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  • MIIDAS COMPANY 技術責任者
  • 大谷 祐司

「採用のために」技術を選ぶ!? 優秀なエンジニアを惹きつけるチーム作りとは

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今回のソリューション:【エンジニア採用】

〜採用を見据えた技術選定を通して、内製エンジニア1名の組織が約2ヶ月で7名の優秀なエンジニアの採用に成功した事例〜

「優秀なエンジニアをなかなか採用できない…」という悩みを持つ企業は多い。特にスタートアップや、開発の内製化を始めたばかりの大企業のような「アピールする技術力がまだない」場合、自社の魅力をどのように伝えていけばいいのだろうか。

そのような悩みの解決策となり得るのが、株式会社インテリジェンスが行った、採用のための技術選択だ。同社では採用を見据え、HackやGo言語といったまだ新しい言語を選択し、エンジニアが成長できる環境を提供することで優秀な人材を集めている。

結果的に「内定者の辞退はゼロ」となり、新規事業の立ち上げに成功したと言う。同社で技術責任者を務める大谷 祐司さんと、クリエイティブ責任者の佐藤 博明さんに、詳しいお話を伺った。

新規サービス「MIIDAS」で、人材系サービスに変革を

佐藤 私は2014年の7月にインテリジェンスにジョインしました。今は1年ほど前に立ち上げたMIIDASという新規事業で、デザインを担当しています。インテリジェンスに入社した理由は、もともと新規事業の立ち上げに興味があったことと、人材業界に限らずにサービスを展開しているところに魅力を感じたためです。

佐藤 博明さん

MIIDASでは「ノンテキスト・ノンセンテンス」というテーマを掲げていて、ユーザーへの負担を極限まで抑えるUIを目指しています。人材系サービスとしては珍しく、求職者が自分から応募ができないんです。これは競合が多い人材サービスの中で、どういう差別化を図っていくのかという挑戦でもありますね。

「技術のイメージがない」会社をどのように変化させていくか?

大谷 私はインテリジェンスのエンジニア第1号として入社し、同じくMIIDASに立ち上げから関わっています。

弊社では、私が入社する前は開発をすべて外注していました。その体制を見直し、開発を内製化して新しいシステムをどんどん作っていきたい、という話をもらって入社を決めました。そこで最初は、エンジニアが働く環境を作るために、半年ほどはひとりで開発をしていました。

大谷 祐司さん

技術のイメージがないインテリジェンスという会社を、テクノロジーで勝てる会社にしていきたいと思っています。ただ、最初はPCも全員Windowsで、私服はNG、エンジニアが何をするにも情報システム部門の許可が必要という状態でした。開発に関しても、言語はJava限定であるとか、サーバーも社内のプライベートクラウドしか使えないという縛りがあったんですね。

こういった縛りをひとつずつ崩していって、エンジニアが責任のもとに自由な技術を使って、どんどん活躍できる会社にするための下地を作りました。それによって、本格的に開発環境の自由が認められるようになったのがMIIDASのプロジェクトです。

インフラから言語まで、敢えて「新しい物」を選択していった

大谷 MIIDASのプロジェクトで、やっと私服がOKになったんですよ(笑)。開発機もMacを使えるようになりましたし、サーバーはさくらのクラウドに切り替えました。開発で使う言語もHackというPHPの進化版みたいなものや、まだ導入事例も多くないGo言語を積極的に採用していきました。

選択肢としてAWSもある中でさくらのクラウドを選んだのは、信頼性や安さといった点だけでなく技術レベルの向上を目指した結果です。AWSだとすでに最適化されている部分が多く、用意されているものをそのまま使えてしまうんですよね。メンバーには、インフラスキルを実際に触った上で身につけてほしいという意味から、あえてさくらのクラウドを選択しました。

そうやって新しいものを取り入れていくときには、もちろん社内からは多少の反発はありました。Go言語なんて使って本当に大丈夫なのか、心配だったようです。ただ、最終的には僕がすべて責任を取り、やり切るという話をしました。どの技術を使う場合でも実際に触って、優れた部分や使いやすさの事前調査をしています。

