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「媒体特性」がカギ!2ヶ月応募ゼロの企業が、1年で6名のエンジニアを採用した方法

今回のソリューション:【キャリアトレック】

〜転職潜在層にアプローチできる中途採用の求人媒体「キャリアトレック」の使い方〜

数多くのIT企業が苦戦する「エンジニア採用」。大企業からスタートアップまで、多くの企業で技術力の高いエンジニアのニーズが高まり続ける中、自社が本当に求める人材を採用できている企業はどれだけあるのだろうか。

教育分野を中心としたインキュベーション事業を軸とし、同領域でのシステム開発に強みを持つ、株式会社ヒトメディア。

同社もその課題に苦しんだ過去があった。現在1名で採用を担う小山 清和さんの入社後2ヶ月間で、求人に対する応募数はなんとゼロ。そこで小山さんが取った施策のひとつが、株式会社ビズリーチが運営するレコメンド型求人サイト「キャリアトレック」の媒体運用の手法を大きく変えることだった。

結果として、約1年の間に6名のエンジニアを採用することができたのだという。小山さんに、キャリアトレック活用ノウハウをお伺いした。

採用強化のためにジョインするも…

新卒では外食業界で店舗スタッフや店長として勤務し、人材企業での営業を経て、その後の約7年間は一貫して様々な業態の企業で人事・採用を担ってきました。小売、ソーシャルゲーム、映像制作と言った業界などで、新卒、中途、外国人採用、総務まで、色々な経験をさせてもらいましたね。

私がヒトメディアにジョインした時は、30名ほどの社員数に対して、人事・採用をメインミッションとするメンバーは誰もいませんでした。まさに立ち上げといった形だったのですが、最初は本当に大変でした。

IT業界ではエンジニアを積極採用しているところは山ほどありますが、その中である程度上手くいっている企業には共通点があると思います。

いくつか例を挙げると、スタートアップ企業であること、BtoCサービスを自社開発していること、特徴的な開発体制、もしくは著名なエンジニアや経営者がいる、といった点です。

そのほか一昔前は、スタートアップ企業は採用コストが限られていたため、社員紹介の様な縁故採用が主要な採用手法だったと思うのですが、最近では採用費用込みで資金調達をしている企業もあるため、一定のコストを投下して人材エージェントを使うことも珍しくありません。

それに対して、ヒトメディアは教育というトレンドの分野には関わっていますが、設立から10年近くが経過し、BtoB、かつ受託開発のため大々的にサービス告知出来ない点もあります。

従ってどのような会社なのかをはっきりとユーザーに伝えにくく、入社時には自分自身もそのキャッチアップに苦しみました。そういった事もあり、入社当時はこれまでの人事人生で一番、上手くいかなかった時期でしたね。

2ヶ月間応募ゼロ!頭を切り替えて考え直したのは「媒体特性」

入社直後は、まずは採用のための足場を作ろうと考え、人材エージェントへの声掛けを中心に採用活動をスタートさせました。しかし2ヶ月間、本当に1件も応募が来なかったんです…。これは採用に関わる者としてはかなり悲劇的な状況です(笑)。

営業で言ったら売り上げが2ヶ月間ゼロみたいなものですからね。代表の森田からも「何の仕事してるの」と言われたりして。正直、自信喪失していました。


ただ、逆にそれが頭を切り替えるきっかけになったんですね。

代表からも「別にオフィスに居なくてもいいので自由にやって欲しい」とも言われていたので、新しい人脈を作るために積極的に外に出てエンジニアに会いに行ったり、媒体に掲載している内容も、ゼロベースで見直しをかける事に注力しました。

キャリアトレックも実は以前から使っていた媒体のひとつで、私が入社する前に別職種で1名採用出来ていたのですが、その後はほとんど手付かずの状況でした。

私自身も最初はキャリアトレックに対する優先順位は低く、何となく運用し、もちろん何の成果もありませんでした。ただ、再度媒体特性を見直した結果、気が付いたことがあったのです。

ユーザーに合わせて運用を変え、約1年で6名のエンジニアを採用!

気が付いたのは、キャリアトレックは、他の媒体と同じ運用では十分に活用できないということです。

一般的な媒体のような「求人原稿を掲載して、じっと待って、転職意欲の高い応募者を選考する」という性格のものではなかったのです。

キャリアトレックのユーザーは、こちらが考えている以上にカジュアルにサイトを使っていました。まるでグルメサイトで「今日、何食べようかな」と検索する様な感覚で使っている人が多く、これまでの転職サイトのイメージとはかけ離れたものでした。

転職意欲が殆どなく、とりあえず話を聞きに行くというスタンスのいわゆる転職潜在層の人もいるんですね。

自分もユーザーとしてサービスを体験する中でこういった特性に気が付き、運用方法を大幅に見直しました。結果的に、そこから約1年の間にエンジニアを6名採用することができたのです。

サーバーサイド、フロントエンド、インフラ、PMなど、若手からベテランまで幅広い人材に入社してもらうことが出来ました。つい先日も内定承諾をいただいた方がいらっしゃいます。

