• 株式会社サイバード
  • シニアプロデューサー/シニアエンジニア
  • 島村 友造

障害対応から全社660人の情報共有まで チャットワークで広がるコミュニケーション

今回のソリューション:【チャットワーク】

〜電話の代わりにチャットワークを利用することで障害対応を改善し、更に今では全社のコミュニケーションの活性化に利用している事例〜

ソーシャルゲームのようなBtoCサービスでは、24時間365日絶えずサービスを提供し続ける必要がある。そのため、障害対応のスピードの早さが、そのままサービスの品質へと繋がる

「イケメンシリーズ」など数々の人気スマホアプリ&ソーシャルゲームを配信してきた、株式会社サイバード。同社では障害発生時の連絡手段を、電話からチャットサービスのチャットワークに切り替えた。土日夜間にも及ぶサービス監視の体制に、電話ではスピード感の限界が見えてきたためだ

当初は障害対応のためだけに導入したチャットワークも、今では全社で660人もの社員が利用し、業務の垣根を超えたコミュニケーションが生まれているという。同社で開発現場の改善活動を行っている島村 友造さんに、詳しいお話を伺った。

▼チャットワークの使い方については以下の「徹底解説」を参照ください。

人気急上昇中!チャットワーク/Chatworkの使い方【保存版・1回/7回】

人気コンテンツの開発経験を活かし、現場の改善を行う

私は新卒でSIerに入社し、Javaを始めとしたWeb技術の経験を積んでいきました。そして30歳の時に、Webの占いサービスを提供する会社で開発リーダーを務めたあと、2010年の11月にサイバードに転職しました。

サイバードは当時から業界トップレベルの会社でしたし、そのバックボーンにある大規模コンテンツを扱う技術にも惹かれ、自分を成長させたいという思いから入社を決めました。

入社後は、人気コンテンツの「イケメンシリーズ」の開発・運用に5年近く関わっていました。「イケメンシリーズ」がヒットし、技術チームも大きく育ってきて、業務委託を入れると最大で約80名の組織になりました。そこからサイバードの技術全体を見るような立場になり、現在はゲーム開発の現場改善に注力しています

休日夜間にも障害が発生するが、連絡がつかないことも…

ソーシャルゲームの運用では、24時間365日体制での障害対応が求められます。以前は、障害が発生すると、ソーシャルゲーム担当と技術担当に電話をして、対応が終了したらプロデューサーに電話で報告をしていました。

会社のメールがセキュリティの観点から社外で閲覧できないようになっていたので、電話や携帯のメールを連絡手段として使っていたんですね。

ただ、土日や夜間の障害対応になると、時間によっては担当が電話に出られず、動けないという問題が起こっていました。また、必要最小限のメンバーにしか連絡をしていないので、それ以外のメンバーは休み明けに情報は共有されるまで、不安に感じたままのことも多かったんです。

携帯電話のメーリングリストで全員に連絡ができればいいのですが、人の出入りも激しかったことから更新するのにも労力がかかってしまって…。そういった背景から、チャットツールの導入を検討し始めました。

障害対応の枠を超え、今やなくてはならない情報共有ツールへ

様々なツールを検討しましたが、費用がかかったり、開発以外のメンバーが使うときのハードルが高いものも多く…。もっと気軽に使えるものを探していたんですね。

一方でLINEだとカジュアルすぎるし、Microsoftのメッセンジャー(※現在はSkypeに統合)も選択肢としてはありましたが、過去ログが追えないことが業務には適していないなと。最終的に、導入したのが「チャットワーク」です

ソーシャルゲームという性質上、障害が発生したときのお客様へのアナウンスはリアルタイムにする必要がありますから。障害が起きた時間が5分なのか、10分なのか、イベント中なのかそうではないのか、といったことで、対応も変えていく必要もあります。

チャットワークであればスマートフォンのアプリもあってリアルタイムに情報共有ができますし、技術的なやり取りを残したうえで、プロデューサーやディレクターがそれを見て対応を考えることができます。

チャットワークを導入してから、当初の目的であった障害対応だけでなく、日常のメンバーへの連絡から技術チーム内での情報共有までと、活用の幅が広がっていきました

例えば、wikiに残していきたいようなナレッジも、一次情報をすぐにチャットワークで共有したり、タスク管理のRedmineに登録する前にファイルを当事者同士でやり取りしたり。ビジネス全体のスピード感が、確実に速くなっていると思います

導入は全社660人に広がり、業務を超えたコミュニケーションも

チャットワークの導入当初は、自分の部署だけで使っていたんですね。ただ当時は無料版を使っていたのですが、それだとグループチャットが14部屋しか作れないんです。そこで有料版に切り替えたいと、会社に相談をしてみました。

すると実は、他の部署にまでチャットワークが広まっていたことがわかったんです。そこで全社で有料版に切り替えたところ、さらに社内に拡大していき、今では常駐の方も含めて660人ものメンバーが使用しています。

私は障害対応をしたいだけだったんですが、結果として全社員に私が説明会を開くことになったんです(笑)。弊社ではPマークを取得しているので、説明会ではコンプライアンス的に運用で気をつけるポイントなども周知しました。

有料版では登録できる部屋数が無制限になるので、各々が好きな使い方をしています。コンテンツごとの部屋もあれば、飲み会の連絡から部活動といったものまで、いったい何部屋あるんだというくらいです。

私が入っているものだけでも145部屋もあります(笑)。間違いなく、社員同士の交流が活性化しました

今後はChatOpsの発展にも期待

チャットワークは、外部の人との連携もできるところが便利ですね。コンテンツの改善で外部のコンサルタントがチームに入る場合にも、一時的に限定した部屋に招待をしてコミュニケーションが取れます。

外部の人がいる部屋には三角のアイコンが表示され、書き込みに気をつけながら運用ができるデザインになっている点も、ビジネス利用向きかなと思います。

▼外部の人がいる部屋かどうかが、すぐ分かる!

今後、開発側の要望としてはSlackというチャットツールにあるような、ChatOpsに対応してほしいことです。1年ほど前に、Slackの機能を全部実装するという話をしていたので、今後は開発環境でも使っていけるようなAPIの充実を期待しています。(了)

▼チャットワークの使い方については以下の「徹底解説」を参照ください。

人気急上昇中!チャットワーク/Chatworkの使い方【保存版・1回/7回】

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