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【厳選10個】生産性を爆上げする、2025年注目の「AIエージェントツール」をご紹介

私たちの仕事への向き合い方を根本から変えるのではないかと、昨今注目を集めている「AIエージェント」。

AIエージェントとは、人間が設定した目標に対して、複数のAI技術や外部システムを連携させながら、高い自律性をもってタスクを分解・実行してくれるAIツールのことを指します。

様々なAIエージェントツールをまとめたサイト「Agents Maeketplace」では、現在500以上ものツールが公開されており、その種類は実に多様です。

日常の定型業務を効率化してくれるものから、既存の業務システムと連携して駆動できるもの、自身でカスタマイズしながらノーコードで開発できるものまで、幅広いAIエージェントツールが存在しています。

本記事では、まず前半は営業やリサーチなど特定業務に特化したAIエージェントツールをご紹介し、後半では、より幅広い用途に対応できる汎用型のAIエージェントツールをご紹介します。

特に後半の汎用型は、企業全体の生産性の向上にも繋がるものばかりですので、DX推進や業務効率化などの参考になりましたら幸いです。

<目次>

  • 特定業務特化型AIエージェント
    • 1.【営業】リスト作成から商談獲得、活動管理まで「アポドリ」
    • 2.【日常業務】プロンプト不要で様々なタスクを実行「Satto」
    • 3.【分析】レポート作成が得意な日本発の検索AI「Felo」
    • 4.【リサーチ】テーブル形式で数百のタスクを同時に実行「Otto」
    • 5.【デザイン】モック作成から画像生成まで「Creatie」
    • 6.【業務効率化】あらゆるタスクを高速で実行「Runner H」
  • 汎用型AIエージェント
    • 7.自社のデータを活用しながら業務効率化「Microsft Copliot Studio」
    • 8.非同期で複数のタスクを同時進行「Genspark Autopilot Agent」
    • 9.様々なLLMを用いてワークフロー構築が可能「Dify」
    • 10.ChatGPTをベースにしたAIエージェント「AutoGPT」

※本記事に掲載している情報は、記事公開時点のものになります。各ツールのアップデートにより情報が記事公開時と異なる可能性がございますので予めご了承ください。最新の情報については、各機能のダウンロードページをご参照ください。また、記事の内容についてご意見や修正のご提案がございましたらこちらまでお願いします。

1.【営業】リスト作成から商談獲得、活動管理まで「アポドリ」

アポドリ」は、Algomatic社が提供する営業特化のAIエージェントツールです。同社は、AIと営業パーソンが協働する新たな営業モデルとして「営業モデル3.0」を掲げ、「ネオセールス」シリーズとして複数のプロダクトを開発しています。

アポドリはその第一弾として2025年1月にリリースされたもので、ChatGPTやClaude、Geminiなど複数のLLM(大規模言語モデル)を活用しながら、顧客や商材を分析した上でインサイドセールス業務をアシストするのが大きな特徴です。

リスト作成や見込み顧客へのメール送信、日程調整など、商談獲得までに必要な業務を自動化。さらに、商談獲得後の活動管理に加えて、データの分析も可能です。

また、特筆すべき点として、企業ごとの営業プロセスに合わせてカスタマイズが可能な点も挙げられます。

ターゲット層や商材特性に応じた設定を行うことで、AIが蓄積データを学習・活用し、精度を向上させていくとのこと。これにより、これまで属人化しがちだった営業ノウハウを組織の共有資産として活用できるようになります。

2.【日常業務】プロンプト不要で様々なタスクを実行「Satto」

satto(さっと)」は、ソフトバンク社が2024年8月に発表したAIエージェントサービスです。

「いつでもあなたをサッと助けてくれる存在」を目指して開発されたこのサービスは、名前の通り、素早く簡単に業務タスクを処理できる点が魅力です。

その最大の特徴は、プロンプトの入力が不要な点にあります。あらかじめ用意された選択肢から実行したいタスクを選ぶだけで、メールの文章作成や誤字脱字の修正、スクリーンショットからのTODOリスト作成など、様々なタスクを自動で実行できます。

