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【事例8選】「AIエージェント」とは? ChatGPTやSiriとの違いも徹底解説!

ここ数年、ChatGPTなどの対話型AIが脚光を浴びる一方で、人間の手を介さずとも複数のタスクを自動で実行できる「AIエージェント」への注目が高まっています。

その最大の特徴は、ゴールを設定するだけで、複数のAI技術や外部システムを連携させながら情報収集を行い、高い自律性をもちながらタスクを実行してくれる点にあります。企業の業務を効率化・高度化できることで、人材不足の解消も期待できます。

OpenAIのCEO サム・アルトマン氏は2025年1月6日に、「2025年中にAIエージェントが企業の労働力として加わり、生産性を大きく変革する可能性がある」と語りました。

さらに、この先1~2年以内には「AIエージェント同士が対話し、人間は最終的な意思決定だけを行う」という“Agent to Agent”の世界が到来すると期待されています。

実際、Grand View Research社のレポートによると、世界のAIエージェント市場規模は、「2023年の36億6,000万米ドルから2033年までに約1,391億2,000万米ドルに達する」と予想され、今後急速に成長する市場だといえるでしょう。

また、Gartner社は「2028年までに日本企業の60%は、現在のAIエージェントにより、機械的な業務に関するタスクの自動化を実現する」と仮説を立てており、日本国内においてもAIエージェントの動向からは目が離せません。

そこで今回は、AIエージェントの概要からAIアシスタントとの違い、活用事例までを徹底解説します。企業のビジネス戦略に活かせるヒントになれば幸いです。

<目次>

  • 「AIエージェント」とは?その概要と活用シナリオ
  • 「AIエージェント」は「AIアシスタント」とどう違うの?
  • AIエージェントを構成する4つの要素
  • AIエージェント活用のメリットと注意点
  • 最近AIエージェント機能が追加された、3つのAI検索エンジン
  • 国内外で注目されるAIエージェントツール5選

「AIエージェント」とは? その概要と活用シナリオ

AIエージェントの概要

改めて、「AIエージェント」とは、複数のAI技術や外部システムを連携させ、高い自律性で目標達成までタスクを遂行するAIシステムのことを指します。

ユーザーは「どんなゴールを達成したいか」を設定するだけで、エージェントが必要な情報収集からタスクの実行・報告までを連鎖的に行います。対話やコンテンツ生成が中心の「AIアシスタント」とは異なり、複数ステップにわたる業務プロセスを自動化できる点が大きな特徴といえます。

また、従来のAIモデルと大きく異なる点として、「継続的に学習する」という点も挙げられます。従来のAIモデルは、事前に用意された静的なデータセットで学習を行うため、アップデートには人間の介入が必要でした。

一方、AIエージェントは、実行したタスクの結果やリアルタイムに取得したデータを基に、自律的にパフォーマンスを向上させていきます。そのため、ユーザーの好みや行動パターンを学習し、より適切なタスクの実行方法を提案するといったことも実現可能になります。

AIエージェントの活用シナリオ

  1. カスタマーサポート
    • 従来のチャットボットよりも高度な意思決定が可能。外部システムとの連携を通じて、在庫確認・注文処理までも自動化でき、問い合わせ対応の効率化を実現します。
  2. マーケティング・リサーチ業務
    • 競合調査や市場分析などを自律的に行い、必要なレポートを自動生成。人間の作業負荷を軽減し、戦略立案を支援します。
  3. 経理・レポーティング
    • 社内または外部APIからのデータ収集を自動化してレポートを作成。ヒューマンエラーを減らしながら、財務分析を効率化をできます。

また、こうした作業を複数エージェントが情報を共有し、意思決定を行う「Agent to Agent(※1)」という形での業務効率化も期待されています。

例えば、1つのエージェントが広告戦略を立案し、別のエージェントがクリエイティブ制作やターゲット分析、さらには展開後の分析まで行うといったシナリオも将来的には期待され、ビジネス全体の効率化が見込まれます。

※1 「Agent to Agent(A2A)」という言葉に似た概念として「マルチAIエージェント」という言葉が存在しますが、前者がAIエージェント同士の対等なコミュニケーションを指す概念である一方で、後者はリードAI(オーケストレーター)が存在し、人間からの指示を理解して各エージェントにタスクを割り振る役割を担うといった点で異なります。

このような世界観が現実のものとなれば、昨今SNS上で話題になっている「ソロプレナー(※2)」の働き方も広がってくるかもしれませんね。

※2 ソロプレナーとは、「Solo(単独)」と「Entrepreneur(起業家)」を組み合わせた造語で、従業員を雇わずに「経営者1人+AI」で事業を営む形態を表します。

「AIエージェント」は「AIアシスタント」とどう違うの?

