• Sansan株式会社
  • CIO 兼 IT&ロジスティクス部 部長
  • 久永 航

名刺管理のSansan 顧客拡大の契機は「訪問禁止!」オンライン営業で商談が倍増

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今回のソリューション:【V-CUBE/ブイキューブ】

Sansan株式会社は、世界初の「法人向け名刺管理サービス」を展開する会社だ。2007年の創業後、今や3,000社以上の企業への導入実績を持ち、破竹の勢いで拡大を続けている。

同社のCIO(最高情報責任者)とIT&ロジスティクス部の部長を兼任する久永 航さんは、急拡大のターニングポイントは2013年にあったと語る。

顧客獲得数を劇的に変えたもの、それは「訪問禁止」と「営業のオンライン化」であった。そのためのオンライン会議システムとして導入したのが、株式会社ブイキューブが提供する「V-CUBE」。

今回は、「訪問禁止」が上げた成果と、そこに至るまでのSansanの軌跡と舞台裏を聞いた。

3番目の営業マンとして入社 スキャナを担いで営業先を回る

私は2009年5月に、Sansanの3番目の営業として入社しました。

当時は築40年の建物がオフィスで、夏場は外の方が涼しいくらいの環境でした(笑)。私を含めた営業メンバーは、名刺を読み取るためのスキャナを担いで、毎日お客さんのところをデモして回っていましたね。

当時は今ほど認知度もなかったですし、営業するのも大変でした。営業で2年半、次に既存顧客対応を行うカスタマーサクセス部を経て、今年の1月にCIOに就任しました。

爆発的な普及への転換期は、2013年「顧客訪問の禁止」

営業スタイルに関しては、2013年にターニングポイントがありまして。

その年に部署を横断して「どうやったらユーザーを爆発的に増やせるか?」を考えるプロジェクトがありました。そこで、複数のチームから「オンラインで営業をして商談数を増やす」というアイデアが上がってきました。

元々弊社の社風として「やり切る」というか、ちょっと極端な部分もあるので(笑)、それを聞いた経営陣が2013年の9月頃に「新規訪問、一切禁止!全てオンラインでやる!」という意思決定をしたんです。

決めたら徹底してやることが大切なので、どんなに大手のお客様であっても訪問禁止で、すべてオンラインで営業しました。その際にオンラインで営業をするためのツールを検討して、現在も利用しているのが「V-CUBE」というWeb会議システムです。

経営陣も現場も不安の中で始めた改革 結果は意外にも…

訪問禁止なんて、当然現場からは不安の声は出ますよね。「できるはずない」「近くなのに行かないのは顧客の納得を得られない」「訪問しないとアポを断られるのではないか」など、様々な反応がありました。

他社で前例があったわけではなかったので、実際はマネージャー陣も、やってみなければわからない。「受注率が下がるのでは」「そもそも商談になるのか」と不安は尽きませんでした

一方でこれ以上、営業担当1人あたりの生産性を上げるのも、物理的に難しい状況にありました。

だから腹をくくって、一気に推し進めました。新規営業先にアポイントを取るチームが、以前は「訪問させて下さい」とお願いしていた部分を、「オンラインで商談させて下さい」と伝えるように変えたんです。

結果としては、お客様からのネガティブな反応はほとんどありませんでした。

V-CUBEのシステムも簡単で、メールで送ったURLをお客様がクリックするだけで、オンライン商談がスタートできるので入りやすかったのかもしれないです。ここから一気に、商談件数を増やすことができました。

桁違いに増えたアポ数 成果は予想に反して「2倍」

商談機会は桁違いに増えていって、オンライン営業開始前と比較すると2倍になりました

営業部隊とは別にアポ取りチームがいてどんどん新規アポを入れるので、営業担当によりますが、多いと1日8件の商談があるような状態になりました。朝からひたすら、商談するイメージですね。

結果が出たのももちろんですが、この取り組みのおかげで営業生産性がかなり高まったと感じています。30分の商談のために、往復2時間かけて訪問する、ということがなくなりましたし。

その後この体制はかなりチューニングして、今は一切の訪問禁止ではなくなりました。そして、オンライン商談をより良くするための環境づくりにも取り組んでいます。

今は表参道の本社オフィス内に、オンラインブースと言う、PCとカメラとヘッドセットを完備し遮音されているオンライン商談専用の空間を用意しています。営業担当も集中できますし、お客様もよりスムーズに話を聞いていただける環境を用意しています。

▼「オンラインブース」外観

▼PC・カメラ・ヘッドセットを備えたブース

顧客の負担を最大限に少なくするツールを使ったことがカギ

オンライン営業が成功したひとつの背景として、V-CUBEのサービスを使うのにお客様の負担がとても少なかったからというのがあると思います。

例えば他のシステムだと、お客様がアカウントを取得しないといけなかったり、システムをインストールしないといけなかったり。でもV-CUBEですと、お客様は何もしなくて良いんです。

▼「V-CUBE」画面イメージ

社内のコミュニケーションもオンラインで!

社内でのコミュニケーションにも、色々なWeb会議システムを使っています。その理由のひとつとしては、弊社の拠点が増えたことですね。

サテライトオフィスや在宅勤務のスタッフもいるので、彼らとface to faceでやりとりするために使います。

あとは会社内でも、別フロアのメンバーと繋いで、即時コミュニケーションができるような状態にしています。社内間のやりとりは無料の「appear.in(アピアー・イン)」を使っていて、目的と用途で使い分けています。

雇用形態、就業場所に縛られない新しいカタチ

こういったWeb会議ツールがあると、働き方も本当に変わってくるなと実感していますね。

例えばSansan神山ラボという、古民家を改装したサテライトオフィスが徳島県神山町にありまして、こちらからオンラインセールスすることもあります。

東京で満員電車に乗ってへとへとになって通勤して仕事、ではなく、誰にも邪魔されることがない自然豊かな環境の中で、集中して業務を行うことができるんです。

また現在、新潟県や長野県にもエンジニアやデザイナーの在宅スタッフがおりまして、Web会議ツールでコミュニケーションをとっています。

Sansanはクラウド名刺管理サービスを通じて「ビジネスの出会いを資産に変え、働き方を革新する」ことをミッションに掲げていますので、自らも固定観念や就業場所に縛られない、新しい働き方に挑戦していきたいと考えています。(了)

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