• クリニカル・プラットフォーム株式会社
  • ブランド責任者
  • 堀辺 憲

全メンバーがプロジェクト進捗を直感的に把握!カンバン方式✕画像というタスク管理術

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今回のソリューション:【Trello/トレロ】

〜タスク管理ツール「Trello」の活用で、生産性の向上につなげた事例〜

プロジェクトの現状を、関係者すべてにわかりやすく伝えるにはどうしたら良いだろうか。その手段には、メール、チャット、情報共有ツールなど、様々な方法が考えられる。

クラウド電子カルテ「Clipla(クリプラ)」を提供するクリニカル・プラットフォーム株式会社。同社でブランド責任者を務める堀辺 憲さんは、外資系メーカーやIT企業でマーケティングコミュニケーションを手がけるなかで、「プロジェクトの現状共有の質が成功を左右する」ことに気が付いたと言う。

そこで堀辺さんは、タスク管理ツール「Trello(トレロ)」でプロジェクトのテキスト情報に画像を組み合わせ、パワフルなプロジェクト共有ツールとして活用している。実際にどのようにメンバー間での情報共有を実現しているのか、詳しいお話を伺った。

▼「Trelloってそもそも何?」という方は、こちらの記事をどうぞ

Trello(トレロ)でタスク管理がラクになる!無料版の使い方・始め方を解説

▼Trello×画像

Trello

広報の経験を活かし、クラウド電子カルテのブランド責任者に

私はこれまで長い間、広報やマーケティングコミュニケーションを手がけてきました。新卒でクボタに入社し、8年ほど建築資材のセールスを経験した後、住友スリーエム(現:3M Japan)に転職し、ポストイットから建築・医療用製品など、幅広い製品の広報を担当しました。

そこからDeNA、スマートフォン決済のコイニーといったIT企業で企業広報やブランディングの仕事を手がけ、2015年11月にクリニカル・プラットフォームに参画しました。

クリニカル・プラットフォームは、クラウドの電子カルテを開発、提供している会社です。紙のカルテは、3つの課題を抱えています。まずは保管場所が必要という点、必要な時には探さなくてはならない点、最後に先生がカルテに筆記した内容をスタッフが読み取れるかという可読性の点です。

そこで弊社では、インターネット環境さえあればいつでもどこでも利用することができるクラウド型の電子カルテを開発しました。ただこの領域では最後発ということもあり、競合製品も多く、サービスの認知や理解のためのブランド戦略はとても重要になります。そういった背景から、私は「ブランド責任者」というポジションでの参画となりました。

重要なことは、社内でもしっかりと「共感」を生み出すこと

マーケティング・コミュニケーションの仕事は、マーケティング部門だけでは完結しません。例えば「新しいサービスのPR」というプロジェクトには、サービスに関わる事業部の方はもとより、営業部やカスターサポート部、法務部、人事部などさまざまな関係者が関わります。

プロジェクトを成功に導くためには、その全員とコミュニケーションを取って情報をしっかり共有し、必要なプロセスやロードマップに共感してもらうことが非常に重要です。

堀辺 憲さん

共感を得ることで、自分にはない知識や経験を持った社内のカウンターパートからアイデアやフィードバックを自然と集めることができます。また、チームメンバーさえも共感できないような施策では、お客様をはじめとするステークホルダーの皆様に伝えたいメッセージが届くこともないと考えています。

スレッドが山のように連なる…メールでの情報共有は限界! 

チームメンバーの共感を得るために必要なのは、プロジェクトの現状をよりわかりやすく共有することです。でも、それが実は非常に難しいんです。

以前、とある広報案件のプロジェクトを手がけたときは、事業部の責任者、プロジェクトマネージャー、開発エンジニア、法務、IRなどの10数人近くの関係者がいて、会議の議事録からフィードバックをはじめ全てをメールによる情報共有で進めていました。

しかし、メールですと複数人が関与するプロジェクトの場合、スレッドが山のように連なっていきます。そのため、たとえば体調を崩して1日オフィスやPCから離れてしまうと、深海のごとく底の見えないスレッドを1つひとつ開いて情報を追いかけなくてはなりませんでした。

また、メールだと本文の前に「お疲れさまです」といった挨拶文が常套句として利用してしまいすが、関係が構築されたメンバーでディスカッションを行うケースだと情報量が多くなり、簡潔ではありません。

堀辺 憲さん

さらに、過去の決定事項を確認しようとすると「もう決まってますよ。下のスレッドを見てください」といった返信がぽつんとかえってきて、仕方なくどこに書かれているんだろうと、スレッドをさまようなんてことも(笑)。挙句の果てに「もうみんなで会って話した方が早くないですか?」ということになってしまったり…。

このように、メールでの情報共有はフローとストックの情報が共存しにくい作りのため、プロジェクト一連の流れが俯瞰できず、非常にフラストレーションがたまります。そこで、何か最適なツールがないか探していたところ、出会ったのが「Trello(トレロ)」です。

Trello×ビジュアルが、プロジェクトの情報共有には最適

Trelloは、カンバン形式でタスクを管理できるツールです。一般的には、開発のToDoを管理するためにプロジェクトマネージャーの方が使うケースが多いかと思います。これを私の場合は、プロジェクトの状況を関係者に素早くわかりやすく伝え、逐一フィードバックをもらうために使っています。