AIと聞いて、多くの人がまず思い浮かべるのは「ChatGPT(※)」や「Siri」などのツールかと思いますが、これらは「AIアシスタント」に分類されます。ユーザーからの問いかけや命令に対し、対話形式で回答や情報提供を行う存在です。

※2025年1月時点で、ChatGPT自体は「自律的な行動を起こせない」「外部環境との連携が不可能」という点で厳密にはAIアシスタントに分類されます。しかし、1月23日にリリースされた「Operator機能」はAIエージェント機能であり、ブラウザを通じて複雑なタスクを実行できるようになりました。現在は米国のProプランユーザーのみ利用できます。
(詳細:Introducing Operator – OpenAI

一方、AIエージェントは、ユーザーが最初に目標を設定すれば、そこに至るための必要データ収集やタスク実行を自律的に進める点で、AIアシスタントとは異なります。

また、ユーザーが設定したタスク以外にも、AIが必要だと判断すれば、アウトプットに必要な追加の作業を自ら提案、連鎖的に実行する点が特徴です。

つまり、AIアシスタントが「ユーザーからの指示」に主に単発で応答するのに対し、AIエージェントは「設定されたゴールに向けて、必要な作業を自ら提案・実行」するのです。

これらの違いを具体例でお伝えしましょう。まず、「今日の天気を教えて」という指示に対し、「曇りで気温は25度です」と単純な質問に応答するのが「AIアシスタント」です。

一方、「ビジネス戦略を考えて」という指示に対して、社内データベースや外部APIから関連データを収集し、市場動向を分析、複数の戦略オプションを検討、そして提案書作成までを一貫して実行してくれるのが「AIエージェント」です。

▼AIアシスタントとAIエージェントの違い

最後に補足として、「生成AI」との違いについてもお伝えします。生成AIはテキストや画像、動画など新たなコンテンツを生み出すことに特化した技術です。一方、AIエージェントは既存の情報を活用しながら目標達成のために必要なタスクを実行することに特化しています。

つまり、実際の活用では、AIエージェントが生成AIの機能を必要に応じて活用する場合もあるということです。例えば、プレゼンテーション資料を作成するために画像生成AIを活用するといった具合です。

AIエージェントを構成する4つの要素

AIエージェントは、単純なルールベースの自動化とは異なり、学習アルゴリズムを活用しながら最適な行動を選び取り、状況に応じて戦略を柔軟に変化できるのが大きな特徴です。

その特徴を体現する、AIエージェントを構成する4つの主要な要素について整理しました。

  1. 環境(Environment)
    • エージェントが動作し、タスクを実行する「舞台」を指します。企業内サーバーやクラウド環境、外部サービスなどが含まれます。
  2. センサー(Sensors)
    • 外部環境から、判断材料となる情報を収集する仕組みを指します。APIコールやWebスクレイピング、IoTデバイスなど、手段は多岐にわたります。
  3. 意思決定メカニズム(Decision Making)
    • ユーザーからの指示を解釈して適切なツールを選択し、どのタスクを優先・実行するかを判断するプロセスのことです。大規模言語モデルや機械学習アルゴリズムを活用するケースも増えています。
  4. アクチュエータ(Actuators)
    • 外部システムを実際に操作し、目標達成に必要なアクションを起こす機能。データベースへの書き込みやメール送信、SNS投稿などが代表例です。

