• Sansan株式会社
  • 取締役 Eight事業部長
  • 塩見 賢治

自ら「働き方の革新」に挑むのがSansan流。OKRによる目標管理や社内SNS運用を紹介

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〜オフィシャルなコミュニケーションにはWorkplaceを、エンジニアにはSlackで「聖域」を!創業10年、Sansanの組織づくりとは〜

「早く言ってよ〜」のテレビCMでもおなじみ、クラウド名刺管理「Sansan」と、名刺アプリ「Eight」を展開するSansan株式会社。

同社は、「ビジネスの出会いを資産に変え、働き方を革新する」というミッションを掲げ、2007年の創業以来、自らも進んで「新しい働き方」を実践してきた。

例えば創業2年目には「社内メール禁止」を宣言し、企業向けSNSを導入。他にも、営業のオンライン化(※詳細はこちら )や、徳島県に古民家を改装したサテライトラボを設置するなど、効率性を追求した新しい取り組みを常に行っている。

また同社組織の3分の1を占めるのは、エンジニアだ。その背景から、働き方と同時に、組織づくりにおいても試行錯誤を繰り返してきたという。

今回は、同社取締役でEight事業部長を務める塩見 賢治さんに、Facebook WorkplaceとSlackを使った社内コミュニケーションや、OKRによる目標管理について、詳しくお伺いした。

「働き方の革新」に、自ら挑み続けてきた10年間

Sansanが目指しているのは、紙の名刺がすべてデジタルに置き換わり、働き方が革新された世界です。

それを目指すにあたっては、まず目の前の課題を解決していく必要があります。今、既にある体験と新しい体験を、きれいに置き換えていくことが重要だと思っているんですね。

ですので最初はまず、今ある名刺がデジタルできっちり管理できて、その便利さが伝わるように、1歩ずつ「Sansan」と「Eight」というサービスを成長させてきました。

こうした「働き方の革新」をテーマに置いているので、創業当時から、自分たちも新しい働き方をどんどん実践していこうという考え方がありましたね

IT化も進んできて、これまでとは違う働き方ができる時代になったことは間違いありませんが、実際のところ、自分でやってみないと何もわからないと思うんです

そして我々が「働き方の革新」をミッションにおいている以上、それを率先して行っていくべきだと考えています。新しいITツールなども、どんどん使って試す文化がありますね。

例えば社内コミュニケーションで言うと、創業2年目の2009年には「社内メール禁止」を掲げました。

メールって、どうしてもCCだらけになって、無駄な会話に巻き込まれちゃうじゃないですか。それで人の時間を奪ってしまうので、メールをやめて、社内SNSを導入したんです。

また弊社では、2013年から徳島県にサテライトオフィスを設けるなど、リモートワークも推進しています。

そうした離れた拠点とストレスなく繋がるため、社内の「ITインフラデザイン室」という組織が、新しいサービスを調査しながら、より効率的なリモート環境を作っていこうとしています。

全社でWorkplaceを使い、エンジニアにはSlackで「聖域」を

ただ社内ツールを「これ」と決めても、1年経ったらもう古くなっちゃうんですよね。社員もどんどん増えていますし、それによっても変化が求められます。常に新しくて良いものを取り入れていく、という姿勢が重要だと思っていますね

今は、社内共通のコミュニケーション基盤には、ビジネス版FacebookのWorkplaceを使っています。会社全体への連絡であったり、部内でのディスカッション、クラブ活動などの報告といった、様々な情報を共有しています。

▼実際に同社でWorkplaceを活用している様子

一方で、エンジニアや開発に関わるメンバーは、Workplaceに加えてSlackも使っています。

Sansanは今、従業員が300名ほどなのですが、その3分の1以上がエンジニアです。社内ツールは、全社的に「これを入れよう」と決めて導入することが多いのですが、Slackだけはエンジニアからリクエストがあって使い始めました。

ですので、社内でのSlackの位置付けは、「エンジニアコミュニティのためのツール」という感じです。

▼実際に同社でSlackを活用している様子

僕もSlackは使っていますが、エンジニアとぱっとコミュニケーションを取りたい時や、障害対応の確認といった形で、使うシーンは限定されています。

Slackはある意味、エンジニアにとっての「聖域」になっているんですね。個人的な使い方としては、エンジニアとのコミュニケーションを中心に、その場でレスポンスがほしい時だけ使っています。