▼sattoのダッシュボード画面(※公式Xより引用

Image加えて、GoogleやMicrosoftなどの外部ツールとの連携も可能で、幅広い業務プロセスの自動化に対応しています。ユーザーは自分好みのタスク実行パターン(スキル)を作成でき、プラットフォーム上で他のユーザーが作成したスキルを活用することも可能です。

なお、現時点ではmacOSのみの対応で、利用にはGoogleアカウントが必要です。利用を希望する場合は、ウェイトリストに登録することで順次利用可能となります。

3.【分析】レポート作成が得意な日本発の検索AI「Felo」

Felo」は、日本発のAI検索エンジンです。2025年1月に公開された「Felo3.0」では従来の高精度検索機能を大幅に拡張し、業界分析や企業調査、金融市場分析など、20種類以上のエージェントが搭載されました。

AIエージェント機能は大きく2つに分かれています。まず1つ目は、「学術と研究」「業界調査」など、特定の領域や目指すアウトプットに最適化されたタスクを実行する「検索エージェント」機能です。複数の信頼できる情報源からデータを収集し、相互に検証することで、正確性の高い情報を出力します。

2つ目は、個人のニーズに合わせてカスタマイズ可能な「マイエージェント機能」です。ユーザー独自の検索プロセスや判断基準を設定できるため、自分なりの検索やリサーチ方法のステップが決まっている場合におすすめの機能です。

また、検索結果を元にレポートやプレゼンテーション資料まで自動で作成できるのも大きな魅力です。現在は無料版でも問題なく利用できますので、ぜひお試しあれ。

▼豊富に用意されているエージェント機能用のテンプレート

日本発の検索AI「Felo(Felo3.0)」がすごい!AIエージェントによる自動化、スライドやマインドマップ制作も.003

▼テンプレートの内容に沿った形でステップを設定できる

日本発の検索AI「Felo(Felo3.0)」がすごい!AIエージェントによる自動化、スライドやマインドマップ制作も.004▼こちらの記事ではより詳しく機能について説明しています。ぜひご覧ください。
日本発の検索AI「Felo(Felo3.0)」がすごい!AIエージェントによる自動化、スライドやマインドマップ制作も – SELECK

 4.【リサーチ】テーブル形式で数百のタスクを同時に実行「Otto」

Otto」は、マルチモーダルに対応したリサーチ支援AIエージェントツールです。Web上のリアルタイムな情報はもちろん、ドキュメントや画像など多様なデータソースに対応し、包括的な情報分析をサポートします。

その最大の特徴としては、テーブル形式のインターフェースを採用している点です。セルごとにAIエージェントが独立してタスクを実行できる形で、市場調査や競合分析といったユーザーが設定したゴールに向けて、数百から数千ものタスクを同時に処理できるのが大きな強みです。

また、列のカスタマイズやフィルタリング機能により、ユーザー固有の分析ニーズにも柔軟に対応します。分析に使ったデータはCSVデータで出力したり、URLで他のユーザーと共有することも可能です。

外部ツールとの連携も可能で、Slackと連携してタスク完了時の通知を流したり、HubspotやSalesforceと連携して顧客データを同期したりといったこともできます。

▼用意されている豊富なテンプレート

▼実際の利用画面

5.【デザイン】モック作成から画像生成まで「Creatie」

Creatie」は、デザインプロセスを効率化してくれるAIエージェントツールです。その最大の特徴は、WebサイトやアプリケーションなどのUI/UXデザインを、テキストプロンプトから簡単に生成できる点にあります。

さらに、デザインの編集機能は多岐にわたり、モックアップの作成から、アイコンや挿入画像の生成まで可能で、生成した画像はその場で編集できます。フレームやモジュールも豊富に用意されており、ドラッグアンドドロップだけでレスポンシブなプロダクトデザインを作成できます。