企業内での活用を検討する際には、上記の構成を踏まえながら、留意すべきポイントが2つほどあります。

1つは外部ツールや社内データベースとの連携方法です。APIの有無やデータベースへのアクセス権限、セキュリティ要件などを考慮し、設計する必要があります。

もう1つは「どれくらい自律性をもたせるか」という点です。完全な自動化を目指すのか、ときには人間の判断を必要とするのかという点を検討する必要があります。

これらの検討に際して重要なのは、最終的な判断と責任は人間が持つという前提です。その上で、業務の特性に合わせた運用設計を行うことが、AIエージェント導入の成功の鍵となります。

AIエージェント活用のメリットと注意点

AIエージェントには、大幅なコスト削減や業務効率化の可能性がある一方、学習データの偏りやセキュリティリスクといった課題も存在します。

以下、AIエージェント活用の利点と注意点をそれぞれまとめました。

AIエージェント活用の利点

  1. 人件費の削減
    • 定型的・反復的な業務をエージェントに任せることで、人的コストを大幅に抑えられます。
  2. 業務効率化・生産性向上
    • タスクを自動化することで、社員はより高度な意思決定やクリエイティブな業務に専念できます。
  3. ヒューマンエラーの減少
    • 一定のルールやアルゴリズムに基づいて処理が行われるため、手作業に比べてエラーが大きく減少します。
  4. 顧客満足度の向上
    • 24時間体制のサポートや、ユーザーの行動履歴に基づいたパーソナライズ対応が可能になり、サービス品質が向上します。

AIエージェント活用の注意点

  1. データ品質
    • 回答精度や意思決定レベルは学習データに左右されるため、データが不足していると最適化に時間がかかったりします。
    • また、定期的なデータのアップデートと品質管理が必要です。
  2. プライバシー・セキュリティリスク
    • 社内外との連携が増えるほど、情報漏えいのリスクが高まるため、厳格なガバナンスが必要です。
  3. AIと人間の棲み分け
    • すべてをAIエージェントに任せるのではなく、適切な役割分担を行い、人間がフォローすべき範囲を明確にする必要があります。
  4. 誤作動の影響範囲
    • 複数のエージェントが連携する「Agent to Agent」の環境では、一部の誤作動が広範囲へ波及する可能性があります。
    • そのため、設計やテストを慎重に行うことに加え、エラー発生時の対応手順を事前に整備しておくことが肝要です。

最近AIエージェント機能が追加された、3つのAI検索エンジン

2025年に入ってから、著名なAI検索エンジンの多くがAIエージェント機能の実装を次々と発表しています。ここでは、最近AIエージェント機能を導入した3つの代表的なサービスについてお伝えしていきます。

1.Felo(Felo3.0)

日本発のAI検索エンジン「Felo」は、単なるリサーチ機能にとどまらず、マインドマップやスライド資料、さらには画像までを簡単に生成できる多機能性が特徴です。

日本語対応であることや直感的なインターフェースを武器に、リリースからわずか1か月で15万人以上のユーザーを獲得したことで話題になりました。

Feloは2025年1月に、AIエージェント機能が実装された「Felo3.0」をリリースしています。その機能は大きく以下の2つです。

  • 検索エージェント機能(検索代理)
    • 「学術と研究」「業界調査」など、特定の領域や目指すアウトプットに最適化されたAIエージェントがタスクを実行
    • 単一の情報源に依存せず、複数の信頼できる情報源からデータを収集し、相互に検証することで、情報の正確性を高めている
  • マイエージェント機能
    • 個人のニーズに合わせてカスタマイズ可能なエージェント機能で、独自の検索プロセスや判断基準を設定できる
    • 自分なりの検索やリサーチのステップが決まっている方、もしくは特定の分野でAIを動かしたい方におすすめ

▼豊富に用意されているエージェント機能用のテンプレート

日本発の検索AI「Felo(Felo3.0)」がすごい!AIエージェントによる自動化、スライドやマインドマップ制作も.003

▼テンプレートの内容に沿った形でステップを設定

日本発の検索AI「Felo(Felo3.0)」がすごい!AIエージェントによる自動化、スライドやマインドマップ制作も.004また、検索結果をもとに、レポートやプレゼンテーション資料まで自動で作成できるので、資料作成にかかる時間が大幅に短縮できることも魅力です。現在は無料版でも問題なく利用できますので、ぜひお試しあれ。

