- 株式会社アドウェイズ
- 人事戦略室 副室長
- 久保 圭太
ダイレクトリクルーティングの第一歩に!Facebookを通じた採用活動を助けるツールとは
今回のソリューション:【Switch./スイッチ】
〜「Switch.」の活用で、ダイレクトリクルーティングによって初めて成果を出すことができた事例〜
近年、話題となっているダイレクトリクルーティング。外部の第三者を介さずに、自社の採用したい人材を自ら呼び込む採用プロセスのこと。しかしいざ実践しようにも、何から始めれば良いのだろうか。さらに、始めてみたけれど「続けていけない」という課題を持つ企業も多い。
インターネット広告事業などを展開する株式会社アドウェイズの人事戦略室で働く久保 圭太さんも、ダイレクトリクルーティングについて同様の課題感を持っていたのだという。
「そもそもどうやって始めたらいいのかわからなかった」と話す久保さんだが、Facebookを通じて手軽にダイレクトリクルーティングができる「Switch.(スイッチ)」を活用したことで、初めて成果を出すことができたそうだ。その導入から活用について、お話を詳しく伺った。
エージェントではなかなか出会えない「業界経験者」
2007年にアドウェイズに新卒で入社し、7、8年はずっと営業の現場で働いていました。そちらでマネージャーの役割を担ううちに、組織全体のマネジメントや人材の育成にも興味を持つようになったんですね。
そこで2015年の10月からは、人事戦略室という部署に参画して働いています。現在は社員の育成や評価制度づくり、さらに中途採用にも関わっています。
弊社の中途採用のチャネルは、エージェント、社員紹介、出戻りの3つで、そのうちエージェントからの紹介がほとんどを占めています。
ただ、エージェントを介した採用活動では、業界経験者は採用しにくいと以前から感じていました。と言うのも、だいたい業界経験者はつながりで移動していくので、エージェント市場に出てこないことが多いからです。
そこで、経験者の中でも「すぐに転職したいわけじゃないけど、いいところがあれば」と感じている潜在的な層にアプローチするために、ダイレクトリクルーティングを始める必要があると思い始めました。
ダイレクトリクルーティングを実践するも、成果が出せない…
そこでいくつかのツールを使ってみたのですが、正直なところ、あまり実績が出なかったんですよ。ダイレクトリクルーティングの場合、候補者とのやりとりも最初から全て自分で考えて行わなければならないので、それまでの採用とは勝手が違っていて。
また、社内に運用のノウハウもなかったので、ちょっとハードルが高かったんです。結果的に成果があまり出せず、すると追加の工数も割けないので、リソースを確保できず…。運用に向けて大きく舵を切れない、という状態になっていました。
使い方をフォローしてくれた 「Switch.」
そんなときに、Facebookを通じてダイレクトリクルーティングができる「Switch.」のご提案を受ける機会があり、登録をさせていただきました。Switch.では、採用候補者が企業からスカウトを受けると、Facebook上で通知が流れる仕組みになっています。
▼スカウトが来たらFacebookで通知される
実はSwitch.も、最初は同様に使いこなせずにいたんです。ただ運用についてのアドバイスを営業担当の方からもらえたことで、徐々に活かせるようになってきました。
例えば、社内のどのポジションがSwitch.での募集に適しているか、スカウトを送る際のターゲットの絞り方、候補者の方とやりとりするメッセージの文面、さらにその後どういう面談を組めばよいかということ等…一緒になって考えてフォローいただけました。
弊社には20種あまりの職種があるのですが、こうしたアドバイスを踏まえて、まずはゲームアプリの広告営業担当者にしぼって、Switch.の運用を始めました。メッセージの送り方や、面接の組み方もSwitch.の活用では工夫しています。
例えば弊社では、エージェント経由の方の場合は、基本的には最初に役員が面接をする形になっているんですね。それに対してSwitch.経由でお会いする方は、まずはカジュアルな形で履歴書なしで「気軽にお話しましょう」というスタンスで私と会ってもらい、会社の紹介や動機づけから始めることにしています。
なぜそうしているかと言うと、Switch.では、転職意向の高くない候補者に対してもスカウトを送っているからです。そのため、まずは事業内容や文化を知ってもらい、興味を持ってもらう場をつくるようにしています。
念願の「業界経験者」の採用につながった
実は本格的に運用し始めたのはここ数ヶ月で、まだ数えるほどの候補者としか面談はしていません。ただ手応えを感じていて、先日は主力であるゲームアプリの広告営業担当として業界経験者を1名採用することができました。メッセージのやりとりを始めて、1ヶ月半ほどで入社を決めることができましたね。
最初の面談では、同じ業界出身ということで、普通に世間話を含めて情報交換をした感じでした。その後にしっかり面談を行う中で仕事の話をして、だんだんと自分が活躍できる場所として弊社を認識してくれたのだと思います。
UIが使いやすいSwitch. 登録ユーザーはIT業界が中心
Switch.を気に入っているところのひとつに、使いやすいUIがあります。他のダイレクトリクルーティングのサービスは、ちょっと堅い感じの雰囲気なんですよね。かっちりとした履歴書があって、人材データベースのような感じで。
Switch.だと、プロフィールは簡単なものになっていますが、その分さっと確認できます。また、候補者に送ったメッセージが既読になったかどうかもすぐに分かるんですよ。もともとFacebookと連携したサービスなので、慣れている分使いやすいのかもしれません。
▼Switch.でのユーザープロフィール(内容はイメージです)
また、登録しているユーザーはIT業界の人が多いんです。Switch.を使ってみようという人はそもそも感度が高い人であることが多く、弊社に合う確率も高いと感じています。
今後は、自社のブランド力そのものを高めていく
ダイレクトリクルーティングの成功事例は、やはりブランド力がある企業を中心に増えてきていると思っています。弊社も今後はそもそも、自社サービスの認知度や企業ブランドの発信力を高めていく必要があると思っています。
そして、ブランド力を高めていくために、採用広報を強化したいと考えています。弊社では、「人儲け広報」と呼ばれる採用広報を行っていて、夏祭りなどの社内イベントの紹介や人事制度の紹介を通じた企業文化を発信しているのですが、こうした取り組みをもっと強化していきたいです。
そうした取り組みを通じた企業のブランド力と、我々の採用力の2点がダイレクトリクルーティングの結果にも影響してくると感じています。
弊社は「人儲け」という経営理念を掲げていて、人を軸にした会社なので、採用は止まることがないと思っています。フェーズに応じて必要な人材を採っていくために、今後もダイレクトリクルーティングに取り組んでいきたいですね。(了)