• 株式会社ウィルゲート
  • 事業戦略室 プロモーションユニット リーダー
  • 中澤 梨沙

テレアポからの商談獲得数が10倍に!リードナーチャリングが新規営業を変えた!

今回のソリューション:【Kairos3/カイロススリー】

BtoBサービスの領域においてはBtoCとは異なり、プロモーションのみで新規顧客を獲得していくことは難しく、営業マンによるアプローチが求められることが多い。その営業方法を効率化する手法のひとつとして、見込み客に対してアプローチを段階的に行い、購入意欲を育てていくリードナーチャリングがある。

コンテンツマーケティングを展開する株式会社ウィルゲートでは、「初めまして」から始まる新規のテレアポ営業からの脱却を図るため、リードナーチャリングを取り入れた。その実現のために導入したツールが、クラウド型のマーケティングオートメーション・ソフトウェアの「Kairos3(カイロススリー)」だ(編集部注:2015年3月31日までの使用)。

結果として、テレアポからの新規商談の獲得率は10倍に跳ね上がったのだという。同社のプロモーションユニットでリーダーを務める中澤 梨沙さんに、その背景を聞いた。

自社の新規顧客獲得を目指してゼロからチームを立ち上げ

2012年に新卒でウィルゲートに入社して、今は4年目になります。1年目はSEO対策の営業をしていました。今は事業戦略室のプロモーションユニットというチームを立ち上げて、リーダーをさせて頂いています。

チーム設立の経緯としては、弊社は今まで、お客様にWEBプロモーションの支援を行ってきたのですが、恥ずかしながら自社のプロモーションがしっかりとできていなかったんです。自社のサービスや、WEBサイトについてもプロモーションを本格的にやっていきたいよね、という背景がありました。チームは少人数精鋭で、兼任者も含めて3.5人ほどです。

従来のテレアポ営業からリードナーチャリングへの転換を図った

プロモーションチームを立ち上げた具体的なきっかけは、リードナーチャリングの開始でした。それまでの弊社の新規獲得のための営業方法ってすごく古典的で。それこそGoogleで検索して、会社名のリストを作って、エクセルに貼って、営業が「初めまして」というテレアポをかけていたんです。やっぱり成功率は低いですよね。もうそのような「がっつりテレアポ」から抜け出さないといけないという危機感が募ってきていたんです。

BtoBの営業は、WEBだけではどうしても完結できないんですね。WEB経由でお問合せが来ても、適切に営業しなければお客様からの反応のないままになってしまうので、お客様を営業に引き継ぐ必要があります。それまではその部分がしっかりできていなかったので、変えるためにリードナーチャリングをやっていこうと。

もともと弊社では、営業が頂いた名刺や、展示会で集まった名刺、サービスサイトに来ているお問い合わせなどを基盤にして見込み客のデータベースを持ってはいたんです。でもそれを活かしきれてなかったので、まずは獲得済みのリード(見込み客)を使ってリードナーチャリングをやっていこうということになりました。

ゼロからのスタート時は、トータルパッケージサービスを活用

最初にリードナーチャリングを始めるときは、ツールではなくてパッケージのサービスを使っていました。プランニングからメール配信まで、サービスとして丸ごとご提供頂く形だったので、基本的にこちらは「受け取るだけ」だったんですね。弊社専用の事例サイトを立ち上げてもらって、データベースの中のリードに対して週に1回メールを配信していくんです。

そうすると、そのお客様のメールの開封率や、メールから事例サイトに来てくださったお客様のWEB上での行動履歴などの情報を元にリードのスコアリングをしてくれます。ある一定のスコアに達したら、営業に引き継いでみましょうと。そこからテレアポが始まるイメージです。いきなり検索してテレアポをするよりはだいぶ効率的になっていたのではないかと思います。

パッケージングサービス→ツール自社導入への変更を決意

1年ほど経って、弊社としてもだいぶノウハウが貯まってきた部分もあり、これからは自分たちでやっていこうと決めたんです。やはりパッケージのサービスですと、どうしても微調整ができないんですよね。最初からその課題は感じていたんですが、当時はリードナーチャリングの知識もありませんでしたし、まずはお願いしようという意図がありました。チームとしても理解が深まったタイミングで、自社で回せるようにツールを使ってやっていきましょうということになりました。

マーケティングオートメーションを安価で実現するKairos3

ツールについては色々なもの比較検討しました。絶対に欲しかった機能は、WEB上での行動履歴を追えること、メール配信ができること、メールの開封や文面のフリックを追えること、スコアリングができることの主に4つでした。この機能を満たしているものの中で、最終的にKairos3を2014年の4月から導入させて頂いています。

Kairos3の大きな魅力の1つは価格です。他のマーケティングオートメーションのツールと比べると圧倒的に安いんですよね。他のツールの場合、メールの配信数や、フォームの作成などで課金が必要な場合もあるかと思います。しっかり使い倒そうと思ったら月何十万も当たり前で。まだチームも2年目で、そこまで高価なものを使うのは早いのでは、ということでコストを重視しました。Kairos3は、一番安いプランだと月数千円で始めることができるんです。

テレアポからの商談アポ成功率が10倍に!

結果としてKairos3を使って、自社で全てを回すようにしたのは良い判断だったと思います。もちろん私達の作業自体は多少は増えましたが、それ以上に結果が出たんです。テレアポから商談へのアポ率で言うと、以前の10倍ほどの成功率になったんですよね。やっぱりリードナーチャリングしていることによって見込み客の質が変わるんです。相手の名前を知っているか知らないかだけでも、入り口に大きな違いがあります。

▼「Kairos3」画面イメージ

スコアリング機能によって、営業先の優先順位がわかる

大きい成果を出すことができた一番の理由は、リードナーチャリングによって、「最も可能性のある見込み客」がわかったことだと思います。WEB上での行動履歴から見込み客をスコアリングしているので、見込みの高いお客様がわかりやすいんです。例えば弊社のサービスページを90日間で10回見たお客様がわかるので、「この人は最近よく見てくれているね、じゃあアプローチしてみよう!」という流れになります。

以前パッケージサービスを使っていた時は、立ち上げて頂いた事例サイトでしかお客様の行動履歴は追えなかったんです。でも今はこちらでサイトにタグを埋め込むだけで、どのページにも跨ってトラッキングが可能になり、より細かい判断ができるようになったんです。

お客様がサービスサイトのどの場所を見ていて、何に興味があるかがわかるので、より相手の求めている情報をお渡しできるようになりました。リードが案件化していくまでの育成が、Kairos3によって手軽にできるようになったんですよね。

営業とマーケティングの密な連携で、更なる効率化を目指したい!

今後は、マーケティングと営業との結びつきをもっと強めていきたいです。リードナーチャリングの目的は最終的には成約なので、マーケティングオートメーションと顧客管理をもっと連携させて、営業メンバーも様々な情報にアクセスしやすい仕組みを作りたいですね。

例えば営業チームが顧客データベースとして使っているSalesforceと情報を連携させていくことなどを考えています。そして更に、営業の進捗情報も私達のところに戻ってくるようにすれば相乗効果がありますよね。営業とマーケティングで、もっと密に情報共有をしていくことが次のステップに繋がるかな、と思っています。

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