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仕掛けたい人が仕掛ける!1人でガンガンA/Bテストを回すのがWantedly流のサイト改善

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今回のソリューション:【ClickTale(クリックテール)】

〜コンバージョンを上げるために役立つA/Bテストツール「Optimizely」、ヒートマップツール「ClickTale」の使い方〜

SNSと企業の採用を繋げるソーシャル・リクルーティング・サービスとしてすっかりお馴染みとなった「Wantedly」。直近ではビジネスSNSとしての立ち位置を強化し、株式会社日本経済新聞社との資本業務提携を発表するといった躍進を続けている。

そのWantedlyのサービス成長の裏にあった施策のひとつが、高速で回し続けているA/Bテストだ。ウォンテッドリー株式会社で唯1人のマーケターである生熊 暁さんは、「Optimizely(オプティマイズリー)」と「ClickTale(クリックテール)」という2つのツールを使い倒すことで、独力で日々サイト改善に取り組んできた。

そして会社登録フォームのコンバージョンを2倍にし、広告からランディングページの遷移率も1.5倍まで上昇させることに成功したという。生熊さん以外のエンジニア、デザイナーも含めた「仕掛けたい人」がそれぞれ活用しているという2つのツールについて、詳しいお話を伺った。

当時はまだ10名だったウォンテッドリーに直感で入社

実は、Wantedlyのマーケティングを行っている社員は僕1人なんです。主に採用担当者に向けたWEB広告の運用を行い、それに付随するランディングページの最適化なども担当しています。ネットワーク広告からソーシャルメディアまで幅広い媒体を使っているので、多い時では1人で10媒体ほどを見ていることもあります。

もともとは2010年に新卒でセプテーニに入社し、クライアント企業様のSEM(サーチエンジンマーケティング)コンサルティングを担当していました。3年働いた後に、広告の結果がそのまま自分に返ってくる自社サービスの運用をしたいと考えて転職を決めました。

当時の弊社はまだ、マンションの1室で10人ぐらいで働いているような企業でしたね。

生熊 暁さん

「限られた採用担当者を逃さない」LP最適化を行う

Wantedly自体に「応援する」という仕組みがあり、それによって企業の募集要項がSNS上でシェアされて拡散していくことで、広告的な役割を果たしています。FacebookやTwitterで求人を目にした方に直接ご応募いただいたり、サービスを使い始めていただいたり、といった形でユーザーが拡大していくんですね。

そこでマーケティング施策として重要になるのは「いかにSNS上でシェアされる良い募集要項を企業に出してもらうか」ということになります。

従って、弊社のモデルの場合は広告の主なターゲットはユーザーではなく企業の採用担当者です。より多くの企業に会社登録をしていただくために広告を打ったり、ランディングページの改善を行っています。

ただ採用担当者は人数が少なく、求職者99%に対して1%ほどしかいないので、しっかりと特定した上でアプローチするのは難しいですね。

そこで例えば、採用担当者しか検索しないような検索キーワードを狙ってリスティング広告やターゲティング広告を出すといった工夫をしています。

イラスト

正しい仮説検証のために使うOptimizelyとClickTale

その「採用担当者が会社登録をする」というコンバージョンを上げていくために活用しているツールが、OptimizelyとClickTaleになります。OptimizelyでA/Bテストを行い、その効果検証にClickTaleのヒートマップを使っています。

そもそもサイト改善を行うためには、「この部分を変えたらユーザー行動がこうなるだろう」という仮説をしっかり立てた上で、検証に進むことが重要だと考えています。

更に、目的に対して効果があると推測される部分に施策を当てることが必要なので、最初にページのどの箇所を改善するべきなのかという目星をつける必要もあります。

この前提に立った時、例えばGoogle Analyticsを使ってもユーザーがページの中のどこを見たのかがわからないので、情報としては十分ではありません。ここを補うために、OptimizelyとClickTaleを活用しています。

A/Bテストとヒートマップの組み合わせだからこそ結果が出る!

OptimizelyとClickTaleはお互いに連携させて一緒に使うことができます。

例えばOptimizelyでパターンA・Bのページを作ってテストをする時に、まずはAのヒートマップをClickTaleで見て、ユーザーに見られていない情報をカットして再構成したパターンBを作ります。それをまたヒートマップでチェックする、ということを繰り返していきます。

Optimizely、ClickTaleの組み合わせ

ヒートマップを使うことで、クリック率や遷移率のような数字で比較するだけではなく、「ここにアイキャッチが集まった」「ボタン上のホバーの時間が短くなった」というような結果の裏付けまでが取れるようになります。

勘に基づくABテストから脱却し、論理に基づいた改善ができるようになるんですね。

ClickTale画面

ClickTaleはヒートマップ以外にも使っていて、特にフォーム解析の機能は使いやすいです。登録フォームは、入力する項目を少し変えるだけでも本当にパフォーマンスが変わります。

例えば会社のURLを入力する際に「http」を省略して「www」から入れた人をエラーとしてはじくかどうか、といったことでも変わります。ClickTaleを使うと各フォームの入力にかかっている秒数や、離脱が多く起きた箇所もわかるので、具体的に「悪い箇所」を特定することができるんです。

そこで実際に、問題になっているフォームの入力箇所をできるだけ削除していきました。カスタマーサポートや総務のメンバーに「どこまでいけますか?」と確認しながら、極限まで減らしたんです。

結果的に入力が必要な箇所は3分の1になり、登録率は2倍にすることができました。更にランディングページ本体も改善を進めて、登録フォームまでの遷移率も1.5倍になりました。

他にも具体的な使い方としては、配信対象のセグメントにはOptimizelyを使っています。例えば最近は海外のユーザーも増加しているのですが、ある施策を日本語のページだけでテストするかどうか、といったことはOptimizelyでテストを行う時点で判断します。

一方で、参照元としてFacebook、Twitterそれぞれから来た人でテスト結果にどう違いがあるのか、といったことはClickTaleを中心に見ています。

生熊 暁さん

仕掛けたい人が独力で回せるのがWantedly流のA/Bテスト

OptimizelyもClickTaleもJavascriptのコードさえサイトに組み込んでしまえば走るので、労力をかけずにどんどんテストを回すことができます。Optimizelyであれば、ボタンの色や文言だけのテストを設定するのに10分程度しかかかりません。

あとはその結果を週次で見ていくだけなので、本当に自分の工数もかけずに、デザイナーやエンジニアにも負担をかけることなくテストを実施できます。

そしてA/Bテストの前提になる仮説を立てるための情報はClickTaleのヒートマップから取得できるので、独力でサイト改善ができるんです。弊社はディレクターがいないのが特徴で、エンジニアでもデザイナーでもマーケターでも、仕掛けたいと思った人が1人でガンガン進めていきます。

OptimizelyとClickTaleも、最初僕だけが使っていたら「お、いいの使っているじゃん、使わせてよ」という感じで周りの、メンバーもどんどん使うようになっていきました。

社内のあらゆるところで高速でPDCAが回っているイメージなので、サイトは毎日何かしら変わっています。サイトを見て初めて変化に気が付くこともありますね。統一性は生まれないので散らかってしまうこともありますが、後で片付けましょうという感じです。

数ヶ月に一度、全員で施策を共有する場があり、そこで「実は僕、これをこの3ヶ月間やっておりまして…」みたいな(笑)。全員が自発性を持っていることで、このようにスピード感を持って日々サイト改善を進めていくことができているのだと思います。(了)

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