- 株式会社ホワイトプラス
- マーケティング部 マネージャー
- 上田 憲人
より高いお客様満足度を 配信メールの改善を楽にする仮想SMTPサーバ
今回のソリューション:【Mailtrap/メールトラップ】
宅配ネットクリーニングサービス「リネット」を展開する株式会社ホワイトプラスでは、サービスの利用に伴うものやプロモーション目的のものなど、数多くのメールを日々配信している。メールはクライアントの目に直接触れるものだからこそ、小さな改善を積み重ねていくことが大切だ。
そのメールの改善作業を効率化するものとして、同社はSMTPサーバの「Mailtrap(メールトラップ)」を社内に導入した。エンジニアとして入社後、現在はマーケティング部の部長を務める上田 憲人さんに、リネットの配信メール改善のストーリーを聞いた。
BtoBの世界から「隣のおばちゃんが喜ぶサービス」開発へ
始めはBtoBの企業でソフトウェアを開発するエンジニアをしていました。お客さんのところで要件を聞いて、アジャストしてサービスを作るのを5年やって、そうするとなんとなくエースみたいになってくるわけです(笑)。でも、元々僕は実家が子供服の店をやっている背景もあって、「ビジネスを何とかの力で革新する!」とかよくわからなくて、むしろ隣のおばちゃんに喜んでほしいっていう気持ちのほうが強いんですよね。
C向けのサービスをしたいなと思って、Web 2.0の潮流に載って、比較的大きな企業でWEBプロデューサーをしていました。そこでちょっと立ち止まる機会があって、一度プライベートな時間をとってもいいかな、と。これまでずっと毎日終電で、家にいなかったのでやってみようと。子供たちと過ごしたり釣りをしたり、経済的にはマイナスでも人生的にはプラスの生活を2ヶ月ほど過ごしました。
それで、「ダメだ、つまんない、生きていけない」となって(笑)、自分が成長できるフィールドを探して、2014年の1月にエンジニアとしてホワイトプラスに来ました。
BtoCサービスならではの、多種多様なメール配信
弊社はBtoCの宅配クリーニングのサービスをしているので、お客様にメールを送る機会がたくさんあるんです。種類で言うと、注文完了メール、検品完了の料金明細、発送のご連絡、アンケートのご依頼等です。メルマガやステップメールもあります。こういうメールは全てお客様と直に繋がるものなので、ひとつひとつのクオリティを高めていくことを常に考えています。
日々のメール改善にかかる手間・リスクを減らしたい
具体的な例で言うと、リネットを使って頂く時って始めに服を選ぶわけではないんです。まずは引き取りとお届けの日時を決めて、そしてオプションまで決めて申し込みをして頂きます。それが我々の提携工場に届いて検品作業をして、検品が終わったら料金明細のメールがお客様に届くんですね。
その料金明細メールが以前は全然イケてなかったんですよ。見づらくて読みにくくて、エンジニアが改良したんです。で、そこからが面倒くさい。社内の関連チームに、新しいメールを見せるために印刷したり、転送したり。この工程をもっと楽にできないものかと思っていました。
あとはエンジニアがメールを改良した時に、出しているメールがちゃんと思い通りになっているか確認するために必ずテストメールを送るんです。このテストの時に誤ってお客様に実際に送ってしまうような事故が、実際にはなかったんですがいつ起きてもおかしくないと思っていました。
弊社の場合、例えばお客様に徐々にリネットのことを知ってもらうステップメールだけでも40ほどのパターンがあり、数が多いのでその分ヒューマンエラーも起こる可能性がありますよね。
出会ったのは仮想メールサーバ Mailtrap
そんな時に、弊社のシェアハウスに住んでいるエンジニアが、住人から聞いたと言ってMailtrapのことを教えてくれて。システムの方にちょっと設定入れるだけで、テスト環境から送ったメールが全部サービスの中に入る、テストメール用のメールボックス的な機能を持ったサービスがあると。
それは便利だ、ということでその場でコードを書いて使えるようにして、翌日からもう使っていました。今は有料サービスになりましたが当時は無料だったのもすぐに使えた理由のひとつでした。
テストメール確認の手間が大きく軽減
導入してとても良かったのは、まず改良したメールの中身の確認が簡単にできるようになったことです。テストメールが来る「場所」ができたので、そこへアクセスするだけでいいと。それ以前は確認は基本メールベースで、添付したり、圧縮したり、「あーもうめんどくさい」となるわけです(笑)。届いた、届いてない、という問題が起こることもありますし、そういったことでエンジニアのモチベーションも下がってしまうんですよね。
今は煩雑なメールでのやりとりや印刷の手間がなくなって、プログラマーはつくるだけ、マーケは見るだけ、の状態が作り出せました。エンジニアって、そもそも無駄なことをなくすためにエンジニアリングをしている部分もあるので、無駄な手間が減るのは嬉しいですよね。
1通のメールが変われば改善が顧客満足度も変わる!
弊社では僕達がユーザーになって、提携工場の品質を見るための抜き打ちチェックをしているんですね。今週は誰々、という形でリレー形式で、毎週月曜日にまわってきます。先日僕の番で、ワイシャツにシミがついていたんですね。その時のリネットからのメールに、「ワイシャツ一点シミあり」って書いてあったんです。
元々弊社のサービスとして、シミがあった場合は無料の範囲で全部落としてしまうんです。それなので、「シミがありましたので無料の範囲で対応させていただきました」という接客の言葉になってないとおかしい、という話をしたんです。
そのアイデアをベースにメールを改良したら、弊社のヘビーユーザーのお客様から直接「前よりすごく良くなったね!」という言葉を頂いたり。こういう地道な改良を日々やっていくことが本当に成果に繋がるので、どんどんメールは改良していきたいと。こういう動きを裏で支えていくツールがMailtrapということですね。