▼こちらの記事ではより詳しく機能について説明しています。ぜひご覧ください。
日本発の検索AI「Felo(Felo3.0)」がすごい!AIエージェントによる自動化、スライドやマインドマップ制作も – SELECK

2.Perplexity(Perplexity Assistant)

Perplexityも、2025年1月にAIエージェント機能「Perplexity Assistant」をリリースしています。現在は、Androidユーザーのみが利用可能です。

その特徴としては、レストランの予約やタクシーの配車、動画の再生など、複雑なタスクを自律的に実行してくれる点にあります。

例えば、「六本木ヒルズのレストランを予約して、そこまでのUberを手配して」とリクエストすれば、レストランの予約を行い、その予約時間に合わせてUberの配車が設定されるといった形です。

また、Perplexity Assistantはマルチモーダルで対応ある点も強みです。テキストだけでなく画像や音声なども理解することができます。そのため、カメラを起動して撮影したものについて質問するといったことも可能です。

例えば、料理の写真を撮影して「この料理のカロリーは?」と質問したり、観光地で建造物を撮影して「この建物の名前と歴史を教えて」といった使い方ができます。

同社によると、連携するアプリはSpotify、YouTube、Uber、メールアプリなどで順次拡大予定とのことです。

▼こちらの記事ではPerplexityの使い方や機能について詳しく説明しています
これはGoogle検索を超えた…!AI検索エンジン「Perplexity AI」を【超・徹底解説】 – SELECK

3.ChatGPT(Operator)

OpenAIは2025年1月23日、ChatGPTの新機能としてAIエージェントである「Operator(オペレーター)」を発表しました。現在は、米国のChatGPT Pro(月額20ドル・日本円で約3万円)加入者のみ利用可能です。

その最大の特徴は、ChatGPT単体では実現できなかったWeb検索やAPI呼び出し、コード実行などのタスク自動化が可能な点です。これにより、常に最新の情報にアクセスできるため、ニュース等のデータもアウトプットに反映されるようになります。

タイピング・クリック・スクロールなどの操作を自動で実行可能で、例えば、航空券やホテルの予約、オンラインショップングなどの複雑なタスクも自律的に行うことが可能です。

セキュリティ面では、支払い情報やログイン情報が必要な場合、ユーザーに確認を取る仕組みが実装されており、安全性にも配慮されています。

同社によると、「ChatGPT Plus」の利用者や米国以外のユーザーにもOperator機能を提供する予定とのことで、今後が非常に楽しみです!

国内外で注目されるAIエージェント事例5選

AIエージェントは世界中で研究や開発が進み、実用化に向けた事例も着実に増えています。本章では、AIエージェントの事例を5つご紹介します。

1.satto(ソフトバンク)

satto(さっと)」は、ソフトバンク社が2024年8月23日に発表したAIエージェントサービスです。

「いつでもあなたをサッと助けてくれる存在」を目指して開発されたこのサービスは、名前の通り、素早く簡単に業務タスクを処理できる点が大きな魅力です。

その最大の特徴は、プロンプトの入力が不要な点にあります。あらかじめ用意された選択肢から実行したいタスクを選ぶだけで、メールの文章作成や誤字脱字の修正、スクリーンショットからのTODOリスト作成など、様々なタスクを自動で実行できます。

加えて、GoogleやMicrosoftなどの外部ツールとの連携も可能で、幅広い業務プロセスの自動化に対応しています。ユーザーは自分好みのタスク実行パターン(スキル)を作成でき、プラットフォーム上で他のユーザーが作成したスキルを活用することも可能です。

なお、現時点ではmacOSのみの対応で、利用にはGoogleアカウントが必要です。利用を希望する場合は、ウェイトリストに登録することで順次利用可能となります。

2.Fujitsu Kozuchi AI Agent(富士通)

富士通は2024年10月に、会議AIエージェントサービス「Fujitsu Kozuchi AI Agent」を発表しました。

その最大の特徴は、AIが「組織の一員」として会議に参加し、データ分析や施策提案を自律的に行う点です。会議中の会話から本質的な課題を抽出し、適切なAIモデルを選択した上で必要なデータを収集・分析、解決策を提案するといった形で、効率的な意思決定をサポートします。

