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図解作成AI「Napkin AI」が超便利!テキストが一瞬で図やグラフになる、その使い方を徹底解説

図解作成AI「Napkin AI」が超便利!テキストが一瞬で図やグラフになる、その使い方を徹底解説

2024年9月に日本語対応すると、瞬く間に国内AIサービスウォッチャーの間で話題となった図解作成AI「Napkin AI」。

知らない人のためにNapkin AIをワンフレーズで表現すると「無料で、デザインの知識がなくても、一瞬で高品質な図やグラフを作成できるAI」といったところです。

生成AI関連サービスはすさまじいスピードで増え続けていますが、そのなかでもNapkin AIがビジネスパーソンに与えるインパクトは相当大きいのではないかと思います。

特に、コンテンツビジネスに携わる人や営業・マーケターなど、「説明」や「提案」をする人にとっては必須のツールになるポテンシャルがあります。

この記事では、Napkin AIを使い倒してもらえるよう、特徴や機能、用途の向き不向き、料金プランまで、徹底的に解説していきます。

▼Napkin AIを使うと、このように資料に一瞬で図解を挿入できます!

NapkinAI_図解の例

<目次>

  • Napkin AIとは? その特徴と強みを解説
  • Napkin AIの具体的なユースケースはどんなもの?
  • 一瞬で図やグラフが完成!実際に使ってみよう
  • 図解をカスタマイズできる「Spark Search」等、便利な機能も
  • Napkin AIの限界と利用時の注意点
  • ベータ期間中はプロプランも無料!利用料金・プランは?
  • まとめ

 

Napkin AIとは? その特徴と強みを解説

Napkin AIは資料作成、特に図解作成に特化したAIサービスです。テキストを簡単に図表やグラフに変換できるので、特にビジネスや教育の分野での利用が期待されています。

具体的な説明に入る前に、まずはこちらの公式動画をご覧ください。

なんとなく、どんなものが生成できるサービスなのか想像できますよね。

Napkin AIの特徴、最大の強みは、ユーザーが入力したテーマや文章をもとに一瞬で資料や図を作成し、さらにそれを直感的に編集できることです。

そもそも「図解」には、全体像の把握や深い理解を助けるとともに、色やフォントなど視覚的な表現によって資料の雰囲気やトーンをコントロールする効果があります。

そのため、ビジネスにおいても活用すべきシーンは数多くありますが、一方で「わかりやすい図解」や「見やすい資料・コンテンツ」の作成には、ある程度のデザインスキルとまとまった作業時間が必要になります。

そこでNapkin AIの、

  • シンプルな指示で資料の構成から図解まで一気に生成できる
  • 図のレイアウトやビジュアル表現の選択肢が幅広く用意されている
  • 簡単な操作で図を修正&カスタマイズ可能
  • 豊富なファイル形式がサポートされている
  • 他メンバーとの同時編集や共有も可能

といった強みは、前述した資料作成のジレンマを一挙に解決しうると言えるでしょう。

Napkin AIの具体的なユースケースはどんなもの?

Napkin AIの強みを踏まえると、以下のような利用シーンが具体例として挙げられます。

  • 営業資料や社内向け資料の作成
  • 顧客向けのサービス説明資料の作成
  • サービスサイトや求人ページ等に掲載する図解の生成
  • マーケティング施策におけるホワイトペーパーやe-book、ブログ記事、LPの制作
  • 学生やビジネスパーソン向けの教育コンテンツ制作

上記の例のなかでも、集客を目的としたWebメディアのSEO記事制作や教育ビジネスにおける動画など、「コンテンツの数」が重要な場面では、質を担保しながら量産するために相当な時間や費用をかける必要があります。

ChatGPTを使用する際のプロンプトをテンプレート化するように、一定の制作ルールを設けたうえでNapkin AIを使用してコンテンツを制作すれば、圧倒的な効率化が期待できます。

マーケターや営業、記事編集者、コンテンツビジネスに携わる人にとっては、これらの業務の効率化を実現できるサービスの登場は悲願といってもよいのではないでしょうか。

一瞬で図やグラフが完成!実際に使ってみよう

では、早速Napkin AIを使っていきましょう!登録の手順は以下の通りです。

  1. 「Sign in with Google」をクリック
  2. Googleアカウントを選択する
  3. アンケートに答える
  4. 完了!