今だから言える事ではありますが、実はキャリアトレックは、弊社のような企業にとって「人気企業や大企業とも平等に戦うことができる」場所だったんです。

▼「レコメンド型求人サイト・キャリアトレック」

基本スタンスはライトなアプローチとスピーディーなアクション

まず変更したのは、こちらからのアプローチでは選考色を全く出さない、「興味があったら話を聞きに来てください」という程度のライトなものに切り替えました。

成果が出るか半信半疑で、不安で一杯でしたが(笑)、運用を変えた1ヶ月後あたりから、月数件程度の応募が来るようになりました。

キャリアトレックは、「自動レコメンド機能」や、「興味がある」ボタンなど、ユーザーからアクションをしてもらうための仕掛けがあるので、こちらがそれに対していかに早く対応するかが非常に大切です。

弊社のページに足あとをつけてもらったら、こちらからも必ずつけ直しますし、「興味がある」を押していただいた方をいいなと思ったら、すぐに面談前提のプラチナスカウトメールを送ります。

もちろんその返信メールにもすぐに返信する様にしています。こんなに返信が速い企業は珍しかった様で、お会いした何名の方から「返信が早すぎてびっくりした」と言われましたね(笑)。

興味がある人に興味がある事をできるだけ早く伝え、来てくれた人は逃さないというイメージです。

また、こちらからのメールに返信を下さった方とは、基本的に全員お会いするようにしています。媒体特性もあってか、キャリアトレックはユーザーのレジュメの情報量が少ないことも珍しい事ではありません。

たとえ情報量が少なくても、1つでも弊社のニーズとマッチしたら、お会いすることにしています。情報が少ないからと言って会わないのは勿体無いですし、キャリアトレックの媒体特性を考えても適切な対応ではないかと思っています。

企業側もユーザーに合わせたカジュアルな対応をすることがコツ

先ほど話した事に繋がる部分ですが、こちらの対応は全体的にカジュアルに統一しています。

例えば、ユーザーはPCよりスマートフォンで見るケースも多い様なので、メールは基本短めにしています。かしこまった表現もあまり使わず、文章量も意図的に減らすように心がけています。

面談についても、服装はカジュアルでOKと伝えますし、私自身も面談ではTシャツにスニーカーということも多いですね。

「元エンジニアの方ですか?」と聞かれることもあるのですが、エンジニア採用の場合は、「仲間意識」のような雰囲気を作ることも重要だと思います。

大手企業とも戦うことができる場所が、キャリアトレック

本音で言うと、キャリアトレックはユーザー視点が強いサービスなので、特集などに掲載されない限りは企業規模に関係なく、同じ枠で求人が掲載されます。

ユーザーからアクションを起こす媒体という事を考えると、名前が知れている企業の方が親和性が高いと感じます。知名度が低い会社と比較した時に、「興味がある」を押される確率が高いはずなんですよね。

ただ、有名企業の場合、経路を問わず相対的に応募数自体が多く採用担当者が特定の媒体運用に工数をかけられないので、情報が出しっ放しになってしまっていることもあるようです。

応募後の運用がカギを握るサイトではあるので、中小企業であっても、運用次第ではキャリアトレックで十分な成果を出すことができるのではないでしょうか。

とは言え全ての企業にフィットする訳ではないと思うので、そこに注力をするかを見極めるのも人事・採用としての力量だと思います。

採用の敵は「思い込み」と「職種の特性への理解不足」

採用担当者の中には、「思い込み」で可能性を狭めてしまっている人も多くいるように思います。

例えばキャリアトレックも表面的な情報だけで「うちには合わない」と思い込んで活用されていない方もいらっしゃるかと思うのですが、そもそも媒体特性に合わせた運用ができていないだけなのかもしれません。

採用に困っている経営者、もしくは採用担当者の方は、まずはそういった「思い込み」をやめた上で、チャレンジしてみる事をお勧めしたいです。また、採用したいと思っている職種の特性をしっかり理解することも重要なファクターだと思います。

例えばエンジニア採用では、ほぼ必ず技術レベルについての判断が必要になりますが、それをすべてエンジニアに任せっきりにしている会社が多い様です。

そのため、〇〇経験何年以上といった定量的な判断をしがちですが、自社の技術的な特徴や、社内外のエンジニアと交流を持つなどして知見を広げて、少なくともレジュメのスクリーニングはできるようにある程度スキルへの理解を持つことは必要だと思います。

もちろん限界はありますが、現場の選考にかかる負担を軽減出来ますし、何より、エンジニアの知見を持って採用施策を打ち出せるようになるので、よりクリティカルな施策を実行できるのではないかと思っています。

紆余曲折はありましたが、キャリアトレックでの成果を通じて、採用活動においてはできるだけ自分たちで考えて行動していくということが大切だということを再認識しましたね。

特に中小企業では、地道に実績を積み重ねていくことがとても重要です。ここまで来るのは大変でしたが、これからも地道にヒトメディアにフィットする人材に出会うために頑張っていきたいと思います。(了)

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