• 株式会社ジェネストリーム
  • 代表取締役CEO
  • 秋貞 雄大

プロダクト開発にもっと「ファンの声」を!SNSマーケティングの要・Hootsuite

今回のソリューション:【Hootsuite/フートスイート】

〜ソーシャルメディア(SNS)上のユーザーの声を収集する「Hootsuite」の使い方〜

プロダクトを成長させたい会社にとって重要なのは、いかにユーザーが求めるものを正確に作っていけるかということだ。その中で頼りになるのは実際のユーザーの声だろう。フィードバックをしっかりと反映しながらサービスを改善し続けることでファンが増え、その口コミの拡大が更なるファンの獲得へと繋がっていく。

株式会社ジェネストリームは「ビジネスマンの1日を30分増やす」ことをミッションに掲げ、アポイント調整が簡単にできるツール「Cu-Hacker(クウハッカー)」などを展開する企業だ。同社ではプロダクトをきちんと届けたい人に届け、ファンを増やすためにSNSを活用したマーケティングに力を入れている。それを手助けするのが、代表取締役の秋貞 雄大さんも「毎日ずっと開いている」という「Hootsuite(フートスイート)」だ。ソーシャルメディア上でのユーザーの声を収集できるというHootsuiteを活用し、どのようにプロダクト改善に繋げているのかについてお話を伺った。

「ビジネスマンの1日を30分増やす」ためのサービスを展開中

2008年にサイバーエージェントに新卒で入社しました。でも実は、もともと弁護士になりたくて司法試験を受けていたんです。ただ弁護士の仕事は社会における課題を解決していくことだと思うのですが、そもそも社会を知らない自分にギャップを感じていました。だからまずは新卒で会社に入って、その後で弁護士になろうと思ったんです。まぁ今は会社をやっているのですが(笑)。

サイバーエージェントではSNSの活用をPRの一環として積極的に行って、いかに自分たちの企画をバイラルさせていくかを考えていました。2011年に退社してフリーになり、翌年にジェネストリームを創業しました。「ビジネスマンの1日を30分増やす」というミッションのもとで、「Cu-Hacker(クウハッカー)」というサービスをメインで展開しています。Googleカレンダーと同期することで、アポイント調整やメール送信が簡単にできるようになるものです。僕自身、大好きなプロダクトですね!

プロダクトを本当に必要としている人に出会えるのがSNSの力

弊社はまだまだ人数の少ない会社で、サービスもエンジニア3名とデザイナー1名と僕、あとはインターン生で作っています。僕たちは「product driven」と言いますか、ひたすらプロダクト自体を磨きあげていこうというスタンスで開発を行っています。そういった戦略でサービスを成長させるためには、例えばリスティング広告のようなものはあまりマーケティング手法としては合わないんです。広告ですとやはり実際にサービスを使わない人にもリーチしてしまうので、ユーザーのデータや反応にもノイズが入ってしまうんですね。

本当にそのプロダクトを欲しいと思っている人にしっかりアプローチして、確実にファンになってもらうことで口コミによる拡散にも繋がりますし、サービスの本質的な改善にファンの声を生かしていくこともできるようになります。そのようなことを実現できるのが、SNSという場所が持っている力だと思っています。

SNS上の「ユーザーの声」を拾い上げるHootsuite

そのようなSNSベースの戦略を採るために活用しているのがHootsuiteです。SNS上の検索が素早くできて、そしてキーワードを設定することでそのワードを含んだユーザーの声を自動で拾って集積してくれるサービスです。Cu-hackerに対するあらゆるユーザーの声をソーシャル上で拾うことが可能になるんですね。

具体的にはFacebook、Twitter、Google+で「Cu-hacker」や関連する「スケジュール調整」というキーワードに関連する投稿を集めることで、具体的なサービス改善に繋げています。また、自分たちのSNS上のアカウントの管理にも活用できます。時間を設定してポストできたり、アカウントのパフォーマンスに関しての簡単なレポートも出してくれます。

▼「Hootsuite」画面イメージ

プロダクトを成長させてくれるファンの声には「神対応」

ユーザーの声の中にはバグ報告もありますので、そういった場合にはとにかくすぐに対応し、修正できたら連絡を入れています。そういったことを繰り返していく内に、いつの間にか「神対応!」とか言われたりして(笑)。そうした活動を繰り返していくことでユーザーの方の信頼感も増していくと思いますし、ファンになっていただくことに繋がると考えています。ファンの方々の存在は非常に大事で、バグ報告だけなくて具体的な改善要望を送ってくれることもあります。僕個人のTwitterにも飛んできたりしますが(笑)。

しかし残念ながら、改善要望の全てに応じられるわけではありません。リソースも限られているので、改善するための軸を決めなくてはいけません。その「軸」を決めるためにもファンの方々の意見を聞くようにしています。例えば新しい機能について質問する際には「どのくらいの頻度で使うと思いますか」と「どのような場面で使うと思いますか」の2軸で聞いています。利用頻度が高くて、多くのシーンで使うことが想定できる機能から優先して実装していくようにしているんです。ここまで深くファンの方に質問ができるのも、SNS上のコミュニケーションで築き上げた信頼があってのことだと思います。

SNS上での1対1のコミュニケーションも積極的に行う

本当に常日頃からHootusuiteを眺めていて、サービスをシェアしてくれたら「ありがとうございます!」と返したり。1つひとつの声をしっかりと拾って、コミュニケーションを取っていくようにしています。また、SNS上で影響力のある人に話を聞くことも重要だと思います。例えばサービスのアクセスが急激に伸びたらどこでバイラルが起きたのか特定し、それが個人の方のアカウントであれば直接ヒアリングをさせていただくこともあります。

見込みユーザーの声を拾い上げて生かしていくことも大切です。「スケジュール調整が面倒」といったような内容を発信している方であればCu-hackerを使って頂ける可能性も高いので、こちらから積極的にアプローチすることもありますね。

地道なアクションを続けることで喜ばれるプロダクトを届ける

SNS上で1人ひとりとコミュニケーションをとっていくのは時間がかかりますし、非常に地道な作業です。すぐに売り上げに直結するようなことでもないと思います。ただ、積極的なコミュニケーションをベースに的確な改善を行い、求められるプロダクトをユーザーに届けていくことで、ファンを着実に増やしていくことができます。ファンの方、プロダクト自体の成長に欠かすことができない存在です。今後も「神対応」を続けながら、喜ばれるプロダクトを作っていきます。

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