- 株式会社ボンディ
- 代表取締役
- 楠美 貴敏
リソース不足のスタートアップに!メディア運営に「女性特化型」クラウドソーシングを
今回のソリューション:【Woman&Crowd(ウーマンクラウド)】
〜クラウドソーシングサービス「Woman&Crowd」を活用して、効果的に全国の店舗情報を収集している事例〜
ここ数年で多くのサービスが誕生したCGM(Consumer Generated Media:消費者側が情報発信をしていくメディアの総称)市場。大手を含めた様々な企業が競い合うマーケットの中で、限られたリソースで戦うスタートアップは、少ない人数で効率的にメディア運営を行なっていくことが求められる。
全国24万件以上の美容サロンを口コミ情報や、クーポンから検索可能なCGM「MyReco(マイリコ)」 と、誰でもヘアスタイルやネイルの写真・動画を投稿できるスマートフォンアプリ「myreco up(マイリコアップ)」を提供する株式会社ボンディ。
同社は、横浜の日吉に拠点を置く社員数12名のスタートアップだ。同社のメディア運営において欠かせないのは、全国の美容サロン情報の収集。そしてそれに必要な人材の確保には、クラウドソーシングサービスを利用しているそうだ。
そんな同社が数あるクラウドソーシングサービスの中でも最も活用しているのが、「女性特化型」のサービス「Woman&Crowd(ウーマンクラウド)」だと言う。同社代表を務める楠美 貴敏さんに、Woman&Crowdなどのクラウドソーシングを通じた外部リソースの活用のポイントについてお話を伺った。
市場規模は2兆円!美容界の「食べログ」を目指しサービスを運営
新卒で、学生の時からインターンとして携わっていた株式会社イトクロに入社しました。Web広告の営業を1年間担当した後、新規事業である不動産メディア事業の子会社を立ち上げ、事業責任者を2年間務めました。20代後半までには起業したいと考えていたこともあって、2013年の9月に株式会社ボンディを立ち上げました。
当初はWebマーケティング支援やO2O(Online to Offline:オンラインとオフラインの購買活動が連携し合うこと)アプリの提供から事業をスタートしました。
現在は美容領域の「食べログ」を目指して、2014年3月にWebメディア「MyReco(マイリコ)」を、2015年10月には「みんなで作る美容カタログアプリ」をテーマにしたスマートフォンアプリ「myreco up(マイリコアップ)」をリリースしました。
美容業界をターゲットにした理由は、多くの女性がスマートフォンを利用する中で、Webサービスの領域に伸びしろがまだまだあると感じたからです。未だにチラシを配って集客しているような美容系の店舗も多いですし、市場規模は2兆円以上もあると言われていることから、マーケット自体にも大きな可能性を感じています。
情報収集のための人手不足を救った、クラウドソーシングの活用
MyRecoの特徴のひとつは、掲載している店舗数の多さです。日本全国で24万件以上の美容サロンをくまなく掲載しています。ただ弊社はスタートアップで人数も少ないので、社内メンバーだけでこれだけの情報を集めることは不可能でした。そこでリソース確保のために、クラウドソーシングの利用を始めたんです。
これまで複数のクラウドソーシングサービスを使ってきました。その中でも、弊社が女性向けのサービスを運営しており、女性の方を中心にお仕事をお願いしたいと考えていることもあって、今最も利用しているのが「Woman&Crowd」です。
依頼しているお仕事は、主に店舗情報の収集業務です。地方のサロンは、インターネットだけでは正確な情報を集めにくいこともあり、こちらを地方在住の方に調査をお願いすることで、店舗情報を充実させました。弊社の拠点が東京なので、クラウドソーシングの活用によって全国の人に情報収集を依頼できるのはとても助かりますね。
シンプルなUIでコスト的にも導入しやすいWoman&Crowd
Woman&Crowdの企業登録料は無料です。募集案件に対して依頼が成立すれば、手数料が発生する形ですね。管理画面はシンプルで、1回作った募集はコピーして再掲載することもできるので、作業時間をかけずに募集を出せることが気に入ってます。
他のクラウドソーシングサービスも時々利用するのですが、機能が充実しすぎていて逆に複雑なものも多いと感じています。募集段階で詳細に絞り込みができるのは良いのですが、弊社のようなシンプルな業務の募集案件では、使いづらい部分もあるのかなとも思います。
▼シンプルで見やすい募集画面
Woman&Crowdでは、一度お仕事をお願いして良好な関係を築けた方を、マイワーカーという形で登録することができます。ワーカーの中でも長い方ですと、1年以上お仕事をお願いしている方もいらっしゃいます。
クラウドソーシングを利用する一番のメリットは「スピード感」だと思います。募集を掲載すると早ければその日中に、遅くとも1週間も経てば応募があります。工夫していることとしては、募集記事のタイトルにはできるだけ、業務内容の具体的な情報を入れることです。また、なかなか人が集まりにくい時には、単価を見直すこともありますね。
スタートアップのリソース不足を解決できる!
特にリソースが常に不足していて、かつスピード感も求められるスタートアップでは、クラウドソーシングサービスの活用はメリットが大きいと思います。そのようなスタートアップでは、ゼロから人を採用して育てる、という時間もなかなかかけられません。ですので、時給換算した場合でも、クラウドソーシングを利用して人を集めた方が自分たちで作業するよりコストを抑えられます。
ワーカーさんが女性のみであることが特徴であるWoman&Crowdは、同じく女性向けのサービスを運営している弊社にはうってつけです。ユーザー目線で積極的に仕事に取り組んでいただけます。また、これは個人的な意見ですが、女性の細かい気配りはサービス運用において活きることも多いです。
今後は集中的にコンテンツを集め、Web、アプリともにより多くの利用者に使っていただけるサービスにしていきたいと考えています。CGMとしてより多くの方に使っていただくために、より簡単にアクションをしてもらえる仕組みを作ったり、他社サービスには無い機能を提供することで内容を充実させていきたいですね。
私は、サービスのどこか一部分でもナンバーワンになることができれば、ユーザーの方がそこから価値を感じてくれると信じています。そこからそのユーザーが求めるサービスをより充実、拡大させていく。やりたいことはたくさんありますが、まずは一歩一歩、自分たちにしかできないことを達成していきたいと思います。(了)