• KLab株式会社
  • マーケティング部 部長
  • 柴田 和紀

ユーザー獲得からコミュニケーションへ!事前登録者数235万人超えのLINEマーケ施策

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〜事前登録者数235万人以上を達成!LINEを使ったマーケティング施策で、「幅広いユーザー間のコミュニケーション促進」に成功した事例〜

2017年6月13日から配信を開始した、スマートフォン向けサッカーシミュレーションゲーム「キャプテン翼 〜たたかえドリームチーム〜」。

同作は、リリースのおよそ1ヶ月前より、Twitter、Facebook、LINEの公式アカウントを活用した事前登録キャンペーンを実施した。その結果として、事前登録者の数は、235万人以上を突破したという(※)。

(※登録者数は、LINE公式アカウントフォロワー数、公式Twitterアカウントフォロワー数、公式Facebookページのいいね!数の合計値)

その数字に最も貢献したのは、同作を運営するKLab株式会社でも初の試みであった、「LINEを使ったマーケティング施策」だったそうだ

同社の狙いは、Web広告やゲーム媒体などではリーチし得ない、幅広いユーザー層でのコミュニケーションを促進することにあったという。

また、ユーザーを「獲得」するだけではなく、本当のユーザーファーストを実現するため、「ユーザーコミュニケーション」へマーケティングの方向を転換する目的もあった。

今回は、マーケティング部の部長を務める柴田 和紀さんに、今回の「キャプテン翼 〜たたかえドリームチーム〜」事前登録キャンペーンにおける同社の挑戦について、詳しくお話を伺った。

ユーザー獲得だけではダメ。マーケティング部のミッションとは

私は2015年の春にKLabに入社し、現在18名ほどで構成されているマーケティング部の部門長をしております。

マーケティング部は、大きく広報グループとプロモーショングループに分かれています。

広報グループは全社的な広報活動を行い、プロモーショングループはゲームタイトルごとにチームが選任され、それぞれのマーケティング・プロモーションプランを立案し、実行しています。

近年、大きく変わったのが、「ユーザー獲得」だけでなく「ユーザーコミュニケーション」をマーケティング部のミッションとして推進したことです

その背景としては、KLabGamesが全社で「ユーザーファースト」を掲げていることがあります。そしてマーケティング部がそれを実現するために、どうしたらいいのかということを考えたんですね。

その結果、ユーザーさんを獲得するだけのマーケティングではなく、獲得したユーザーさんがどういった体験をするのか、そしてその体験をどう他の方と共有していくのか。そういったことが、非常に重要だと考えています。

そうした背景から、「ゲームの外」でのコミュニケーションも活性化していきたいと考えていました。

そこで今回新たなチャレンジとして、「キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~」の事前登録プロモーションにおいて、LINEスタンプを使った施策を実施したんです

結果的に、事前登録者数235万人以上という、大きな数字を達成することができました。ただ実は、このような数字を達成することを、最初から目的に置いていたわけではありませんでした

「ユーザーコミュニケーション」をキーワードに施策を実施した結果、このような数字が後からついてきたのだと考えています。

幅広い「作品のファン」がターゲット!コアは38〜45歳

「キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~」は、「キャプテン翼」の魅力を最大限に生かしたスマートフォン向け対戦型サッカーシミュレーションゲームです。

原作の「キャプテン翼」は、非常にファンの多い作品ですよね。そのファンの皆さまにゲームを楽しんでいただけるように、オンライン対戦、必殺技シーン、原作の追体験、という3点を重視して作っています。

マーケティング施策を考えるにあたっては、まずこの「原作のファン」の方がどのような方か、ということを考えていきました

「キャプテン翼」は、1981年に週刊少年ジャンプで連載開始し、アニメ・ゲーム等さまざまな展開がされ、現在もグランドジャンプで連載中の作品です。ですので、ファンの方の年齢層も本当に幅広いんですね。

特に、連載が始まった当初に少年だった方は、もう既に50歳に近い年齢ということになります。

ただ1980年代はインターネットもなかったですし、みんな同じ雑誌、テレビに触れていたので、世代共通の体験として強く思い出に残っています。

家庭用ゲームでの体験者も含むと、全体で29才~48才という広範囲になり、コアターゲットは35才~41才になります。

今回はこのように、対象とするターゲットが「世代を超えた幅広いファン」だということと、その中でもコアターゲットにあたる層が、スマホゲームでは珍しい年齢層にあったこと。この2点が、特徴的だったと思います。

従来の手法だけでは、想定しているターゲットにリーチできない…

このような今回のターゲットを考えると、従来から行っているマーケティング施策に加えて、新しい方法が必要だと考えていました。

例えば、従来のWebプロモーションやアドネットワークの広告だけですと、なかなか難しいと思っていたんですよね。

と言いますのも、特にコアターゲットの世代は、「キャプテン翼」に良い思い出はあっても、今現在は作品からちょっと遠ざかっている方も多いです。

私自身も、昔、「キャプテン翼」が大好きでした。校庭でツインシュート、練習しましたよ(笑)。そういったことって、あの世代の誰しもが経験したことだと思うのですが、今その思い出を話すきっかけってないんですよね。

