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コミュニケーションが組織を変える Slackから生まれた新しい社内文化

今回のソリューション:【Slack/スラック】

会員制宿泊予約サービスのrelux(リラックス)を運営する株式会社Loco Partners(ロコパートナーズ)では、2014年から新しい社内チャットツールとして「Slack(スラック)」を導入している。同社CTOの古田 朋宏さんによれば、今では開発効率化、顧客対応、KPIの追いかけ、情報収集、そして非業務のコミュニケーションまで多方面に渡りSlackを活用しているそうだ。

その結果として業務効率化はもちろんのこと、同社で「ハック文化」と呼ぶ新しい組織文化も誕生したのだという。Slackの導入から現在の活用法までを、古田さんにお伺いした。

チーム開発を学ぶために、CTOとしてLoco Partnersにジョイン

新卒で大手メーカーに就職して、エンジニアとしてプログラミングを学び始めました。勤務しているうちにベンチャーのスピード感が楽しそうだなと感じて、友人が立ち上げた会社に参加しました。エンジニアは1人だったので、PCの設定から始まってなんでもやりましたね。

でも1人で仕事をしていく内に、徐々に周りのエンジニアのレベルが気になるようになって、勉強会に参加するようになったんです。そしてある懇親会の場で弊社社長の篠塚に出会って、最初は業務外の時間を使って仕事を手伝うところから始めました。そして2014年6月にCTO職前提でLoco Partnersに入社しました。

話題の「Slack」が流行っている理由を知りたかった

社内のチャットツールとしては、もともとChatWorkを使っていました。実はそれで特に問題が出ていたわけではないんですよね。だけど世の中でSlackが話題になり始めて、多くの技術ブログでも見かけるようになりました。なので、流行っている理由を知らないといけないと思い、2014年10月から、まずは無料版をエンジニアチームで使ってみることにしました。

始まりはエンジニアが遊んでみるところから

使ってみたらすごく簡単で、プライベートな会話から始めてみんな勝手に使いこなしていきました。そこから最初は巷に公開されているネタを使っていろいろと遊び始めて。エンジニア1人ひとりにbotを作ってもらっていろいろやってみました。近所のお弁当屋さんの日替わり弁当を毎日教えてくれたり、特定のブログを名前を入れるとそのURLが返ってくるようにしたり。それで「これはかなり使える」と思うようになってきましたね。

開発部分を中心に、業務への落とし込みを開始

そこから業務に直結した機能も作ってみようということで、弊社が運営している会員制宿泊予約サービスのreluxと連携させて、お客様からの問い合わせの通知がくるようにしたり、開発ツールとも連携させていきました。例えばCircleCIのテスト結果が勝手にあがってくるようにしたり、GitHubやTrelloとも連携させていきました。

こうしたことで、今まで見えていなかった問題が浮き彫りになったんですね。それまではこうした連携はなかったので、開発でテストをする際にブランチをいったりきたりして かなり時間がかかっていたんです。そこがすごくスムーズになって、開発業務の効率がかなり上がりました。

KPI管理から顧客管理まで、マーケティング部へと利用を拡大

それから徐々に全社に拡大するために、まずはエンジニアと連携することが多いマーケティングの部署が欲しい機能を作りました。例えば前日のreluxのログイン数、会員登録数のようなKPIの数字が日々Slack上に自動で流れるようにしたんです。こうすることで何か問題が発生している時、すぐに気がつけるようになりました。また、いい数字が出るとみんなで盛り上がれるのがすごくいいです。

弊社のサービスでコンシェルジュサービスというのものがありまして、例えば「両親の結婚記念日に旅行をプレゼントしたい」といった相談に対してプランを提案させて頂くんです。そのチャンネルをSlackの中に作って、お問い合せがリアルタイムに届くように連携させました。そうすることでお客様のお問い合わせにすぐにレスポンスを返すことができます。

こういった工夫をしながら徐々にアカウントを拡大させていって、全社導入したのは2014年の年末くらいになります。

発信だけでなく受信も増やし、コミュニケーション量が1.5倍に

全体的な効果として、単純にコミュニケーションの量がかなり増えました。以前と比べると1.5倍くらいになったイメージですかね。発信しなくてもbotに対して反応したり、流れてきた通知へのリアクションをとったり。情報収集の役割も果たしていて、旅行業界の情報をTwitterとかから収集して勝手に通知を流したり。スマホアプリも使いやすいので、トータルでコミュニケーションが増えたんですよね。

▼旅行関連のニュースを自動でSlackに収集

それにSlackはインテグレーションが豊富で、IFTTTを使えば非エンジニアでも簡単に色々と作ることができます。弊社では「ハック文化」って呼んでいるんですが、工夫してどんどん新しいものを作っていく文化がSlackを通じて出来てきていることも素晴らしいと思っています。

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