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中小企業向けの営業は「サイエンス」? freeeの「ITを注入する」営業組織とは

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今回のソリューション:【Google Hangouts/グーグルハングアウト】

〜既存顧客に向けたコミュニケーションに、無料ツール「Google Hangouts」を導入。遠隔でもFace to Faceでお客様に「伴走」する、クラウド会計ソフト「freee」のサポート&営業体制〜

ユーザーに新しいテクノロジーを使ってもらうハードルは、想像以上に高い。特にITソリューションを提供する企業の場合、そのハードルを乗り越えるための「営業活動」には、多くの創意工夫が求められる。

クラウド会計ソフト「freee(フリー)」を中心とし、「スモールビジネスの活性化に貢献する」テクノロジーを提供するfreee株式会社。多くの中小企業を顧客に持つ同社では、顧客に新しいテクノロジーを理解してもらい、きちんとfreeeの価値を感じてもらうために、既存顧客向けの営業チームを設置している。

同チームでは、ビデオ通話の「Google Hangouts(グーグルハングアウト)」を活用して、既存顧客とのコミュニケーションをビデオチャットで行っている。電話でコミュニケーションを取っていた頃と比較すると、様々な成果が生まれたそうだ。

今回は、同社で営業を担当する畠山 忠士さんと、高師 雅一さんに、詳しいお話を伺った。

中小企業向けの営業は「サイエンス」?

畠山 私は1年ほど前にfreeeにジョインし、法人セールス組織の立ち上げを行いました。今はセールスマネージャーとして、既存のお客様向けの営業部隊を束ねています。

新卒で入ったGoogleでは、中小企業に向けたセールスをしていました。これがもう、とても面白かったんですよ。大企業向けのセールスのほうが華やかな印象があったのですが、今は中小向けの方がかっこいいと思っているくらいです。

freee株式会社の畠山 忠士さん

中小企業に向けた活動をする上では、営業というより、サイエンスの考え方が必要だと思っています。企業数が圧倒的に多いので、それぞれの顧客に合わせて活動を変えていく必要があるんですね。

イメージでいうと、ふたつの試験管を用意して、ある要素を片方に加えると何がが起こるのか。その要素はメール1本の違いかもしれないし、作成した資料かもしれない。トライアンドエラーを繰り返して、収益の違いを見ていくのは、まさにサイエンスに近いものかな、と思います。

高師 僕は2015年の10月にfreeeにジョインしました。新卒で入社した大企業で営業をしたかったのですが、なぜか経理に配属されてしまって(笑)。

たくさんの人と話をして、いいものを伝えていきたいという思いがあったのですが、経理だとその機会は少ないですよね。そこで転職を考えていたときに、freeeに出会いました。

freee株式会社の高師 雅一さん

経理出身なので、freeeのお客様の「あるある」がよく分かるんです。会社が拡大していくときに、経理・財務の観点から時間がかかってしまうこと、苦労する部分も分かっています。それを未然に防ぐにはどうしたらいいのか、お客様とコミュニケーションを取りながら一緒に解決できることが、とても楽しいと感じています。

顧客のフェーズに合わせ、正しいコミュニケーションを

畠山 現在、弊社には新規獲得のためのチームと既存顧客向けの営業チームがそれぞれ数十名います。私たちは、その既存顧客向けのチームの中で、freeeを導入していただいた方のフォローをしています。

弊社ではいろいろな商品を扱っているので、商品別にサポートをしていく必要がありますが、それだけでなく、お客様のフェーズに合わせた活動も必要です。

例えば、導入したてのお客様と、ある程度使いこなしているお客様ではアプローチが異なります。フェーズごとに色々なシグナルがあるので、それを元に、適切なコミュニケーションを取っていくことが大切です。