※Googleアカウントをお持ちでない場合は、メールアドレスで会員登録することも可能です。

アンケートでは利用目的(仕事やプライベート、教育など)や、どのような資料を作成したいかを質問されますが、Googleアカウントをすでに持っていれば3分ほどで登録が完了します。

では、早速使っていきましょう。

Napkin AIで図解を始める際には、作成したいグラフや図のもとになる「テキスト(文章)」が必要になります…が、ご安心ください!まだテキストを作っていない場合も、そこからAIに生成してもらうことが可能です。

具体的には、

  • 自分で作成したテキストを使って生成(By pasting my text content)
  • AIを使ってテキストから生成(By generating text using AI)

の2つのメニューから選択できます。

図解作成AI「Napkin AI」が超便利!テキストが一瞬で図やグラフになる、その使い方を徹底解説.002

手元にある資料や原稿を元に図解を生成したい場合は「By pasting my text content」を、テーマだけが決まっている場合は「By generating text using AI」を選択します。どちらを選んでも、テキストから図解を生成する過程は同じです。

今回は「AIを使用してテキストを生成する」パターンを試してみましょう。その場合の流れは以下の通りです。

  1. 作成したい資料の元になるテキストをAIで生成
  2. テキストのなかで、図解したい箇所を選択する
  3. 提案されたレイアウト候補から適切なものを選択
  4. 必要に応じて要素を追加・削除
  5. テキストやアイコンなどのパーツを微調整
  6. 完成!

です。実際の画面を交えて解説します。

まずは、作成したい資料の元になるテキストをAIで生成します。「Write a prompt to generate text content」の欄に作成したい資料のテーマを入力し、「Continue」をクリックします。今回は「図解」とだけ打ち込んでみました。

図解作成AI「Napkin AI」が超便利!テキストが一瞬で図やグラフになる、その使い方を徹底解説.003

数秒で「図解についてのテキスト」が生成されました。概要、重要性、図解の種類といったトピックがしっかりと網羅されています。

図解_-_Napkin_AI

その中で、図にしたい箇所を選択すると、左側に雷のようなアイコンが表示され、クリックすると10秒ほどで図が生成されます。

図解_-_Napkin_AI_選択

どのように図が作られるかは、こちらの動画でご覧ください。

 

このように、生成された図の左側にレイアウトのオプションが提案されるので、ここから内容に適したレイアウトを選択すればベースは完成です。

レイアウトのバリエーションは情報の比較やタイムライン、サイクル図などさまざま。さらに、各レイアウトごとに色や線などのデザインを選択できるので、表現の幅はかなり広めです。

ここから、必要に応じて要素を追加・削除していきます。あとから要素を変更したい場合であってもテキストを入力しなおす必要はなく、カーソルを合わせるだけで簡単に編集することができます。こちらも動画でご覧ください。

これで図解の生成自体は完了ですが、細かな修正を行いたい場合はパーツを選択して、テキストボックスの幅やテキストの内容を変更できます。

基本的な流れは以上ですが、続いて、生成した図解を細かくカスタマイズしたいときに使える機能もあわせて紹介します。

図解をカスタマイズできる「Spark Search」等、便利な機能も

Napkin AIには自分で図形や矢印、チャートなどを追加できる「Spark Search」機能と、線ツールである「Sketch」機能があります。

Sketchは、自由に線を引くことができるいわゆるペンツールのようなものですが、マウス操作では扱いが少々難しく、「ペン型マウスがあれば便利な機能」といった印象です。描いた線を自動で滑らかにしたり、矢印や図形に変換してくれるものの、使い勝手は微妙かもしれません。

一方でSpark Searchは、アイコンや矢印、線や図形などのパーツを選択した上で、それを自由に図解に追加できる機能です。Sketchを使わなくとも、こちらで十分に図解のカスタマイズができます。

使い道としては、最初に生成した図に対して補足や強調表現を追加することに向いています。実際に使ってみましょう。

今回はサンプルとして、まずは、「図解のメリットとデメリット」の比較表を生成しました。

▼こちらの比較表に、Spark Searchで表現を追加していきます

この図解で挙げられている、図を使用することの「欠点」が、Napkin AIで解決されることを書き加えてみます。

Spark Searchメニューのなかから「ractangle(長方形)」を選択し、形状・色・サイズを変更します。

napkinAI_08

元の比較表に作成した図形を移動し、同様の手順で矢印とテキストを追加したら完成です。このあたりの操作はパワーポイントと大差なく、簡単に進めることができました。

比較表の作成からカスタマイズまでにかかった時間はわずか1〜2分ほど。前述のとおり、これらの表現はパワーポイントでも可能ですが、Napkin AI上で完結できることが工数削減をするうえで大きなメリットであると感じました。