使い方は、まず、マーケティング・コミュニケーションのBoardsを作ります。

▼マーケティングコミュニケーションのBoards

Trello

そしてそこに、関係者を全員招待し、各タスクをカードにして登録します。例えば「オウンドメディアのロゴ選定」というタイトルをつけ、その上で、そのタスクに関係する人だけを選定してそのカードにアサインします。

▼各タスクにメンバーを招待

Trello

こうすると、関係のないプロジェクトに全員が巻き込まれて無駄に工数を使ってしまう事態を防ぐのと同時に、メンバーの迅速な意思決定につなげることができます。

Trelloが最も優れているのは、プロジェクトの状況をぱっと見て把握できるステータスの視認性だと思います。そしてその長所を活かすために、私の場合は各カードにできるだけビジュアルを入れるようにしています

▼ビジュアル入りのカード

Trello

ビジュアルがあることでテキスト情報だけでは伝えきれない細部を一瞬で伝えることができるので、プロジェクトの理解はもちろんのこと、解釈のズレが起こりにくくなります。また、これは経験上からくる仮説ですが、テキスト情報だけのものと比べてテキスト情報+グラフィックスの場合、メンバーのプロジェクトへ参加へのモチベーションが高いと感じています

例えば「ブログメディアのロゴの色はグリーンにしようと思います」と共有したとしても、人によって思い浮かべるグリーンの色は異なります。カラーコードを伝えても、その色を明確に思い浮かべることは困難です…。

そんなときに用意したサンプルのビジュアルイメージをカードに表示しておくことで、一発でイメージの共有ができます。結果、メンバー間のイメージのギャップがなくなるので、あとから修正する手間やコミュニケーションが必要以上にかかりません。

▼オウンドメディアのロゴを決めるプロジェクト

Trello

このように、Trelloを活用したビジュアルコミュニケーションは、プロジェクトの推進と共有を図るうえで非常に有効だと思います。

途中から参加したメンバーでも、すぐにキャッチアップ可能

また、メールで情報共有をしていると、「どのような流れで」いまの状況になったのかということを追いかけるのが大変ですよね。人によっては嫌気がさしてしまうと思います。

Trelloであれば、シンプルにプロジェクトのステータスをカードに記載しておくことで「オウンドメディアを立ち上げるのか。カードにロゴ選定って書いてあるので、まずはロゴを決めるんだ」とわかります。

カードをクリックすると、その中にあるメンバーのコメントや添付資料を時系列に見ることができたり、最新状況を表示するように編集ができるので、プロジェクトの現状と経緯が把握しやすいんですね。

カードに「ラベル」を添付することで、プロジェクト別に色分けして管理することもできます。ToDoを管理できるチェックリストも便利で、「記者発表会向けに〜を発注する」といった必要なアクションを、すぐに把握できます。

▼チェックリスト

Trello

これだけの情報があれば、プロジェクトに途中参加したメンバーでも正しくこれまでの経緯を理解できます。そうすることで、全員が主体的にアイデアやフィードバックを出せるようになりますね。

過去に実行したことが蓄積される「Done」は、大きな資産になる

現在Trelloでは、ToDo、Pending、Doing、Done、の4つのステータスに分けてToDoを管理しています。私の場合、この中で最も重視しているのはDoneです。と言うのも、過去にうまくいったプロジェクトは、カードを確認しそのやり方をコピーすれば簡単に展開できるからです。

▼完了したプロジェクトはDoneに

Trello

プロジェクトの立ち上げに必要なノウハウや資料を1から用意する必要はないので、大幅な時間短縮につながります。また失敗した事例であれば、「何をいつまでに準備すべきだったのか」といったことを振り返ることができ、改善に繋げることができます。

「負」の情報も含めてDoneに蓄積したプロジェクトを活用することで、実務レベルでPDCAを回すことができます。今後はDoneを、「成功したもの」と「失敗したもの」に分けて、チームの資産としてさらに活用していきたいと思っています。

ToDoに関わる「5W1H」の抜け漏れを防ぐためにもTrelloは有効

これまで、私自身がマーケティング・コミュニケーションの経験を積んできたゆえに、コミュニケーションを疎かにしたまま、メンバーへの細かい説明を省いてしまい、プロジェクトを先行してしまうことがありました。

例えば「クラウド電子カルテのブランドメッセージを策定しましょう」という話をしたときに「そのメッセージを準備することで利用される医療者にとってどのような効果が期待されるのか、そして事業成長にどのような貢献を果たしてくれるのか」といったロジックに基づいた説明を省いてしまったり…。

しかし実は、プロジェクトメンバーは「そのプロジェクトを成功に導くために、いつまでに誰が何をどのように用意すべきか」ということが知りたい。明確な5W1Hが欲しいですよね。そこが抜けないようにするためにも、Trelloはとても有用なツールだと思います。

コミュニケーションというものは、本当に難しいものだと実感しています。だからこそ、Trelloのような利便性の高いツールをうまく工夫しながら利用することで、チーム内のコミュニケーションを高め、生産性の改善につなげられると思います。これからもさまざまなコミュニケーションを追求していきたいですね。

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