また、画質向上機能や3Dアイコン生成など、最新のAI技術を活用した機能も充実しており、デザインに関わるあらゆる作業をCreatie一つで完結できます。

なかでも特筆すべきは、スタイルガイドの自動生成機能です。AIがデザインから色やタイポグラフィなどの要素を自動で抽出し、ガイドラインを生成してくれます。そのため、ドキュメントを都度手動で更新する必要がなくなり、チーム全体で一貫したデザインの共有が可能になります。

▼テキストを入れるだけで簡単にデザインを生成

▼実際のデザイン作成画面

操作感としては、デザインツールのFigmaに似たようなインターフェースで、デザイナーでなくとも直観的に操作できます。広告用グラフィックやプレゼン資料などのデザインも可能であるため、マーケターをはじめとした幅広い職種の方でも利用できるかと思います。

なお、Creatieは無料アカウントを提供しており、チームあたり3ファイル、各ファイルは4ページまで作成可能となっています。

6.【業務効率化】あらゆるタスクを高速で実行「Runner H」

Runner H」は、あらゆるタスクを自動化し、ビジネスアイデアの具現化をサポートするAIエージェントツールです。

専門的なコードを必要とせず、テキストプロンプトのみでデータ収集や分析、タスクの実行まで自動化できるのが大きな特徴です。

他社のAIツールと比較して、高い精度かつ圧倒的な速さで、どれだけ複雑なタスクでも処理できるとして、一般公開前にして世界中から注目を集めているツールの一つです。

開発企業であるH社の公式Xアカウントでは、その実力を示す様々なデモンストレーションが公開されています。

例えば、「2025年こそRunner Hで副業を始めよう」というメッセージと共に、ビジネスアイデアの競合調査からドメイン名の取得、Webサイトの立ち上げまで一気通貫して実行する様子が投稿されています。

また、テキストだけでなく画像や図表、グラフなども正確に理解できるようにトレーニングされており、Webサイト構築以外にも、レシピ検索やデータ分析、バス停の検索とマッピング、旅行計画立案など、幅広い用途での活用例が紹介されています。

以下の投稿では、任意のサイト内にて「100件以上のレビューがあり、4.5星以上の評価を持つベジタリアンラザニアの、6人分のレシピを提供してください。」という指示のもと、適切なレシピを提案するまでの様子が示されています。

2025年2月4日時点で一般公開はされておらず、ウェイトリストへの登録が必要となっていますので、ぜひ登録してみてはいかがでしょうか。

ここからは、企業の業務改革をより包括的に推進できる汎用型AIエージェントツールを4つご紹介します。

7.自社のデータを活用しながら業務効率化「Microsft Copliot Studio」

Microsft Copliot Studio」は、Microsoft社が提供する企業向けAIエージェント構築プラットフォームです。

Microsoft 365のアプリと連携する形で提供されており、企業は自社のデータを活用しながら独自のAIソリューションを構築できます。

業界特性や部署などの要件に応じてカスタマイズが可能で、内部業務の効率化から顧客サポートの向上など、あらゆるビジネスニーズに対応できます。

また、その最大の特徴は、非エンジニアでも活用しやすい操作性にあります。ローコードの開発環境で提供されているため、具体的な指示やナレッジソース、アクションなどを入力するだけでAIチャットボットを簡単に作成できます。

▼実際の利用画像(※Microsft Copliot Studio公式サイトより引用

Copilot Studio ホーム ページのスクリーンショット。

8.非同期で複数のタスクを同時進行「Genspark Autopilot Agent」

Genspark Autopilot Agent」は、様々なタスクを自動で実行する非同期AIエージェントツールです。

従来の検索エンジンの限界を超え、ユーザーが一度プロンプトを入力するだけで、バックグラウンドでデータ収集やクロスチェック、情報の要約までを効率的に処理するのが特徴です。

