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再訪率が20%UP!アプリ解析ツール「Repro」を用いたアプリ改善プロセスとは

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今回のソリューション:【Repro/リプロ】

〜アプリ解析ツール「Repro」の活用で、アプリの1週間内の再訪率を20%以上アップ。ユーザーからの投稿数も2倍以上に増加させた事例〜

スマホ上でパーツを組み合わせることで、オリジナルのアクセサリーを作成・販売できるユニークなアプリ、「monomy」を開発・運営する株式会社FUN UP。

同社では、アプリの改善に、アプリ解析ツール「Repro(リプロ)」をフル活用している。

Reproは、ユーザーの実際の画面操作の様子を動画で確認できることに加え、充実したファネル分析とコホート分析機能、さらにそれに連動したプッシュ通知機能を備えている。

同社では、Reproを用いることで、インストール後1週間内の再訪率が20%から50%近くまで向上し、1日のアクセサリー投稿数も、2倍以上になったという。

今回は、同社代表の山口 絵里さんに、Reproを活用したアプリのグロースハックについて、詳しくお話を伺った。

▼スマホ上でアクセサリーが作れる「monomy」

monomy

日本の「ものづくり」をアップデートしたい

私は以前、世界一周のバックパックの旅に出たのですが、海外って日本に比べて物がすごく安いんです。例えばアメリカはとても合理的で、売れなければ大安売りして、売れ残りを極力出さないようにしています。

一方、日本ですと、例えばアパレル業界であれば、売れ残ったものは多くが廃棄されてしまいます。こうして日本と海外を見比べたときに、日本の「ものづくり」自体は素晴らしいのに、それを台無しにしてしまう不合理があると思ったんです。

株式会社FUN UPの山口 絵里さん

それで、世界一周から帰ったときには、この不合理を解消して「いいものが安く」手に入るようにするために、自分で何か立ち上げようと決めていました。

実際に起業する前には、アパレルの製造からIT業界まで数社で経験を積んで、一通りのことは学ばせていただきました。そして、2011年にFUN UPを立ち上げ、2015年にmonomyをリリースしました。

「つくる楽しみ」を提供したいが、ユーザー行動をつかめず…

monomyは、あらかじめ用意してあるパーツをスマホ上で組み立てることで、オリジナルのアクセサリーを作成・販売できるアプリです。

monomy上で、アクセサリーが売れると、弊社の方で実際の部品からアクセサリーを組み立て、購入者にお届けします。作成者は、売上の一部を受け取ることができます。

▼アクセサリーを作って、販売もできる

monomy

このアプリでは、ユーザーの「つくる楽しみ」を実現することを何より大事にしています。そこで、ユーザーの動きを知ろうと、DAUやアクセサリーの作成・投稿数といった数値を、Googleアナリティクスで日々チェックしていました。

ただ、それだけだと、各ページのPVや、ページ間の遷移の数は分かるものの、実際に個々のユーザーがどういう経路をたどって、それぞれのページで何を感じ、何につまずいて離脱してしまっているのか、わからなかったんです。

株式会社FUN UPの山口 絵里さん

この課題を解決するため、2016年1月にアプリ解析ツール「Repro(リプロ)」を導入しました。

「ファネル分析」で、ユーザーの離脱ポイントを特定

Reproの使い方は、主に4つ、「ファネル分析」、「コホート分析」、「ユーザーの実際の操作を記録した動画の視聴」、そして「プッシュ通知」です。

まず、「ファネル分析」では、ユーザーの離脱の箇所を細かく追うことが可能です。

▼ユーザーがどこで離脱しているか分かる(イメージ)

Repro

例えば、「『つくる』ボタンを押す」「アクセサリーを作成する」「それを投稿する」といった具合に、アプリ上でキーとなるユーザーのフローを設定します。すると、一連の流れの中のどこでユーザーが離脱しているのかが分かります。

弊社でも、多くのフローを設定し、それぞれどこが離脱のポイントになっているかを調べました。その中で、一番の気づきは、「アクセサリーを作るページの中で、離脱する人が多い」ことでした。

アクセサリーを作ろうとしても、完成までたどり着けないユーザーが多いことが分かったんです。つまり、「つくる楽しみ」を提供できていなかったんですよ。

例えば、ある日のファネル分析を見ると、その日に「つくる」ボタンを押した人の中で、アクセサリーを作り終え、投稿した人は31%しかいませんでした。69%もの人が途中で離脱していたんです。

動画でユーザーの感情値の変化を見て、離脱理由と改善点を把握

このように離脱ポイントが分かったら、次に、離脱の理由を特定していきます。Reproでは、ユーザーのアプリ上での操作動画を見ることができるんです。タッチの指の動きまで含めて、チェックすることができるんですね。