組織の拡大により、エンジニアはより「小さなチーム」で開発

エンジニアの組織づくりに関しても、これまで色々と試行錯誤してきました。

Eight事業部で言うと、現在50名弱のエンジニアが、6チームに分かれてスクラムを組んで開発しています。それぞれのチームに、機能別のミッションが割り当てられている形です。

例えばユーザー数をグロースさせるチーム、メッセージ機能の改善を担当するチーム、企業向けのサービスを開発するチーム、といったイメージです。

以前は、チーム数はもっと少なく、 1つひとつの規模が大きいチームで開発を行っていました。でもそうすると、大きな機能開発があった時に、既存のリソースをフルに割り当ててしまい、改善の方が止まってしまう…といった問題が発生しがちで

そこで、できるだけ小さなチームで動かして、何か大きい開発があったとしても改善やグロースを諦めずに続けていられるよう、このような形になりました。

またそれとは別に、スクラム開発をきっちりと回すための「スクラム推進チーム」を設けています。このチームの具体的な活動としては、新しいメンバーに対する初期トレーニングや、既存メンバーへのアドバイスや仕組みづくりの支援を行っています。

目標への納得度を高めるため、「OKR」で全社の目標を管理

また、エンジニアも含めた全社の目標管理には、OKR(※)を採用しています。

※目標(Objective)に対して、その主な結果(Key Result)を定量的に評価する目標管理メソッド「Objective & Key Result」

以前はずっとMBO(※)だったのですが、徐々にその限界を感じてきて、1年半ほど前に切り替えたんです。

※個々人ごとに目標を設定し、その目標への到達度合いによって評価を決める目標管理の手法

と言うのも、MBOでは、営業現場は良くても、なかなかエンジニアの理解を得ることが難しかったんです

「何を求められているのかわからない」「プロダクトの方向性は?」「これをやっている意味は何なのか」と言った声が上がってくるようになり、コミュニケーションの難しさをすごく感じていました。

その点、OKRを使うことで、「会社の方針はこれ、それを受けた部署の方針はこれ。その中で評価していくから、この範囲の中で各自がオリジナリティを出そう」といった形で明確にできるんですね。

そうすると、やっぱりみんな仕事に対して「やる意義」を感じられるようになると思います。

また、エンジニアが「イケてる」と思う企業でOKRが導入されていることも、結構重要でしたね

実際に、元Googleの方に来てもらって、コーチングをしてもらったんです。みんなやっぱり「元Googleの経験者から教えてもらえれば、理解も深まる」と納得して導入できました。

OKRの運用では、まず当然ながら全社のOKRがあります。それを受けて、ディビジョンのOKRは僕が作ります。

今だと、Eight事業部で5個のOKRがありますね。実際のO(Objective:目標)は、例えば「Eight上でやりとりされるメッセージ数を10倍に引き上げる」といったものです。できるだけ、具体的に設定するようにしています。

そして、そのOKRを受けて、各チームが「そのためには、この施策でこの数字を達成します」という形で、チームのOKRを設定します。

トップダウンとボトムアップ、うまく擦り合わせて初めてちゃんとしたOKRのツリーができるじゃないですか。ただ、トップダウンの方を具体的に指示しないことには、ボトムアップと擦り合わせられないので…。そこが一番、難しいところだと思います。

「名刺管理」を超える、新たな価値を提供し続けていく

Eightは今、ユーザー数が150万人以上にまで拡大しました。十分なデータが集まってきていることで、名刺管理だけでない新たな価値を提供できるようになってきたかな、と思っています。

Sansanは企業向けのサービスですが、Eightは、個人のビジネスプラットフォームとして使ってもらいたいと思っていて。個人のビジネス戦闘力を上げる、武器のような存在になっていってほしいなと。

そのために、今は色々とサービスを仕掛けているところです。今年の6月に発表した「企業ページ」もそのひとつですね。

ユーザーは、気になる企業のページをフォローすることで、企業が発信するコンテンツを、Eightのフィードで受信できるようになります。 また、「Eight Talent Solutions」というサービスも開始しました。これはユーザーの志向やキャリアにマッチする企業を分析して、求人があれば推薦してくれるというサービスです。

このようなユーザーと企業をつなげるサービスによって、日本のビジネスパーソンや企業の成長を後押しできればと思っています。(了)

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