そう考えると、私たちがやるべきことは、従来のマーケ施策ではアプローチできないような幅広い人に、「キャプテン翼」についての良い思い出を思い出してもらう、ということだと考えました。

アドネットワークを使った広告配信は、基本的にユーザープロファイルを細かく絞り込んでいって、ピンポイントで正確に届けていくものです。そうすると、今回到達したい幅広い層には届かないなと

従って、こちらがやるべきことは、ターゲット層の方が「キャプテン翼」について思い起こすようなチャンスを発信していくことだと考えました。そしてそれをお伝えしていくプラットフォームとして、LINE、Twitter、FacebookというSNSを中心に据えました。

ゲームの事前登録では初LINEを使ったプロモーション施策

その中で特徴的で、かつ最も大きな成果を上げたものが、LINEアカウントを用いたプロモーション施策です。LINE公式アカウントを友だち追加していただくと、オリジナルのスタンプがもらえるという形でした。

▼実際のLINEスタンプの一部

この公式LINEアカウントを使ったプロモーションスタンプ自体は、様々な企業様が行っていますよね。しかし、ゲーム会社が事前登録キャンペーンで使用したのは、KLabが初めてなんだそうです。

LINEスタンプの良さは、スタンプをもらった人たちがそれを友達に送ることで、コミュニケーションが発生することです。

原作を知っている人であれば胸にぐっとくるシーンを厳選してスタンプを作り、送られた側も「あ、これ覚えてる」みたいな感じで、そのシーンについて会話ができるように工夫しました。

結果的に、事前登録者数235万人以上の中で、割合が大きかったのは圧倒的にLINEでした。LINEですと複数のアカウントはもてないので、ユニークユーザー数としてもカウントしやすいですね

またLINEでは、登録されているユーザープロファイルを元に、年齢、性別、居住地といった登録者の情報を統計で見ることができます。

今回、登録数が一番多かったのが40歳〜44歳の男性、次点が、40歳〜44歳の女性だったんですよ。35歳〜49歳までの男女が非常に大きい割合を占めていて、結果的に狙い通りになったんです。

世の中にはたくさんのプラットフォームがありますが、その中でも特にLINEは、幅広く皆さんが日常生活で使われていて、リアルで友達とのコミュニケーションに使われている、というところが特徴ですよね。

親密なコミュニケーションが発生する場だと思いますので、そういった狙いを持っている場合は、最適なマーケティングの場だと思っています。

例えばTwitterはまた別に、趣味でつながっているネット上の仲間同士、という雰囲気があるので、またそれで拡散性がありますよね。それぞれ本当に特性が違うので、それを見極めて使うのがいいのかなと思います。

新しい施策を実行するためには、数値に囚われすぎないことが重要

今回、LINEアカウントを用いたプロモーションは我々にとって初めての施策だったということもあり、事前登録の目標数値を事前に公表しなかったんです。

本当に自然に、ユーザーの方がスタンプに喜んでくださって、使っていただいたことで、数字が伸びたのだと考えています。

コスト的に言うと、今回の全体プランの中で、LINEの占めるコストの割合はかなり高いです。ただ結果的に、コスト対効果の部分でも、想定していた以上の成果が出せました。

マーケティングって、ある意味投資ですよね。ですから、KPIを設定して、数字を見て振り返るのは当たり前のことで、大切なことです

しかし同時に、あまり数値だけに囚われてしまうと、全く新しいことには挑戦できなくなってしまうと思っています

そんなときにはやはり、「原作ファンやユーザーが喜んでくれるかどうか、楽しんでくれるかどうか」が重要だと思っています。やはり「ユーザーファースト」に立ち返るのです。

今後はこれまでのノウハウを活かし、新たなチャレンジを進める

KLabGamesの今後のチャレンジとしては、オリジナルのIP(知的財産・創作物)を作っていきたいと思っています。

これまで弊社は、日本の漫画やアニメを原作とするゲームを作って、そのファンの方たちに届けてきました。また、そういった日本のコンテンツは海外にもファンがいらっしゃるので、グローバル展開にも同時に注力してきました。なかには、海外売上の方が大きいタイトルもあるくらいです。

マーケティング部としても、海外ユーザーとのコミュニケーションを実現するために、このオフィス内から海外向けに生放送で動画配信を行っています。海外担当のマーケティングスタッフが出演する形で、英語とフランス語で放送を行っているんです。

KLabGamesにはこのように、ゲームをしっかり運営していくノウハウ、海外展開のノウハウがありますので、それを活かして、オリジナルのIPを作っていきたいと思っているんですね。

IPの枠の中でゲームを作るのではなくて、ゲームというアウトプットを活用してIPを広げていけるような活動を自社IPではしていきたいですね。

KLabGamesでは、このようなマーケティングに共感してくださる方と一緒に、新しいことに挑戦していきたいと思っています。法人・個人問わず、どんどんお話していきたいですね。(了)

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