- リフト株式会社
- 執行役員
- 中村 大介
営業マンの個人商店化を脱却 名刺という営業資産の共有が、成果を最大化するチームを作る!
今回のソリューション:【Sansan/サンサン】
スタートアップ企業においては、情報が属人化し営業マンが「個人商店」になりがちだ。 事業が軌道に乗るまでは、とにかく成果を上げ突破口を開くことが重要なため、情報共有などの「長期的なセールスチームづくり」はおざなりになりやすい。
しかし、個人商店のまま事業が軌道に乗り、人が増えるとチームは崩壊する。今回は、法人向け名刺管理サービス「Sansan(サンサン)」を活用することで、個人商店を脱却し、セールスチームをつくることに成功したリフト株式会社の例を、同社で執行役員を務める中村 大介さんに聞いた。
まずはキャッシュを稼ぐため!敢えて進めた営業の個人商店化
弊社は2011年5月に創業したのですが、僕はその年の終わり頃に参画しました。立ち上げ当初は、とにかく会社を軌道に乗せることが重要であり、管理や情報共有を過度に行うよりとにかく売上を上げることに注力しました。あえて、個人商店化を進めたと言ってもいいかもしれません(笑)
元手がかからない代理店業から初め、キャッシュを稼ぎ、その資金をもとに、介護施設や海外人材と一次産業のマッチング事業を作りました。事業が軌道に乗り会社が大きくなってきたことで、営業面でもある変化が起き、いよいよ個人商店に限界を感じるようになったんですね。
各メンバーの接触社数は年間約400社!セールスチーム化プロジェクト開始
主力事業が軌道に乗ったことで、新しい事業を立ち上げる機会が増え、仮説をぶつける仮想顧客を探す回数が増えました。自分の営業構造は頭に入っているので、探すことができますが、他のメンバーの営業構造にアプローチすることが難しかったんです。
また、新しいメンバーが入ってきた際に、自身の営業構造を引き継ぐことも増え、その度にいちいち名刺をひっくり返して渡すのにも限界がありました。
そこで、各メンバーが持っている営業構造を共有する「セールスチーム化プロジェクト」を始めました。今後、会社を大きくしていくためには、営業チームを個人商店からセールスチームに変えられるかが、大きなポイントになると感じ、まずは営業構造を可視化するところから始めました。
過去の名刺を引っ張り出して、数えたところ、なんと営業メンバーは年間約400社程と接触していまることがわかったんです。しかも日々増え続けています。この膨大な営業資産を紙のカタチで共有するのはちょっと難しいですよね。過去、iPhoneの名刺管理アプリも色々試しましたが、どれも文字の認識精度が不満でした。
自腹でもいいからSansanを導入して、営業をチームにしたい!
ちょうどその頃、「eight」(エイト)というiPhoneアプリが出たので使い始めてみました。すると、文字の認識精度が完璧だったんです。感動でした。そして、そこから同じ会社が提供している「Sansan」に行き着きました。文字の認識精度は「eight」で実証済みだったため、比較をするまでもなく、すぐに導入検討を開始しました。
コストがかかる話なので説得が必要でしたが、人数が少ないその時点で、「営業リソースを共有し科学する習慣」をチームに根付かせ、セールスチームにしていく重要性を伝えました。
個人商店のまま拡大したら、大きな機会損失やクレームが起きる未来がはっきりと見えていたので、必死の説得でした。結局、自腹でも良いから導入したいと嘆願し、何とか導入されました(笑)
名刺から始め、接触履歴など営業のあらゆる活動をデータ化
まずは名刺をデータ化するベーシックな機能のみを使い始めました。これにより、新規事業の仮説検証をぶつける相手を効率よく探せるようになりました。
それからしばらくして、「接触履歴」の機能も使い始めました。これは、Sansan上に接触した相手との接触記録を残していく機能で、日報と連動させています。「接触履歴」が残っていれば、営業先を引き継ぐ際にも、前の担当者に営業先との状態を確認する必要がなくなります。また、タグ機能も使っており、接触相手を細かい条件で検索できるようになっています。
Sansanを導入したことで個人商店は脱却できましたが、「溜めたデータをどのように活用するか?」という部分はまだまだ検証しきれていません。もっと機能を使いこなし、営業活動を科学し続けたいと思います。