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ユーザーの態度変容に合わせてコンテンツを設計!DODAのオウンドメディア「キャリアコンパス」運営術

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〜潜在層のカスタマージャーニーマップを作成し、ステップ毎にコンテンツを作成。インテリジェンスのオウンドメディア「キャリアコンパス」の、ユーザーの態度変容に合わせたコンテンツマーケティングの事例〜

株式会社インテリジェンスが運営する、転職サービス「DODA(デューダ)」。そのオウンドメディアのひとつが、20代の"はたらき"データベース「キャリアコンパス」だ。

2014年にキャリアコンパスの責任者を引き継いだのが、森本 大さん。森本さんが就任後、直ちに取り組んだのは「態度変容の見える化」だった。

転職潜在層が、キャリアコンパスによって転職ニーズを顕在化させ、DODAに登録するまでのカスタマージャーニーマップを作成。そしてそのステップごとに、必要な記事の種類を定めていった。

さらに、各ステップごとに効果を計測し、どこにどのくらいのコストをかけるのが適切かを確かめるべく、PDCAを回し続けているという。

今回はそんな森本さんに、キャリアコンパスの運用について詳しく伺った。

オウンドメディア「キャリアコンパス」を運営

新卒では、デザイン事務所でWebデザインをしていました。その後、Webメディアでデザイナーやディレクターを務めたり、別の会社ではデジタルマーケティングを担当していました。インテリジェンスに入社したのは、2013年です。

そして2014年から、20代の"はたらき"データベース「キャリアコンパス」のプロデューサーを担当しています。

▼"はたらき"データベース「キャリアコンパス」のウェブページ

キャリアコンパスは、転職サービス「DODA」のオウンドメディアという位置付けで、20代のビジネスパーソンをターゲットにしています。主な目的は「認知」、つまりDODAとの新しい出会いの創出で、サブの目的はDODAユーザーの「獲得」、つまりDODAの会員登録です。

体制としては、私がプロデューサーとして全体戦略を立てています。そして、グロースハックやSEO施策を行うマーケティンググループが社内にあり、施策は都度そのチームにお願いしています。

コンテンツは、転職関連のものなら内製できますが、潜在層向けのコンテンツは得意領域ではないため、外部のパートナーにお願いしています。

目的ごとに3種類のコンテンツを作成。注力する部分を見極める

キャリアコンパスでは、データを元に「どこにコストをかけるべきか」ということを重視しています。担当になってから、まず最初の半年を下準備(態度変容の見える化の設計、実装)に当て、その次の半年で必要なデータを取得していきました。

株式会社インテリジェンスの森本さん

下準備として、まずは転職潜在層が顕在化して、DODAに登録するまでの“態度変容”を可視化する仕組みを設計し、アクセス解析ツールの「AdobeAnalytics(アドビアナリティクス)」とアンケートツール「CREATIVE SURVEY(クリエイティブ・サーベイ)」を用いてオウンドメディアであるキャリアコンパスへ実装しました。

「態度変容の見える化」を進めるのと並行して、カスタマージャーニーマップを作成し、入り口の部分である「認知」と、出口の「DODAへの登録」を最大化するように設計しました。

配信するコンテンツも、目的に応じてレベルを3種類に分けて考えています。

レベル1は潜在層を確保するための記事、レベル2は潜在層の転職動機を顕在化させるための記事、そしてレベル3は顕在化したユーザーをコンバージョンさせるための記事です。

▼目的に応じて3つのレベルのコンテンツを用意

主に転職潜在層に向けたメディアですが、「転職」から遠いコンテンツから、少しずつDODAに寄せていくような、グラデーションの道をイメージしています。

記事を分類し、CVRとコストを比較。電話取材はコスパ良好か

「キャリアコンパス」では、ひと月に50から60本くらい記事を出していて、レベル1は5割、レベル2は4割、レベル3は1割くらいの割合で配信しています。割合は1ヶ月ごと、3ヶ月ごとにレベル別のKPIを確認して、割合のチューニングを実施しています。