同社によると、今後は生産管理や法務など、より幅広い業務領域に特化したエージェントを順次追加していく予定とのことです。

3.Agentforce(Salesforce)

Salesforceは、自律型AIエージェントを構築・展開するためのプラットフォームとして「Agentforce(エージェントフォース)」を2024年10月より提供しています。

これは従業員や顧客へのサポートに特化したAIエージェントで、営業、マーケティング、カスタマーサクセスなどの業務を幅広く自動化できます。

具体的には、「ビジネスデータの分析」「定型業務の自動化」「自動応答システムなどを活用した顧客サポート」「ターゲット分析などのマーケティング支援」などが挙げられます。

また、企業独自のニーズに合わせたAIエージェントのカスタマイズが可能な点も大きな特徴です。エージェントビルダーを使用することで、AIエージェントの役割や業務範囲を簡単に設定できます。

さらに、2024年12月には「Agentforce 2.0」がリリースされ、CRMやSlackなどのビジネスツールとの連携が強化されました。これにより、既存の業務システムとシームレスに連携しながら、AIエージェントを活用できるようになっています。

4.Hiring Assistant(Linkedin)

Linkedinは、2024年10月に採用プロセスを効率化するAIエージェント「Hiring Assistant」を発表しました。これは同社の採用ソリューション「LinkedIn Recruiter」のいち機能として実装されており、採用プロセスの最大80%を自動化することが可能だといいます。

主な自動化タスクには、採用要件の定義、候補者の探索と評価、スカウトメールの送信、フォローアップメールの作成、候補者への返信などが含まれます。

また、その大きな特徴として「経験記憶(Experiential Memory)」という性質が挙げられます。これは採用担当者の検索履歴や志向を学習する機能で、候補者を提案する際にはその選定理由も示します。

さらに、主要なATS(応募者追跡システム)との連携も可能で、最終面接まで進んだものの採用に至らなかった次点候補者の情報も確認できます。

現在、Hiring Assistantは10社の企業で試験的に導入されており、2025年後半には提供範囲を拡大する予定とのこと。なお、2025年1月時点では英語のみの対応ですが、今後は対応言語も増やしていくそうです。

5.光/Hikari(燈株式会社)

※出典:建設業特化のAIエージェントを開発し、自社LLMサービスの「光/Hikari」に新機能として実装。

燈(あかり)株式会社は2025年1月、建設業務に特化したAIエージェント機能を自社のAIチャットサービス「光/Hikari」に新たに追加しました。

この機能開発の背景には、建設業界が直面する様々な課題があります。熟練技術者の人材不足や属人的なノウハウの継承問題に加え、膨大な書類作成、設計図面の管理などの業務負荷が、DX推進の大きなボトルネックになっていたそう。

今回実装されたAIエージェントは、同社のAI研究開発チームが開発した独自開発の自然言語処理技術と文書認識技術を活用しており、建築・土木分野の専門用語を高精度で理解することが可能です。また、設計図面や現場写真といった非構造化データの解析も可能とのこと。

そのため、業界共通の定型作業から企業独自のフローまで幅広く対応可能です。書類作成やレビューの自動化でヒューマンエラーを減らすほか、日報・帳簿など事務作業の大幅削減を実現します。

さらに、企業の自社システムとのAPI連携や承認プロセスのカスタマイズなど、企業ごとのニーズに応じた柔軟なワークフロー設計が可能な点も大きな特徴です。

おわりに

いかがでしたでしょうか。AIエージェントは、人的リソースの削減や業務効率化だけでなく、新たなビジネスモデルを創出する可能性を秘めたテクノロジーだといえます。

企業や組織が導入を検討する際は、AIエージェントの潜在的メリットだけでなく、技術的な課題を正しく見極め、戦略的なアプローチを取ることが重要です。また、アシスタントや生成AIとの違いを理解し、自社の目標や予算、リソースに合わせた形で導入すると良いでしょう。ぜひ本記事を参考に、AIエージェントの導入について検討してみてはいかがでしょうか。(了)

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