- 株式会社インタースペース
- 人事総務部 人事グループ リーダー
- 小林 剛士
1つの募集にも複数の求人票!?元TOP営業マンが生み出した「攻め」の採用ノウハウ
今回のソリューション:【Green/グリーン】
〜中途採用において、ベンチャーが優秀な人材を採用するのに役立つ採用媒体「Green」の使い方〜
大企業のように知名度を持たないベンチャー企業にとって、採用は戦いだ。人事部と聞くとどちらかというと「守り」の印象を持つ人が多いかも知れないが、特に採用においては「攻め」の姿勢を持てるかどうかが成否を分ける。
国内トップクラスのアフィリエイトサービスや、国内最大級の育児支援コミュニティサイトを運営している株式会社インタースペース。
同社で中途採用を担当している小林 剛士さんは、「採用は営業にすごく似ている」と語る。営業経験のある小林さんがメインの採用媒体として選んだのは「Green(グリーン)」だ。
その大きな理由は、企業側から優秀な人にアプローチできる「攻め」の機能がGreenに充実していることだという。
営業的な目線は求人票の作成にも活かされており、求職者のニーズや興味を特定した上で、どうすればそこに届くための求人票を作れるかということを独自の発想で追求している。Greenを活用した採用ノウハウについて、小林さんに詳しいお話を伺った。
営業から人事へ 未来の会社を支える人材を採用する魅力
私はインタースペースに入社してから約3年間、中途採用を担当しています。ウェディングプランナーから社会人経験をスタートし、楽天で営業を担当した後、当時の上司の起業を手伝うなど様々な仕事を経験してきましたが、人事は未経験でした。
楽天時代はノウハウ講座販売の営業で年間1位になったり、チームで予算を達成したり、やりがいもあって楽しかったですね。ただ当時から、もっと会社の長期的な成長に繋がる仕事がしたいという想いが、私の中にはありました。
人事の仕事は、一緒に働きたいと思える仲間を見つけ、既存社員と一緒に口説き、入社後も教育や研修でサポートしていくことです。それは5年後、10年後の会社の未来を創っていくことだと思い、人事を目指して転職活動を行いました。
インタースペースに入社を決めた理由は、経営理念である「私たちはWin-Winの輪を広げ、明日の社会を担う企業に成長していきます」という内容と事業に一貫性がある事でした。
顧客満足やWin-Winを掲げている会社は他にもありますが、実際の事業が必ずしもそれと一致しているわけではありません。その中で、アフィリエイトという成果報酬型の広告を中心に事業展開しているインタースペースであれば、自信を持って求職者の方に訴求が出来ると考えて決断しました。
これまで私も面接に参加して入社をしてくれた社員が、その後高く評価されている姿を見ると、もう鳥肌が立つほど嬉しいですね。
人事の仕事の中でも、特に採用は営業と似ています。私が未経験ながらも採用業務をなんとかできているのは、営業経験があることが理由のひとつだと思います。
転職したいと考えている人のニーズをヒアリングして、「うちならそれを提供できますよ!」ということを伝えることが重要なので、営業活動と近いですよね。もちろんミスマッチを防ぐためにも、無理やり誘うのではなくてその人の想いをちゃんと聞く必要があります。
そのように、求職者の方が望む未来図と企業の未来図を重ねることが、採用担当の役目なのかなと感じています。
求職者に「直接アプローチ」がバンバンできるGreen
インタースペースは個人の裁量の大きさが魅力の1つですが、実際に私も入社して2ヶ月ほどで中途採用を任せてもらえた事には驚きましたね。
とにかく期待に応える為に必死で動きました。とはいえ未経験で何も知らない状況ですので、まずは情報収集からはじめました。
今もそうですが、入社当時の転職市場は、採用側にとってはあまり良い状態ではありませんでした。リーマンショックと震災の影響が一段落した後で、求人件数が一気に増加していて、高価な大きいサイズの求人原稿を出したとしてもなかなか応募数を増やすことができない状況でした。
そのような市況だったので、マスにアプローチするだけではなく、こちらからいい人を見つけてアプローチできる採用媒体がないかと探していた時にGreenを知りました。