今回は細部にこだわってカスタマイズしたわけではありませんが、全体のバランスがよく見えるように自分でゼロからレイアウトする必要がなく、見た目の完成度を高めてくれるのがありがたいですね。何ページにもわたるスライド資料を作成するようなシーンでは、作業時間をかなり削減できるでしょう。

また、ここまでで作ってきた資料や図解はもちろん、保存・再利用が可能です。

Napkin AIで作成した図解はpng、svg、pdfの形式でダウンロードでき、保存時に背景色や透過、倍率を変更が可能。ダークモードが好きな人にとっては、保存するときだけライトモードを選択することで眩しい思いをすることなく作業できるのはうれしいポイントです。

さらに、クリップボードにコピーもしておけるので、Napkin AIで図解を作成してGoogleドキュメントやパワーポイント等に貼り付ける場合でも、ダウンロードフォルダを開いたり閉じたりせずに済みます。

なお、図解だけでなくテキスト情報を含めた資料全体を保存、もしくはシェアしたい場合は右上の「Share」メニューを選択しましょう。こちらに、今回実際に作った資料をシェアしていますのでぜひご覧ください。

ローカルに保存したい場合は「Download PDF」をクリック。誰かと共有する場合は、相手のメールアドレスで招待するか、閲覧・編集リンクをコピーするかを選ぶことができます。

Napkin AIの限界と利用時の注意点

これまでNapkin AIのすごさを解説してきましたが、実際に使ってみて感じた「使用に向いていないケース」と利用時の注意点についても触れておきましょう。

データのビジュアライズには向かない

2024年10月現在、Napkin AIはベータ版が提供されています。開発が進んでいけば、今後も機能や精度はより向上していくことが期待できますが、現時点ではグラフやチャートの作成には十分ではないと感じました。

「Napkin AIの使い方」の項で解説した「図解のレイアウト候補」や「Spark Searchの図形追加」にもグラフやパイチャートのメニューは存在します。

しかし、ビジネスシーンで数値を視覚的に説明するときは、ExcelやGoogleスプレッドシート等でまとめたデータを使うことが多いため、Napkin AIに読み込ませる前に文章形式に手直しする必要が出てきます。仮に手直しをしたとしてもグラフの軸が崩れたり、表現が正確でなくなったりしてしまうので、むしろ手間が増えることになります。

こうした点を踏まえると、数値データをビジュアライズしたい場合には、現状ではスプレッドシート等のグラフ機能を使うほうがよいでしょう。Napkin AIの今後に期待です。

機密情報、個人情報を含むデータは使用すべきでない

これは他のAIサービスについても同様の指摘がされるポイントでもありますが、個人情報や企業の機密情報の取り扱いには注意が必要です。

Napkin AIの利用規約には、ユーザーが入力した情報や生成物をサービスの提供・改善のために保存・利用することが明記されています。その際、ユーザーの個人情報は匿名化されますが、ユーザーが入力したテキストに機密情報が含まれていた場合、内容はそのまま保存されてしまうと考えられます。

そのため、業務でNapkin AIを使用して資料作成したい場合は、所属する企業のルールを守ったうえで、企業や個人を特定できる情報や具体的な経営数字の入力は避け、ダミーデータなどを用いることをおすすめします。

4. Data Collection for AI Improvement: As part of our beta program, data submitted to our visual AI (including selected text and surrounding headers used as context) may be collected and used to improve our model. Protection of Your Personal Content: While we collect your input text and surrounding headers to improve our AI model, the data submitted is anonymized and your personal content will remain private. The AI transforms your text into visual descriptions without storing or using it for other users’ content generation. Your unique ideas and information will never appear in others’ visuals. The AI’s knowledge comes from its underlying OpenAI and/or Google models, not from user inputs.

