• 株式会社モバイル&ゲームスタジオ
  • 第1事業部 Aグループ リーダー
  • 綾部 幸仁

もっと「リッチな」スマホゲーム開発へ 3D制作のパートナー選びとは

今回のソリューション:【クラウドゲート】

株式会社モバイル&ゲームスタジオは、その前身組織であるゲームスタジオ時代まで遡ると、1985年の創業から今まで、日本のゲーム開発を支え続けてきた企業だ。ファミコン・ゲームボーイの時代から現在のスマートフォンのソーシャルゲームに至るまで、数多くのヒット作を世に生み出してきた。

近年のゲーム業界では、3D技術の躍進がめざましい一方で、その制作を担うクリエイターの数はまだ限られている状況と言える。今回は同社が某スマホゲームのプロトタイプ作成のために、イラストの受託制作を行うクラウドゲート株式会社に3D制作を依頼した案件について聞いた。

お話頂くのは、特にクラウドゲートとの実際のやりとりを行っていた下記の3名だ。チームリーダーとして統括を行っていた綾部 幸仁さん、ディレクターとして制作の部分を担った杉本 よしあきさん、そしてプロジェクトマネージャーとして進行管理を手がけた寺田 茂さん。

ユーザーが喜ぶ、リッチなスマホゲームの開発を目指すチーム

綾部 弊社の開発チームは大きく2つに分かれています。家庭用ゲーム機を中心に開発してきた第1事業部とスマートフォンなどのモバイル中心の第2事業部です。我々のグループは第1事業部に属していますが、基本的に開発期間が1年を超えるような案件が多くなります。予算規模の大きなものが多く、1案件あたり20〜30人、多いと40〜50人が携わることもありますね。

そうすると弊社内のスタッフだけでは全然回らないので、外部のパートナー企業さん、フリーランスの方にもご協力頂いています。ちょっと映画作りに近いかもしれませんが、プロジェクトの特性や内容に合わせて、適切なスタッフを集めて、プロジェクトチームを作って進めていきます。

我々のグループは第1事業部に属していますが、現在はスマホアプリを開発しています。モバイルでもちょっとリッチな方向で、3DCGを多用するようなゲームですね。最近はモバイル機器の性能が上がってきましたので、リッチな映像を出力できる時代になりましたから。目指しているのは、スマホであっても映像も面白さもリッチなゲームを作ってお客様に喜んでもらうことです。そういうモノづくりを外部の方のお力もお借りしながらやっております。

プロトタイプ作成のための3Dクリエイター探しが難航

綾部 クラウドゲートさんとのお付き合いに関して言えば、以前からいろいろとご相談させて頂いていたという背景があります。最初にお願いを始めたのは2013年の秋ですね。その当時から非常に熱心に取り組んで頂ける印象を持っていました。

今回とある案件で、3DのCGスタッフさんが必要になったんですが、募集をかけても全然見つからなかったんです。その時に、「あっ!クラウドゲートさん近くだし、お付き合いもあったし、相談しよう!」と。そうしたらちょうど、クラウドゲートさんが3DのCGチームを編成されるということで、渡りに船とばかりに(笑)。

杉本 この案件は、画面上は3Dだけれどもインターフェイスは2Dというもので、いわゆる横スクロールのジャンプアクションゲームですね。キャラクターとフィールドマップのパーツと背景の部分が3Dになっているものでした。その場合、見た目は2Dでもスマホのハードウェアは解像度が高いので2Dで描くよりポリゴンで描いたほうが見た目もリッチで、作りやすくて、遊んだ時に印象も良いということで、3Dでやることになりました。

今回はまだ試作品の段階だったのもあって、幅広く全部やって頂ける企業を探してました。普通はキャラクターモデリングとモーションでそれぞれ専門家がいる場合も多いと思うんですが、ひっくるめて全部やって頂ける企業を探していたんですね。それでクラウドゲートさんにお願いしまして、担当スタッフさんの作品を見せて頂いた時にもファンタジー要素の強いデフォルメ系のゲームが良い感じにマッチしていたのでご依頼しました。