フォロー体制としては、誰かひとりが特定の会社を持つという形ではありません。新しく入ってきたお客様に対して、各フェーズごとにラインに乗せて対応していくイメージに近いですね。

freee株式会社の畠山 忠士さん

お客様の課題感やニーズを吸い上げ、freeeを知ってもらうことに対しては、Webマーケティングによるコミュニケーションをきちんと行う。そして営業が成功して契約がスタートしたら、お客様が少し自走する。

そこからある程度の時間が経つと、分岐点が出てくるんですよね。うまく使いこなしている人と、そうではない人。その分岐点によって、既存顧客向けの営業アクションは変わっていきます。使いこなしている方には未来の話をしていきますし、つまづいてしまっている場合は、導入支援に力を入れます。

遠隔でもFace to Faceのコミュニケーションを実現

畠山 そういった既存顧客向けの活動の一環として、遠隔での支援があります。以前は電話をすることも多かったのですが、最近では、遠隔の場合でもFace to Faceにこだわり、無料でビデオ通話ができる「Google Hangouts(グーグルハングアウト)」を駆使しています。

▼無料でビデオ通話ができるGoogle Hangouts

Google Hangouts/グーグルハングアウト

対面でも遠隔でも、本質的に届けるものは一緒です。ただ慣習として、Face to Faceで進めていくのが一番自然だと思うので、遠隔であってもできるだけ「実際に会う」場合と同じ目的を達成しようと考えています。

やはり電話だけですと、伝わらないことも多いなと思います。電話って、耳だけにフォーカスされるじゃないですか。相手の目が見えないので、もしかすると、相手は違うことに気を取られているかもしれない。対面営業であれば、お客様の顔は見えますし、きちんとお互いが話に集中できるんですよね。

「アポイントのリスケ率」が減少。デモ画面の共有も簡単に

畠山 電話だけを使っていた時も、別にパフォーマンスが悪かった訳ではありません。ただ、どんどん新しい手法を取り入れていきたい、良くしていきたいという思いがありました。

電話からビデオ通話に変えることでパフォーマンスが下がるとは思えなかったので、数字的なインパクトは考えずに、まずはやってみようという形で始めましたね。

高師 電話からハングアウトに変えたことで、想像以上に良い効果がありました。まず、アポイントのリスケ率が下がったんです。電話ですと「移動中になってしまったから後日に」などとリスケされることがありますが、面と向かってお話をする約束をしておけば、時間をしっかり確保いただけるので、リスケされないんです。

また、自分のPC画面を共有しながらデモ画面を見せられたり、逆にお客様がどうしているのかを見せてもらったり。税理士さんにも入ってもらって、3人で会話をすることもあります。既存のお客様の反応が良かったので、今後は新規のお客様に対してもハングアウトを導入することも考えています。

▼デモ画面を見せながら、会話できる

Google Hangouts/グーグルハングアウト

お客様が自走するのを、助けていく「伴走」が重要

高師 また、ハングアウトの導入により、弊社に対する印象も変わったように思います。しっかりと「IT企業」というイメージを持ってもらえますね。

お客様にグーグルハングアウトを教えると、「このテクノロジーは知らなかった」「これなら僕らでも使えそう」という反応をもらえることも多く、テクノロジーに強い会社というイメージも作れるのではないかと思っています。

畠山 何かを変えるとか、新しいものを導入するときには、必ず変化が訪れます。その変化は、もしかしたら相手にとっては受け入れにくいものかもしれない。

例えば、freeeではオンラインチャットを使ったカスタマーサポートをしていますが、それも初めての方には抵抗があると思います。1度使ってもらえると、便利だと感じてもらえるとは思うのですが。

freee株式会社の畠山 忠士さんと高師 雅一さん

freeeについても同じことが言えると思っていて、クラウドベースのソフトウェアなんて、触ったこともない人も多いです。その人たちに、「はい、これ使ってね」と言うだけでは、使ってもらえる訳がありません。

freeeに価値を感じてもらうために導入支援をして、価値を感じてもらった後にオプション機能や追加プランを提示して、一緒に走っていく。そうやって、彼らが自走するのを助けていくことが重要なんだと思います。(了)

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