- NTTタウンページ株式会社
- サービス開発部 サービス担当 主査
- 春日 剛
GAの情報が自動でパワポに!アクセス解析に不慣れな人にも、サイトの課題が見える化
今回のソリューション:【KOBIT/コビット】
〜GAのアクセス解析データを自動でパワーポイントにする「KOBIT」とは?月間1.5億PVのiタウンページでの活用事例〜
WebサイトやWeb広告のパフォーマンスを自社のリソースだけで分析し、改善を行っていくことは意外に難しい。
「とりあえず」Google アナリティクスを導入しても、タグを埋め込んだだけで終わってしまい、数値を元にした具体的な改善策までを導き出せないケースも多い。
1998年から続く、月間約1億5000万PVを誇るWeb媒体「iタウンページ」。運営元である株式会社NTTタウンページでは現在、顧客から出稿された広告のパフォーマンス改善を提案する仕組みを模索中だ。
その中でトライアルを検討したのが、Google アナリティクスの分析情報がボタンひとつでパワーポイント資料として出せるアクセス解析ツール「KOBIT(コビット)」だ。
KOBITを使うことで「顧客と二人三脚でWeb広告の効果を分析、改善できる体制を構築できる可能性を感じた」と話す、同サービスの開発担当者の春日剛さんに、詳しいお話を伺った。
▼GAの分析情報がパワポで出てくるKOBIT(内容はイメージです)
時代の変化に応じ、今は「コンテンツの質」を上げることを目指す
iタウンページの歴史は長く、1998年からサービスを提供していて、現在は月間でおよそ1億5000万PVのアクセスがあります。サービス開始当時はまだインターネット自体が「走り」で、Yahoo!やGoogleも出てきたばかりという時代でした。
ただ、Webサービスは入れ替わりが激しく、すぐにぐるなびや食べログといった競合サイトが現れました。また検索流入の比率が以前より上がってくるなど、ユーザーの流入経路も変化してきています。
そういった流れに対応し、検索からの流入を上げ、さらに離脱率を下げるために、数年前からコンテンツの質を上げることを目指しています。そのためにもまずは、アクセス解析の精度を上げ、サイトの現状把握をしっかりと行っていこうとしています。
▼あの「タウンページ」のWebサービスを運営
数年間、同じ統計システムを使い続けて・・・
実は数値分析に関しては、数年前サイトをリニューアルする時に導入したシステムを今でもメインに使っています。ただ当時は、そもそも「統計を取る」という概念そのものがまだ弱かったですし、「とりあえずできることから始めよう」ということで用意したものだったんですね。
そこで見られる数値も、PV数、インプレッション数、クリック数といったログ集計からはじき出せるものに限られてしまっています。
例えば、iタウンページではお客様に広告を掲載していただいていますが、そのパフォーマンス分析に関しても「何回見られたか」という数値が中心です。コンバージョンなどの具体的な効果までは、まだ充分にお伝えできていない部分があります。
そこで今回、サイト内の一部にGoogle アナリティクスを導入し、そちらのコンテンツの分析のために、「KOBIT(コビット)」をトライアルしてみました。
▼ i タウンページのアクセス解析でトライアル
ボタンひとつでGAのデータをパワポにする「KOBIT」を導入
KOBITは、Google アナリティクスのアクセス解析情報をパワーポイントの資料にしてくれるサービスです。ボタンひとつで、自分で作ろうとすると1、2日はかかるようなアクセス解析の分析資料が作成できるんですよ。
実際にKOBITで出てきた資料を見ると、「ここまで数字がとれるのか」と正直驚きましたね。それまで社内で運用してきたツールとはまったく違う角度から、統計値が取れている印象でした。
また、KOBITの資料は、非常に見やすくて相手に伝わりやすいのも特長かと思います。例えばとある広告に、日本のどこからどんな人がアクセスしているのか、といったことが瞬時にわかります。
▼地域別のアクセスも資料になって出てくる(内容はイメージです)
数値を見るときは分析するだけではなくて、結果を資料として使いたいんですよね。そうなると、自分でまずエクセルでグラフを作って、パワポに貼って、という作業になるのでどうしても時間がかかってしまいます。そこが最初から資料として出てくるというのがありがたいですね。
資料に「ストーリー」があるので、お客様にも説明しやすい
KOBITのスライドは、ストーリーがしっかりとできていることもポイントです。提供元のクリエイターズネクストさんが、以前からWebマーケティングに関するご提案をされてきているためか、見せ方を含めたノウハウが入っていると感じています。起承転結がしっかりしているんですよね。
現状では、お客様の広告から生まれているコンバージョンの分析や、改善の提案までを営業担当がフォローできていないことが多いんです。そこを変えていきたいのですが、一方で、営業担当にもトーク内容を変えることに不安があるんですね。説明が面倒になったり、お客様からの質問に答えきれるかと。
でもKOBITのわかりやすい資料を活用すれば、そのハードルを越えられるのではないかと思っています。
どれだけ広告からコンバージョンが起こっていて、どこに課題があるのかといった部分を簡単にお伝えすることができるため、現場の営業担当もそれぞれのお客様と一緒になってPDCAを回していくことができるのではないでしょうか。
▼今月のアクセス情報から…(内容はイメージです)
▼コンバージョンマップも(内容はイメージです)
▼改善施策が優先順位つきでまとまっている(内容はイメージです)
サイト改善に関わる人は、試してみる価値アリ
KOBITは無料でトライアルできるので、まずはそれを検討してみるのが良いのではないでしょうか。特にWebサイトを立ち上げたあとに「改善していきたい」と考えている人であれば、必ず効果を感じられると思います。
やはりサイトや広告を良くするためには、まずは数値を見て、どこの部分を直すかを決めて、実際に修正して、という流れを繰り返していくことになるかと思います。その点KOBITを使うと、アクセス解析に慣れていない人にも、サイトの課題がわかりやすく可視化されます。
そういった意味で、KOBITは今後のiタウンページの改善の鍵を握るのではないかと、個人的には感じています。(了)