採用を見据えた技術選定で、内定辞退はゼロに

大谷 こうして新しい技術をどんどん取り入れている背景には、技術が好きで優秀なエンジニアを採用したいという狙いがあります。もともと技術のイメージがない会社なので、黙っていても良い人材が採用できる、なんてことは絶対にないだろうと思っていました。それをどうにか変えたかったんです。

大谷 祐司さん

僕が考える優秀なエンジニアというのは、新しくて優れている技術が好きな人なんですよね。Hackという言語も、日本ではほぼ活用事例はありませんが、優れた言語です。そのようなエンジニアに「響く」ポイントを意図的に狙って、技術選定をしています。

MIIDASのエンジニアは今9人のチームなのですが、初期メンバー7名は2ヶ月ほどの期間で全員を採用しているんです。技術選定の段階から採用を見据えていると、入社することでどのように成長できるのか、しっかりとメリットを打ち出すことができます。

人材紹介会社に対しても同じで、しっかりとした資料を作り、僕らはこういう思いでやっていく、ということを伝えられたことで、紹介される人の質が高まりました。

結果として、その期間で内定を出して断られたケースはゼロなんですよ。もちろん、技術会社で優れている所に比べると、まだまだ後発だとは思います。ただ、「技術のインテリジェンスを一緒に作っていこうぜ」というメッセージが刺さったメンバーが多いのかなと思っています。

採用面接は1度で十分。エンジニアとしての本質を見極める

大谷 採用プロセスも見直して、1回の面接で内定を出せるようにしました。今までは「まだあの人と会ってないから内定を出せない」ということがありましたが、権限を持った人を一度に集めることで手間が削減できますし、メンバーが面接時に集まっていればチームのフィーリングの確認もできて良いですね。

求職者が1回の面接で不安を感じているようなら食事に行ってフォローはしますし、弊社側が1ミリでも迷うようなら採用しないので、たった1回の面接でも問題は起こりません。

実際の面接では、初めの10分ほどでコーディングのテストをしています。そこでどういう書き方をするのか、楽しそうに書いているかを確認します。あとは書いたものを説明してもらって、そこで分からない事は分からないと言えるかといった、技術者としての基本的なスタンスを見ています。

本当に技術を好きな人であれば他の人と同じ事をやっていたとしても、より深いところまで知ろうとしますよね。そういったものをコミュニケーションの中で見つけていきます。

それまでの実績を見たところで、分からないことは多いじゃないですか。「リードエンジニアでした」という人がいても、話してみると深いところを理解しているかどうかは関係ないことも多いです。それよりも技術が好きで、自分で情報収集をし、実際に触って試しているかといったところを重視して採用していきました。

テクノロジーの会社になるため、次の課題は事業部間の共有

佐藤 そうやって人を採用した結果、プロジェクトに対して責任を持つ人が多いチームになりました。例えば、UIに関しては基本的にはデザイナーが決めるのですが、エンジニアもそのプロセスの中に積極的に入ってくるんです。中には、勝手にUIを起こしてきてプレゼンを始める人もいるほどです。

それぞれがプロフェッショナルとして発言しているので、色々な視点が入ってくるし、デザイナーはそのアドバイスをくみ取りながら作っていけるので凄く助かります。

大谷 祐司さん 佐藤 博明さん

MIIDASのチームはもともと社長室だったところを改修した一室にいるのですが(笑)、一緒の部屋に座っているので、どこでもディスカッションが始まるし、情報共有もマメにできています。

職種とか役職で区切ることはなく、エンジニアからビジネスサイドへの逆提案もあり、お互い信頼しあっているので、ビジネスサイドとしてもぜひ話を聞きたいという気持ちになりますね。

大谷 MIIDASチームとしては採用もチーム作りもうまくいきましたが、今後の課題としてはそれを全社で統一していくことですね。弊社は複数のサービスを運営しているため、それぞれの事業にエンジニアがいるのですが、事業をまたいだ連携があまりできていません。

採用もより最適化し、事業部間で新しい技術に挑戦したことを定期的に共有していき、インテリジェンスをテクノロジーで勝てる会社にしていきたいと思います。(了)

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