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Boxをなぜ選ぶ?他のクラウドストレージと比較しての利点を解説
便利な「クラウドストレージ」。クラウド上にデータを保存するため、いつでも、どこからでも、アクセスでき、自動でファイルがバックアップされ、さらに複数人での共同作業にも向いています。
その定番といえば、なんといっても「Dropbox」ですが、企業においては、しばしば「Box」が選ばれています。なんと米国の売り上げ上位500企業に限っていえば、97%がBoxを利用しているといいます。
なぜなのでしょうか?
その答えは、「セキュリティ」と「アクセス権限設定の容易さ」にあります。今回は、SELECKで取材した「Box」の三つの導入事例(ディー・エヌ・エー、グリー、シャノン)に基づいて、「Box」を選ぶ理由を詳しく見てみましょう。
▼目次
1、Boxで何ができる?ファイルをWeb上で保管・共有・管理
2、個人と企業では「クラウドストレージ」に求める機能が異なる
3、Boxでは大きな「セキュリティ事故」がまだ起きていない
4、Boxの強力な「アクセス権限設定」機能を紹介
▼ 3つの導入事例についてのインタビュー記事はこちら
・DeNA:組織のグローバル化に!安全で利便性が高いデータ共有システムを提供するBox
1、Boxで何ができる?ファイルをWeb上で保管・共有・管理
Boxを選ぶ理由を詳しく見る前に、Boxでできることを確認していきましょう。Boxはクラウドストレージの基本的な機能を備えています。
▼ Boxにブラウザからアクセスした画面
・ファイルをBoxが提供するクラウドストレージ上に保存できます。企業向けでは、容量の制限はありません。
・Box上のフォルダに他の人を招待したり、ファイルのリンクを作成することで、ファイルを他の人と共有できます。
▼ 二つの方法でフォルダの共有が可能!
・フォルダへのアクセス権限が設定できるので、さまざまな人が関わる企業でのプロジェクトへの利用に最適です。
・アップロード、ダウンロード、編集、閲覧など、Box上のすべての行動の履歴が確認可能です。
▼ すべての履歴が確認可能!
・すべての機能がWebで利用可能です。
・Box syncをインストールすることで、クラウドとローカルとの自動同期が可能です。
しかし、これらはクラウドストレージの基本的な機能です。それではなぜBoxが企業で選ばれているのでしょうか?
2、個人と企業では「クラウドストレージ」に求める機能が異なる
SELECKの3つのインタビューから見えてくるのは、個人と企業ではクラウドストレージに求める機能が少し異なっているということです。
個人の場合には、何より大事なことは、「いつでも、どこからでも、ファイルにアクセスできる」ということであり、ほとんどそれだけです。
しかし、企業の場合には、そのことももちろん重要ですが、「セキュリティ」と「アクセス権限設定のしやすさ」も重要です。
▼ 企業にとってはセキュリティが非常に重要!
多くの企業は、厳格な管理を求められる個人情報を所持しているため、それが流出しないように「セキュリティ」をしっかりしなければなりません。
また、それとも関連することですが、個人ではなく、集団である「企業」では、ある人はその情報を自由にしてよいが、ある人は編集してはならず、ある人は見ることもできてはならないといったことがたくさんあります。
▼ フォルダごとにアクセス権限をきめ細やかに管理!
なので、フォルダ毎に、誰が何をしていいのかという「アクセス権限設定」がきめ細やかに、かつ簡単にできなくてはなりません。
この「セキュリティ」と「権限設定」の2つに企業がBoxを選ぶ理由があるようです。
実際にSELECKのインタビューでも、以下のように言われています。
(クラウドストレージでは)コンシューマー市場で優れたプロダクトはいくつかありますが、企業のIT部門という視点で見た時に、(権限設定などの)管理面・セキュリティ面で「他社製品より一歩も二歩も進んでいる」 と感じさせてくれたのがBoxでした。
https://seleck.cc/article/154
以下では、「セキュリティ」と「アクセス権限設定」について、より詳しく見ていきましょう。
3、Boxでは、大きな「セキュリティ事故」がまだ起きていない。
企業にとって、情報漏洩は大きな信用の失墜につながるため、絶対に避けなければならない事態です。
しかし、Web上にデータが保管されるクラウドサービスは常に情報漏洩の危険にさらされています。実際、あるクラウドストレージでは、数時間パスワードなしでのログインが可能となる障害や、パスワードの流出騒動などがあったとされています。
その中で、大規模なセキュリティ事故を起こしていないBoxは、比較的安心して信頼できるサービスです。
このことは、もともと企業向けでスタートしたBoxの、セキュリティ意識の高さや企業努力といった点もあるでしょう。
さらに、to Cで膨大な顧客を抱えていないために、Box社側でも管理が容易で、またハッカー等にも狙われづらいといった要因が指摘できると思います。
4、Boxの優れた「アクセス権限設定」機能を紹介
企業はさまざまな情報を持っており、また企業にはさまざまな人が関わっています。企業は、そのようなさまざまな人のさまざまな情報への関わり方をきっちり管理できなければなりません。
簡単にいえば、部長は自由にしてよくても、単なる社員は見るだけで編集できてはならず、さらにアルバイトは見てもいけないといった情報が、たくさんあります。
Boxは、もともと企業向けに作られたサービスとして、このきめ細やかな権限設定に強みを持っています。
実際にSELECKのインタビューでも、以下のように言われています。
権限制御が非常にきめ細やかで、「誰が何をしたか」というログもしっかりと残るので状況を常に追っていくことができる点が魅力でした。
https://seleck.cc/article/1272点目がアクセス権限の管理が非常に細かく設定できることです。Boxを使うとフォルダや案件単位でアクセス権をコントロールできるので、組織の1番小さい現場のリーダーにも、特定のフォルダについて大きな権限を付与することができます。
https://seleck.cc/article/179
では、実際にはその機能はどのようなものなのでしょうか?ここではふたつの画像を見ておきましょう。
ひとつ目はフォルダを開いたページです。右のサイドバーのおかげで、誰がどのようなアクセス権限で、このフォルダにアクセスできるのかが一目瞭然です。
▼誰がどのようなアクセス権限でフォルダに関わっているか一目瞭然
ふたつ目はアクセス権限の種類です。Boxでは以下の画像のように、「所有者」「編集者」「ビューアー」「プレビューアー」「アップローダー」など、きめ細やかな権限設定が可能になっています。
▼アクセス権限の種類は豊富できめ細やか
このようなアクセス権限設定ができるおかげで、さまざまな人と情報がひしめく企業内において、適切な情報の管理が可能になりますし、また企業外の人とのコラボレーションもやりやすくなります。
以上が、他のクラウドストレージと比較した際の「Box」の一番明確な利点です。もしこの記事が、クラウドストレージの選択に役立つことができれば幸いです。
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