• 株式会社VSN
  • 情報システムグループ チーフシステムアドミニストレーター
  • 渡邉 一智

社員の書き込み率が3%から56%に!社員同士の距離を縮めた社内SNSとは

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今回のソリューション:【Chatter/チャター】

〜社内SNS「Chatter」の活用を通して、社員同士のコミュニケーションを促進し、企業の一体感を高めることに成功した事例〜

出張や顧客先での仕事がメインとなる企業ではコミュニケーションの機会が少ないため、どうしても社員同士のつながりも希薄になりがちだ。

社員数約3,000名、仙台から福岡まで国内8拠点を持つ株式会社VSN。エンジニア派遣事業を主事業とする同社では、クライアント先での仕事が中心になるため、社員同士のコミュニケーションは活発ではなかった。過去には社内のイントラネットへの書込み率もわずか3%と、会社としての一体感の醸成に課題を感じていたという。

そこで同社では、2011年に社内SNSツール「Chatter(チャター)」を導入した。そして現在では、同ツールのログイン率は96%、書き込み率は56%。離れた場所で仕事をする社員同士が一体感を持って働けるようになったと言うが、そこに至るまでには様々な活用の工夫があったそうだ。

Chatter導入に携わった、情報システムグループの渡邉 一智さんに、詳しいお話を伺った。

▼Chatter画面

Chatter

「派遣業」の特性上、社員同士が出会うチャンスが限られていた

2000年4月にVSNに入社し、研修期間を経て社内システムの開発を行い、2001年から3年ほどはお客様のシステム開発の請負業務に携わっていました。その後は情報システム部門で、社内システムの整備に携わっています。

振り返ってみると、僕が入社したときは、社内は社員同士の交流が起こりづらい環境だったと思います。と言うのも、弊社の事業はエンジニア派遣業ですので、それぞれの社員が異なるお客様先で働いているためです。

渡邉 一智さん

研修期間が終わると、仲のいい同期や同じ就業先のメンバー以外は、社員総会などの会社イベントを除いてほぼ会うチャンスがなかったんですね。社内の情報共有のためにイントラネットが整備されていたのですが、当時の平均書込み率はわずか3%と、あまり活用されていない状況でした。

高いレベルの働きがいを実現するため、社内IT基盤の整理が急務に

そんな中、2011年に今後5年間の中期経営計画が発表され、経営方針が大きく見直されることになりました。その新しい経営方針の中で、「高いレベルの働きがい」を実現し、結果として人材派遣業界の社会的地位の向上に貢献するという新たなビジョンがありました。

その実現を目指すにあたって、社内のIT基盤の整備も非常に重要な課題のひとつでした。その際に特に重視したのが、サービスを加速するためのSFA/CRMの導入と整備、そして現場の情報をリアルタイムに共有できる仕組みづくりでした。

社内情報共有SNS「Chatter」を導入

最初に検討を始めたのは、SFAとCRMでした。いくつかの製品を比較検討し、導入が決まったのがSalesforceです。その時に、Salesforceが提供しているコミュニケーションツール「Chatter(チャター)」も採用を決定しました。その理由としては、

・Chatter PlusがSNS機能だけではなく、PaaSとして利用できる

・SFA機能と連動が可能である

・機能拡充による将来性が高い

といったことがありました。結果的に、Salesforceは社員のポータルサイトとして利用され、Chatterはその中の一機能として、社内コミュニケーションに大活躍してくれています。

Chatterのプロフィールには、社員の顔写真を必ず載せることにしています。写真があると、お互いの顔を知ることができますよね。その上で会話をしていると、実際に会ったときにも「前から知っているような感覚になる」という声をよく聞きます。

Chatterへの投稿にはガイドラインを定めていますが、投稿内容には敢えて制限を設けていません。社内コミュニケーションを活性化させるために、できるだけ多くの社員からの投稿を促進したいからです。すると例えば、業務では知り合わない社員同士が、同じ趣味を通じて交流するような場としても役立ちます。

Chatterには、「グループ」と呼ばれる特定のユーザーと情報共有ができる機能があります 。その機能を使い、サークル活動に関する連絡、技術的な相談、中途社員の方の自己紹介、さらにチーム活動の議事録や日報といったものまでを、話題別に幅広く投稿してもらっていますね。

▼サークル活動の連絡

Chatter

全社に対するアナウンスでもChatterを使用していて、全ての社員が見られるグループを作っています。全社的な通達事項や、経営会議の議事録もオープンな形で共有しています。

社内広報でも活用 全国で働く社員をインタビュー

社内で取り組んだ面白い企画としては、広報部門が企画した「ズーム君」です。全国の様々な企業に派遣されている社員を担当者がインタビューして、それをズーム君という会社のキャラクターがChatter上に投稿するというものでした。

期間限定で「大阪ウィーク」などを設定し、特定の地域に派遣されている社員にスポットを当てる企画など、日本全国に散らばっている社員が活躍している様子をタイムリーに共有していましたね。

▼特定のエリアを取材し、社内で共有!

Chatter

他には、社員に「自分の働きがい」についてインタビューして、フリップに書いて語ってもらう「私の働きがい」という企画もありました。気軽に読める投稿として、社内に親しまれていましたね。弊社代表の川崎も登場していました。

▼代表の「働きがい」インタビューも投稿

Chatter Chatter

伸び悩んだログイン率が今では96%に!

結果的に、現在ではChatterの月間ログイン率は96%にまで上昇し、社員のほとんどに使ってもらえるようになりました。

ただ、導入してからここまで、一直線で社内ユーザーが増えてきたわけではありませんでした。ログイン率は導入開始から順調に上がっていたのですが、実は80%あたりで一度伸び悩んでしまったんです。

この停滞期を突破した要因はいくつかありますが、そのひとつとして、全社員が提出しなければならない年末調整などの提出物をSalesforceで申請出来るようにしたことが挙げられます。これによってそれまでログインしたことがなかった社員もChatterにアクセスし、その後も継続して使うようになりました。この施策以降、ログイン率が90%以下になったことはありません。

渡邉 一智さん

また書込み率の上昇に関しては、iPhoneを全社員に貸与したことが挙げられます。するといつでもどこでもChatterの投稿内容を見たり、投稿もすることができます。書き込み率も明確に改善され、iPhone導入直後は50%を突破しました。

何らかのきっかけで一度使ってくれると、結構使い続けてくれるものだと実感しています。最初の間口を広げたり、使う必然性を持たせる施策は、社内ツールの使用率を上げるためには有効だと思います。

距離が離れていても、近くにいるような感覚になれる

Chatterは、社員同士が顔を合わせる機会が少ない環境で、コミュニケーションの取り方に課題がある企業には特にオススメです。距離が離れていても、擬似的に日々顔を合わせているような感覚になるので、コミュニケーションの機会を増やすことができると思います。

Chatterのおかげで、社内コミュニケーションが以前より活性化されました。自分が入社した当時は何もなかったことを思うと、今の環境で入社してくる人が羨ましいですね。今後もChatterを活用して、社内のつながりを強め、より一体感を感じられる組織にしていきたいです。(了)

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