ChatGPTによる翻訳:

4. AI改善のためのデータ収集
AI改善のためのデータ収集:ベータプログラムの一環として、当社のビジュアルAIに送信されたデータ(コンテキストとして使用される選択されたテキストや周囲のヘッダーを含む)は、モデルの改善のために収集・使用される場合があります。
あなたの個人コンテンツの保護:当社はAIモデルを改善するためにあなたの入力テキストや周囲のヘッダーを収集しますが、提出されたデータは匿名化され、あなたの個人コンテンツはプライベートなままです。AIはあなたのテキストを視覚的な説明に変換しますが、それを保存したり、他のユーザーのコンテンツ生成に使用したりすることはありません。あなたの独自のアイデアや情報が他の人のビジュアルに表示されることは決してありません。AIの知識は、その基礎となるOpenAIやGoogleのモデルから来ており、ユーザーの入力からではありません。

出典 : https://www.napkin.ai/terms-conditions/

商用利用は可能! ただし、生成された素材単体の再販は禁止

Napkin AIで作成した資料や図解は商用利用が可能ですが、生成されたアイコンや図形、素材などを単体で再販売することは利用規約にて禁止されています。

Content Usage: You may use the generated visual content for resale or marketing purposes. However, you are prohibited from reselling individual icons, illustrations, or collections resulting from searches.

ChatGPTによる翻訳:
コンテンツの使用:生成されたビジュアルコンテンツを再販やマーケティング目的で使用することができます。ただし、検索結果から得られた個々のアイコン、イラスト、またはコレクションを再販することは禁止されています。

出典 : https://www.napkin.ai/terms-conditions/

また、Napkin AIを使用して作成した資料や図解については、Napkin.ai社もライセンスを有していることに留意しましょう。

Rights You Grant to Napkin AI: By creating, uploading, or sharing User Content on the App, you grant Napkin AI a non-exclusive, worldwide, royalty-free license to use, host, store, reproduce, modify, create derivative works (such as modifications or adaptations), communicate, publish, publicly perform, publicly display, and distribute such Content solely as necessary to provide and improve the App and its core functionalities. This license does not extend to using your content for marketing or promotional purposes. This license continues even if you stop using our services.

ChatGPTによる翻訳:
本アプリでユーザーコンテンツを作成、アップロード、または共有することにより、あなたはNapkin AIに対し、非独占的、全世界的、ロイヤリティフリーのライセンスを付与します。このライセンスは、本アプリおよびその主要な機能を提供・改善するために必要な範囲で、そのコンテンツを使用、ホスト、保存、複製、変更、派生作品の作成(修正や適応など)、伝達、出版、公に実行、公に表示、配布することを含みます。このライセンスは、あなたのコンテンツをマーケティングや宣伝目的で使用することには及びません。このライセンスは、あなたが当社のサービスの利用を停止した後も継続します。

出典 : https://www.napkin.ai/terms-conditions/

ベータ期間中はプロプランも無料!Napkin AIの利用料金・プランは?

Napkin AIには、近日公開予定のプランを含め3つの料金プランがあります。現在はベータ期間中につき、プロプランも無料で使用可能です。

スタータープラン($0)

  • すべての編集ツールへのアクセス
  • ナプキンを最大3枚作成
  • オートグラフィックスの限定割当
  • ライトモードのみ
  • 使用できる色は3種
  • コミュニティサポート

プロフェッショナルプラン($0  ※ベータ期間限定)

  • ダークモードの使用が可能
  • Napkinの作成上限なし
  • 生成アイテムの制限なし
  • 他ユーザーとの同時編集機能の制限なし
  • 優先的にメールサポートを受けられる

エンタープライズプラン(価格は未公開)

  • カラーパレットのカスタマイズと自社ブランドに合わせたグラフィックの生成
  • 専門チームによるプレミアムサポート
  • インテグレーションのカスタマイズ
  • 高度な管理者設定
  • 新機能への想起アクセスとアップグレードが可能
  • チーム向けのオンボーディング・トレーニングセッション

ベータテストの終了タイミングやプロフェッショナルプランの正規料金は不明なので、試してみたい人は無料期間中に一度触れてみることをおすすめします。

まとめ

膨大なテキストや動画コンテンツに囲まれて暮らすのが当たり前になった現代では「どんなふうに知ってもらうか?」「どうやったら買ってもらえるか?」「どうすれば納得してもらえるか?」といった問いから逃れるのは難しいでしょう。

組織のなかで人を説得したり、事業者としてターゲットの興味を引いたりするには「わかりやすくて好ましい説明」が不可欠。成果を上げようと考えれば考えるほど、資料作成の負荷は大きくなっていきます。

要求水準が上がりつづけるビジネスシーンでがんばる人たちにとって、Napkin AIは心強い味方になってくれるはず。少しでも興味が湧いたなら、ぜひ一度は試していただきたいサービスでした。(了)

ライター:阪本 英之
編集:舟迫 鈴(SELECK編集部)

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