Greenには、接触したい度合いに応じて使い分けられる「スカウト」と「気になる」という2つの機能が当時からあったのが決め手でした。
「気になる」は、企業側も求職者側もどちらからでも気軽に押せて、お互いに「気になる」状態になれば会うことができるような仕組みです。
「スカウト」機能や「気になる」機能を使えば、接触したい人にピンポイントで「会いたいです!」「来て欲しいです!」とバンバン声掛けができました。プッシュ型の営業活動に似ていますよね(笑)。
成果報酬型の媒体は他にも複数登録したのですが、機能以外にも成果報酬の単価、登録者の質、使いやすさも他求人媒体と比較して優れていたので、徐々にGreenがメインになっていきました。
1年間の「無の時代」工夫を重ねて営業も管理もGreenで採用
弊社には自慢できる優秀な社員が大勢いますし、展開している事業やチャレンジを奨励する文化にも誇りを持っています。
従ってGreenの導入初期は、そういった弊社の良いところをさっと原稿にまとめて、様子見という感じで求人を掲載しました。そうしたら、今も活躍してくれている非常に優秀なエンジニアの入社が奇跡的に決まったんです!
ただ、その結果にあぐらをかいてしまったせいだと思うのですが、その後の1年間は「無の時代」でした(笑)。採用0名です。応募は多少ありましたが、採用まで結びつかなくて。
このままではダメだと思い、ある時から求人票を丁寧に作りこむようにして、スカウトの文面や送るタイミングなども色々と変えていきました。その結果、コンスタントに優秀な方を採用できるようになりました。
「ITに特化している」イメージがGreenにはあると思いますが、エンジニア職に限らず、営業部門や管理部門の採用も成功しています。IT業界に興味のある様々な職種の人も見ているんですよね。
そういった方は弊社の求める人物像にもマッチしますし、ITに詳しい方であれば、IT企業独特の仕事にもスムーズに対応できるはずだと思います。
成果の秘訣は「1つの募集に複数の求人票を作成すること」!?
Greenでは自由に求人票を出したり下げたりできるので、試行錯誤しながら採用ノウハウをためています。手間はかかりますが、1つのポジションを募集する時も、興味を持ちそうな切り口をいくつか上げて、複数の求人票を作ります。
例えば、同じサーバーサイドのエンジニアでもScalaに興味がある人と、アドテクに興味がある人では魅力に感じるポイントが違うので、それぞれのタイプに向けた求人票を作るようにしています。
ただ増やすだけですと、採用に困っているのではないかという弊社へのマイナスイメージが発生してしまう懸念もありますので、少しずつ入れ替えをしながら、常に7〜8件の求人票が出ているように管理をしています。
あとは他社さんもされているかと思いますが、タイトルは非常に意識しています。システムエンジニアを採用したい場合、そのまま「システムエンジニア」と記載しても具体的な業務が分からないので「アドテクノロジーの開発エンジニア」と書くほうが伝わるかな? とか。
また、受託開発を行うのか、自社サービスなのかを気にされるエンジニアも多いので、「100%自社サービス」と添えることもあります。企業の規模感を伝えるために「マザーズ上場」というキーワードを入れたり、「Scalaを勉強したい」のように、特定のフレームワークや言語を明記したりするときもありますね。
様々なタイトルを試すにあたって、各求人票のPV数を見ることができるGreenの機能はとても役立っています。A/Bテストほど厳密には測れませんが、PV数をチェックしながら少しずつタイトルを変えて反応を見ます。
以前、「オフィスが都庁の近く」というフレーズを試したことがあるのですが、まったく効果がなかったです(笑)。逆に反響があったのは、志向性やマインドを求人のタイトルに入れた時です。例えば「100%面白いものを追求したい〇〇エンジニア募集」とか。
私が求人票を見る人のことを考えて、伝え方や表現にこだわるのも、顧客のニーズをくみ取りながら営業してきた経験があるからかも知れませんね。今後もGreenを活用して仲間探しを続けていきます!(了)