って頂く時にも、編集担当の方とかなり密な打ち合わせを行いました。

そして最初は、上がってきた記事も相応の時間と工数をかけて修正しました。どう直したらいいかがわかるように、どこに問題があったのかをはっきり書いて戻すようにしています。そういったやりとりを繰り返していく中で、修正にかける工数は徐々に減っていきました。現在、紙媒体の経験もある優秀な編集者の方について頂いているのも大きいかと思いますが。外注するメリットを受けるには、ある意味長期的な目線も必要だと思います。

「PV」より「掲載に値するか」という基準で記事は評価する

もうひとつ難しいのは、納品してもらった記事をどう評価していくのかということかと思います。例えばPVのような数字で判断する場合もありますよね。でも私は、記事の良し悪しについてはPV数だけでは判断できないと考えています。

上田 恭平さん

PVは、思わぬラッキーパンチで取れる場合もあります。Facebookのファン数や、かけた広告数に比例している場合もありますし。PVで判断して、この業者とは付き合う、付き合わない、という判断をするのは「eA」ではまだ早いかなと。今は、納品頂く記事の本数と、切り口の幅、そして「eA 」のコンセプトに着地しているか、といった部分で私が判断しています。「eA」に掲載するに値する記事になっているか、ということを自分が判断できないとそもそもダメなので、外部委託をする場合は運営側の軸がしっかりしていることが前提になると思います。

事業会社の強みは「一次情報」を発信できること

今回「eA」を運営していく中で改めて見えてきた部分もあって、今後はいくつか別のメディアを立ち上げようと考えています。例えば新規事業のIoT(Internet of Thing:インターネットに「モノ」を接続する技術のこと)関連のメディアや、純粋な意味でのオウンドメディアとして、現場の社員自らが記事を書くタイプのものを検討しています。

「eA」に関しては、立ち位置や目的を改めてブラッシュアップしていこうかと。事業会社が自社メディアを運営する強みは、一次情報を持っているという点に尽きると思います。効率化とテクノロジーで回していくキュレーションメディアとの違いはそこにあると考えています。一次情報をどれだけたくさん集めてどう発信していくのか、ということを今後もより突き詰めていきたいです。

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