また、複数のタスクを同時進行で処理できるほか、タスク完了時にはメール通知も行われるため、まるで24時間365日稼働するリサーチャーのような形で利用できます。

具体的な機能としては、チャットや画像生成などの「基本エージェント」と、複雑なタスクを処理できる「高度なエージェント」の2つのレベルで、いくつかの機能が提供されています。

後者では「ディープリサーチ」「データ検索」「ファクトチェック」の3つがある。試しに、「ディープリサーチ」機能で「2025年のAIエージェントの動向について予測し、まとめて」というリクエストを実行してみました。

すると、まずは2025年のAIエージェントの動向を予測するためのプランを作成してくれます。

次に、プランに基づいて実際にリサーチを行ってもらいました。その出力結果がこちら。

目次やマインドマップなどが用意されているため、気になる箇所にすぐアクセスできるのは利点ですが、全体としてはかなりボリューミーなレポートになっています(笑)。(※実際のレポートはこちらからご覧いただけます)

リサーチの実行時間としては通常20分〜30分程度とされていますが、今回はおよそ10分程度でレポートを作成してくれました。

なお、レポートは26個ほどの参考資料が引用されており、それぞれ該当箇所にリンクをつけてくれているので、データ元の確認も容易に行えます。

リサーチ業務を自律的に実行するエージェントとしては非常に優秀であり、特に競合分析や市場調査を日常的に行う方はぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

9.様々なLLMを用いてワークフロー構築が可能「Dify」

Dify」はオープンソースの LLMアプリ開発プラットフォームです。様々なタスクを自動化するAIエージェントも構築できます。

その最大の特徴はプログラミングスキルが不要で、非エンジニアでも直感的な操作でAIアプリケーションを構築できる点にあります。

Dify上では様々なLLMに切り替えることができ、OpenAI社やAnthropic社、Azure OpenAIなどのモデルを活用できるのも大きな魅力です。

特に、クリエイティブなコンテンツ制作において高い柔軟性を発揮します。テキストや画像の生成・編集はもちろん、ワークフローの管理から、情報収集・分析、レポートの作成まで利用できます。加えて、複数のステップを連携したワークフローの構築・実行も実現可能です。

▼テンプレートが豊富に用意されているのでワークフロー構築も簡単

▼実際のエージェント構築画面

さらに、企業の既存システムと連携し、社内のナレッジベースを活用しながら生成AIを活用するといった使い方も可能です。セキュリティ面にも配慮がなされており、エンタープライズ企業でも安心して利用できます。

10.ChatGPTをベースにしたAIエージェント「AutoGPT」

AutoGPT」は、OpenAI社のChatGPTを基盤としたオープンソースのAIエージェントです。ユーザーが設定した目標に対して、タスクの分解から情報収集、実行までを自律的に行います。

例えば、市場調査を行うbotの作成や、マーケティング戦略の立案にあわせたコンテンツを生成するエージェント、Webサイトを構築するエージェントの作成など、多岐にわたる業務の自動化が可能です。

データに関しては、インターネット上のリアルタイムの情報を収集可能であるのに加え、長期・短期の記憶機能を搭載しており、過去の情報を活用しながらのタスク処理が可能です。

ただし、これまでご紹介したツールとは異なり、エージェントの構築に関してはブラウザベースではない形での利用方法になるため、エンジニア周辺の領域に明るい方向けのツールだといえるでしょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。今回は、2025年に注目のAIエージェントツールを10個ご紹介してきました。AIエージェントは単に業務の生産性を上げるだけでなく、私たちの働き方を根本から変える可能性を秘めていると言えるのではないでしょうか。

業務の幅を広げてみたり、空いた時間で副業などにチャレンジしてみても良いですね。ぜひ、ご自身が「使いやすそう」と感じたツールから試してみていただけると嬉しいです。(了)

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