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Slackは非エンジニアでもカスタマイズ可能?業務が効率化された活用法とは。

今回のソリューション:【Slack/スラック】

〜SlackとGitHub・Waffle.ioの連携で業務を効率化し、さらに非エンジニアがOSSを活用して勤怠管理システムを構築した事例〜

現在IT系企業を中心に日本でも急拡大中のコミュニケーションツール「Slack(スラック)」。そのAPI連携の豊富さとカスタマイズ自由度の高さから、Slackはエンジニア向けのサービスだと思われがちだ。しかし実は、非エンジニアであっても簡単に外部サービスと連携させたシステムを作ることもできる。

「場の発明を通じて欲しい未来をつくる」というミッションを掲げる株式会社ツクルバでは、非エンジニアがオープンソースを活用し、Slack上で簡単に勤怠管理ができるシステムを構築したという。今やSlackは社内のコミュニケーションの活性化はもちろん、他サービスとの連携で業務効率化にも一役買っているそうだ。「Slackは感覚的にも他のチャットツールとは違う」と語る、カウカモ事業部のチーフエンジニアである中村 圭佐さんに話を聞いた。

新規事業の開発を一手に引き受け、ツクルバにジョイン

私はツクルバで新規事業「cowcamo(カウカモ)」のWEBアプリケーション開発を担当しています。ツクルバは元々クリエイター系の会社なので、不足しているエンジニアリングの部分を一手に引き受けて欲しいという話を受けてジョインしました。

cowcamoは中古住宅のオンラインマーケットサービスです。今までのサービスでは住宅の場所や価格といったようなスペック重視の検索しか出来なかったのですが、本当はもっと幸せな住宅との出会いがあるはず、ということでcowcamoでは、住宅の持つストーリーに焦点を当てた掲載を行っています。具体的には、物件の魅力やこだわりポイント、周辺の環境、どのような方にオススメなのかといったことを、ストーリーがイメージしやすい写真を取り入れながら記事にして伝えています。

オープンにすることで気軽に情報を上げる風土が根付く

ツクルバでは2015年の4月から、コミュニケーションツールとしてSlackを導入しています。Slackの良さは何といっても基本的に情報がオープンになっている事です。「チャンネル」呼ばれるチャットルームを複数作ることが出来るのですが、これがデフォルトでオープンになっていて、チャンネルに招待しなくても誰でも知りたいと思った情報にアクセスできるようになっています。

▼オープンなコミュニケーションが実現できるSlack(日本語にも対応)

チャンネルをウォッチしておけば、当事者でなくても「今こういう話題があるんだ」と認識することができます。他のチャットツールだと、どんなグループが立ち上がっているのかすら分からないものもあるので、このオープンな仕組みはとても良いと感じています。

誰でも知りたい情報に触れられるように、弊社では基本的に共有することがあればSlack上に上げるようにしています。チャンネルは誰でも好きなように作れるようにしていて、今では70前後が立ち上がっています。なんでもかんでも気楽に、Slackでやりとりする風土ができています。

Waffle.io、GitHubとの連携でタスク管理にも活用

Slackは外部ツールとの親和性が高いので、タスク管理にも活用しています。「request」というチャンネルでは、そのチャンネルの上でToDoの作成や担当者へのアサインが出来るようにしており、作成したToDoは連携しているWaffle.ioというタスク管理ツールで見ることが出来ます。Waffle.ioでは、タスクが付箋のような形で可視化され、ステータス管理も、その付箋をドラック&ドロップすることで直観的に行うことが出来ます。

▼タスクを「付箋形式」で管理できるWaffle.io

裏で何が起こっているのかと言うと、「request」チャンネルに投稿された文字を判定して、Issueの作成や担当者のアサインをするGitHubのAPIを叩いています。Waffle.ioはGitHubレポジトリと同期してIssueを付箋風に見せてくれるツールなので、SlackからGitHubに作成したIssueをWaffle.ioで視覚的に見ることが出来るということです。

Slackから生まれる、業務を超えたコミュニケーション

業務に関係しないもので言うと、「freetalk」というチャンネルがあります。ここにはメンバーが思いついたことを何でも書いていくことにしていて、重要なコミュニケーションの場になっています。例えば面白そうなイベントの情報を投稿しておくと他のメンバーから「そのイベント気になってました!」とコメントが来て、休日にみんなで参加することになったり。社員同士の仲が良いんですよね。

また、「newsshare」のチャンネルでは弊社の事業やcowcamoなどに関連する情報・ニュースがあったらシェアすることにしています。日経新聞や不動産専門メディアの情報をシェアして業界知識を深め合っています。

他には「shun_no_shokutaku」という旬のものを食べに行こうというチャンネルがあったり、「XXchannnel」というインターン生の活動日記をあげるチャンネルがあったり、業務領域の垣根を超えてラフにコミュニケーションしています。

非エンジニアが作った「おつ」だけでできる勤怠管理

そして弊社で、全員が一番活用している仕組みは、Slackを活用した勤怠管理です。Slack上に「おはようございます」や「おは」と入力するだけで自動的に出勤時間が記録出来るんですよ。出勤時間や退勤時間をわざわざ打ち込むのって面倒じゃないですか。これをSlackに入力するだけで簡単にできたら嬉しいですよね。

実はこのシステム、弊社の非エンジニアが構築したんです。オープンソースのプログラムを流用して、微調整をしただけで出来たんです。botがSlackに投稿された定型文に反応して、自動的にGoogleスプレッドシートに個人名と出退勤時間を書き込んでくれます。プログラムはGoogleスプレッドシートのスクリプトエディタを使用して書いています。そこに出勤なら「グッドモーニング」「おはよう」、退勤なら「おつ」や「おつかれさま」に反応するという定義を用意しています。

難しそうに聞こえるかもしれませんが、オープンソースのカスタマイズなので全く難しくないんです。Slackを使いこなすのはITリテラシーが高くないと難しいように思えますが、実はやろうと思えば何でも出来る仕様になっていると感じます。そういう意味では非常にバランスの良いサービスだと思っています。

「感覚的にも」他のチャットツールとは違うのがSlack

過去にいくつかのチャットツールも使ってきましたが、Slackは本当にストレス無く使えています。まずUIが良い、そしてレスポンスが早くて全然重くない。技術的な観点から見てもすごいと思っています。結局ちょっとでもストレスがあると、みんな萎えて使わなくなってしまうんですよね。

本当に気軽に使うことができるので、Slack上のやりとりでジョークも言えたりして楽しいです。botが特定の単語に反応するように設定できるので、その単語を入れると、ある単語が返ってくるような仕掛けを作って息抜きにしたりしています。たまたま自分が使った言葉に、自分の思いもよらない言葉が返ってくることになるので、ちょっとしたサプライズが演出出来るんです。コミュニケーションツールなので、他のツールには出来ない事が出来るというわけではないのですが、Slackは感覚的に気持ち良く、外部連携が簡単に幅広くできる。そんなSlackが僕は大好きですね。

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