ユーザー動画を確認できる(イメージ)

Repro

ユーザーのインサイトを具体的に掴むためには、「どこでユーザーの感情値が変化したか」を見ています。

例えば、アクセサリーのパーツを選ぶ画面で長く滞在して、結局パーツを選べずに離脱していれば、「ああ、かわいいパーツを見つけられなかったんだな」といったことを推測できます。

▼パーツを選ぶ画面(一部)

monomy

動画をチェックしてきた中で気づいた大きな問題のひとつは、「ユーザーがパーツを正しく選べない」ということでした。

アクセサリーを作る際は、「ベース」になる部品と、それにくっつけるだけの「パーツ」の部品があります。例えば、イヤリングであれば、耳に直接つけるものが「ベース」で、下につけるチェーンなどが「パーツ」ですね。

▼ベース(画面上部)とパーツ(画面下部)の接続

monomy

まず「ベース」を選んでから、それにつける「パーツ」を選ぶようにと、画面上で説明していました。ただ、ユーザーには、それだけでは区別が十分に伝わっていなかったんです。

そのため、「ベースなしでパーツばかり選んでしまい、組み立てられない」ユーザーが多く、離脱の原因になっていました。

そこで、「ベース」が基礎の部品であり、それに「パーツ」をつけていくということを、ユーザーに理解してもらうために、チュートリアルを作り直し、新規ユーザーは最初に絶対チュートリアルを通るように設定し直しました。

さらに、実際のアクセサリー作成のフローもすべて改修し、ベースを選ぶ画面とパーツを選んでもらう画面を分けて、順番に表示するようにしました。

この例のように、Reproで改善ポイントが分かった場合には、社内でホワイトボードに付箋をペタペタはりつけて、順次修正していきます。

▼「改善ポイント」がつまった付箋

FUN UP

いくつかITツールも試したのですが、誰もが一目で見られるように付箋にまとめるのが一番しっくりきますね。

飽きてしまったユーザーを特定し、プッシュ通知で再訪を促す

また、Reproでは「コホート分析」と呼ばれる分析手法を通じて、ユーザーのインストール後の一定期間の継続率を測ることができます。

▼期間ごとの継続率がわかる(イメージ)

Repro

さらに、コホート分析やファネル分析を通じて、特定のポイントで離脱したことが分かっているユーザーに対しては、ピンポイントでプッシュ通知を送ることができます。

弊社では、主に過去にアクセサリーを作ったものの、その後ログインがない人たちに使っています。何個かアクセサリーを作って、飽きてしまったユーザーですね。

▼実際のプッシュ通知

Repro

そういう人たちには、「今年流行りのボタニカル風のターコイズパーツ、大量入荷」など、新作パーツの入荷情報や、「1ヶ月以上投稿してない方へ、朗報!」として、投稿するとポイントがもらえるキャンペーン情報のプッシュ通知を送り、アクセサリーの投稿を促すようにしています。

再訪率は20%UP、投稿数は2倍に!

Reproを活用して、これらの施策を打った結果、5ヶ月で再訪率が約2倍にまで増えました。インストール後1週間内の再訪率が20%台だったのが、今では50%近くにまで上がっています。

また、1日のアクセサリーの投稿数も2倍以上に増えていて、今では累計10万個以上のアクセサリーが投稿されています。

アクセサリーの投稿までのプロセスを一度クリアすると、多くのユーザーがハマって一気に多くの投稿をしてくれることも分かりました。使い始めた初日に50個ものアクセサリーを投稿してくれるユーザーもいるんですよ。

これらは、Reproの動画を見ながら、ユーザーが困っている点を改善してきた結果だと思います。数値だけでは気づかない改善点も多く、Reproを使った価値はかなり大きいですね。

monomyを発展させ、「ものづくり」をもう一度活性化したい

monomyでは、誰でも「ものづくり」ができる文化を作っていきたいと思っています。生産者が提供してくれる部品を使って、小学生でも簡単にデザイナーになれるような、「ものづくり」の新しい仕組みを作りたいですね。

株式会社FUN UPの山口 絵里さん

今後は、アクセサリーだけでなく、メガネや服、家具など、別のものにも横展開をしていければと思っています。

ユーザーがパーツを組み合わせてデザインを作り、それを日本の製造を背負ってきた人たちが実際に生産し、欲しい人に届ける。

この仕組みなら、たくさんの在庫を抱える必要もないですし、中間にブランドなどを挟むことなく消費者と生産者をダイレクトに結び付けられます。「いいもの」を適正な価格で買うことができるようになるはずです。

こうようにして、「ものづくり」にある不合理を取り除き、日本の素晴らしい「ものづくり」をもう一度活性化したいと考えています。(了)

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