今回はクラウドゲートさんでの製作はBlenderでやって、納品頂く時はBlenderの元ファイルとUnityで使えるようにFBXファイルに変換したものを頂いていました。弊社は基本的にUnityで開発をしているので、そういった事にも柔軟に対応して頂けるのも利点だと思います。

「ほぼ何もない状態」からのスタートでもしっかり進行できた

寺田 今回は約2ヶ月間でプロトタイプを作るというミッションを一緒に進めて頂きました。クラウドゲートさんに窓口となるディレクターの方を1人立てて頂いて、コミュニケーションをとりながら実働チームに作業をして頂いていたイメージです。自分が弊社側のディレクターだったので窓口としてスケジュールの話をして、クオリティの話は杉本さんの方で進めて頂きました。

実は、今回お願いする時点で、まだ画面仕様が決まってなかったんです。なのでログ起こしのようなスケジュール表は用意したもののほぼ何もない状態で、ただお願いします!という感じでした(笑)。結果として毎週の打ち合わせで、いつまでに、こういう形ので大丈夫でしょう、というのをお話しながら進めていきました。

メインのマイルストーンが終わるまでは、ほぼ週1でご来社頂いて打ち合わせしていました。この週やったことと、次の週の予定について確認を行って、出来上がったデータの確認までをミーティングで話していましたね。他の部分はメールでお伝えしていました。チャットツールも用意していたんですけど、十分なコミュニケーションがとれていたのでほとんど使わなかったですね。

主体的な提案で業務がスムーズに 割り込みタスク・前倒しに対応する柔軟性も

綾部 何より一番助かったのは作業が早かったことです。試作品だったのでまずは動くものを早く作ることが重要だったんですが、2Dのキャラクターを3Dに起こすのって、時間がかかりますよね。そこをどうにか1ヶ月でと、ご無理をお願いして。見た目は二の次、まずはアプリケーション上に載せて動かして見たいから、棒人間でもいいから間に合わせてくれと(笑)。

でもクラウドゲートさんの方から、最初からしっかり作った方がいいですね、とご提案頂いて、いきなり割ときれいな見た目で出して頂いて。納期も守って頂いた上で、主体的にご提案を頂いたことがすごく助かったですね。結果的に後の工程もすごくラクになりました。

寺田 自分の役割はスケジュール管理だったんですが、今回はちょっと珍しいケースで、発注元であるクライアントさんのディレクターの方が、弊社に常駐して一緒に開発してくれていたんです。そうすると、クライアントさんとしては、各マイルストーンのチェック中に、「ちょっと、これも入れていい?」みたいな。よくあることだとは思うんですが、通常より割り込みタスクや前倒しのお願いが頻繁にあったんです。

クラウドゲートさんはそういった部分でも、非常に柔軟に対応して頂いた面が多々ありました。いきなり電話して、「この部分を割り込みで先にお願いしたいんですが…」と言っても毎回ご対応頂けましたね。キャラのモデル、テクスチャー、モーションを一括してお願いできていたことで、そういった急な変更にもご対応頂きやすかったのかなと思います。

今後も2D・3D両方で、クラウドゲートさんを頼りにしています!

綾部 クラウドゲートさんに関しては2Dのクオリティは存じ上げてますし、今回3Dで一緒にお仕事をさせて頂いて、非常に頼もしく思いました。本当に短期間で色々無茶なお願いしてしまったんですが、ちゃんと求めているクオリティに仕上げて成果を出して頂いたので。

最近はインターネットが発達して、距離なんか関係ないよという時代で海外の企業さんに外注するようなケースもよくあるかと思います。ただやっぱり我々としては、基本はコミュニケーションありきで、コアなスタッフは必ず一箇所に集めて一緒に作る、という姿勢は変えたくないんですね。お互い顔を見ながら意見交換することは非常に大切だと考えています。そういう意味ではクラウドゲートさんは柔軟にご対応いただけるので、本当にありがたいですね。場合によってはすぐに来ていただくこともできますし、相談もしやすいですし。是非今後もご一緒させていただきたいと思っております。

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