そして、これらのコンテンツを「Adobe Analytics」を使って分析しています。レベル1から3までの各記事でコンバージョン率を計測し、どのレベルの記事にコストをかけるべきか、コントロールしています。

また、記事の制作方法ごとにも、コンバージョン率を計測しています。制作方法は主に3種類あり、リサーチ記事、有識者へ電話取材を行う記事、インタビュー記事の順に制作コストがかかります。

調べてみると、コンバージョン率が最も高かったのは、一番コストがかかる対面のインタビュー記事ではなく、有識者への電話取材の記事でした

株式会社インテリジェンスの森本さん

これらの分析結果は、コスト配分の最適化のために参考にしていて、予算を獲得する際の説明にも活用しています。

単月ではコンバージョンしない。データから見えたこととは?

転職潜在層に向けてのオウンドメディアなので、単月でコンバージョンさせるのは結構難しいというデータが取れていますね。

単月でコンバージョンする人を1とすると、3ヶ月でコンバージョンする人は約6倍(3ヶ月のコンバージョンの合計を、3で割った単月の数値)、6ヶ月だと約17倍(6ヶ月のコンバージョンの合計を、6で割った単月の数値)になっています。

▼コンバージョンするまでの各期間の比較

また、単一のコンテンツを見た人よりも、複数のコンテンツを見た人のほうが、コンバージョン率が約2倍高いですね。

オウンドメディアの運営目的の大半は、コンテンツを用いて新しいユーザーへリーチし、定期的にコンテンツに触れてもらうことで、時間をかけてユーザーの気持ちを動かし、最終的にコンバージョンしてもらうことだと思います。コンテンツを読めば読むほどユーザーの態度が変わると信じてコンテンツを制作しているので、それが数値的にも明らかになったことは良かったです。

今は、レベル1とレベル2の記事の勝ちパターンはまだ見つかっていないのですが、レベル3の顕在化した層向けの記事は勝ちパターンが見えてきています。ですのでレベル3については、最適な制作方法(コストのかけ方)を模索しています。

検索ニーズの少ないビジネスワードは、戦略的に取りに行く

SEOの観点でいうと、ビジネス系のメディアでは、ワードを広げていかないと流入が狙えません。

転職潜在層に向けてリーチを伸ばしたいので、記事の内容は「転職」や「キャリア」に関するものに寄せつつも、「20代のビジネスパーソン」というくくりで、広めのワードを取りにいっています。

したがって、暮らしのアイデアや雑学のようなコンテンツも配信しています。例えば、過去にはシリコンバレーで人気の「バターコーヒーダイエット」についての記事を配信しています。

キーワードの選定においては、「Ginzametrics(ギンザメトリクス)」を活用して、競合メディアのキーワードの順位動向も確認しています。

そうすることで、ガチンコで狙いにいかないといけないワードは意識しつつ、避けて狙えるようなものは戦略的に取りに行っています

狙っているワードや、これから流行るだろうネタ(ワード)は常にリストアップして、優先順位をつけ、編集担当のパートナーに記事の企画・制作をお願いしています。

すべてのチャネルを横並びにして、勝ちパターンを見つけていく

今後は、まだ勝ちパターンの見えていないレベル1と2の記事を改善していくことが課題ですね。

転職動機を顕在化させるレベル2の記事では、「ライト会員化」もひとつの手法として考えています。

例えば、LINEで友達になったり、SNSアカウントをフォローするというものですね。DODAへの本登録の前にライト会員化することで、1to1マーケティングにつなげていきたいです。

また、キャリアコンパスで実現できた「態度変容の見える化」を、他のチャネルにも展開していこうと考えています。「"未来を変える"プロジェクト」などの他のオウンドメディアに横展開して、より深い分析をしたり、比較をしながらPDCAを回していきたいですね。

各種オウンドメディアや他の認知プロモーション・獲得プロモーションなどオンライン・オフラインに関わらず、様々な手法をすべて横並びで比較して、どこにコストをかけるべきかというのを見える化し、勝ちパターンを見つけていきたいと思っています。(了)

SELECKでは、「ビジネスに役立つ」インタビュー記事を平日12:00に配信中です。

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