SELECK編集部 榎本
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リモート環境でもチームのパフォーマンスを最大化!6社の「マネジメント・ハック術」

みなさま、こんにちは! SELECK編集部の榎本です。

「緊急事態宣言」の発表から、約2週間が経ちました。現在リモートワーク(テレワーク)をされている皆さまも、日々さまざまな課題を感じていらっしゃるのではないでしょうか。

SELECKでは、リモートワークに伴う課題を解決するべく、各社を緊急取材。全4回の特別連載として、先週は第1弾第2弾となる記事を公開させていただきました。

第3弾となる本記事のテーマは、各社イチオシの「リモートマネジメント術」です!

メンバーのコンディションがわからない、仕事の進捗が見えづらい、パフォーマンスが下がりがち…といったリモートワーク特有のマネジメント課題。これに対し、各社はどのように向き合っているのでしょうか。

本日ご紹介するのは、以下6社の事例になります。

  1. 気軽に相談できる「オンライン会議室」を常時設置 / ベルフェイス
  2. メンバー間の「情報格差」を防ぐ、議事録の共同編集 / アカツキ
  3. 事業成長を鈍化させない!OKRと高頻度の1on1を実施 / GMOペパボ
  4. 進捗を共有し、マネジメントのアクション頻度を上げる / RELATIONS
  5. 雑談を意図的に生み出す、シャッフル1on1と分報チャンネル / bosyu
  6. 社内報やWeb会議の「壁紙」で、組織の一体感を醸成 / ベーシック

では、早速みていきましょう!

1. 気軽に相談できる「オンライン会議室」を常時設置 / ベルフェイス

まずは、営業特化のWeb会議システムを展開するベルフェイス社。同社の営業部門にて実践している、リモートマネジメント術をご紹介します。

リモートワークでは、気軽な相談や確認といった「リアルタイムのコミュニケーション」が取りづらいと感じる場面はないでしょうか。

同社も、この春に多くの新入社員の受け入れや新チームの組閣を行い、リモート環境で社員研修や業務をする中で、同様の課題があったといいます。

その解決策として、始業から終業時間までの終日、チーム毎の「オンライン会議室」を設置。顧客への対応以外の時間は、この会議室に入室した状態で業務を行っているとのことです。

▼毎朝、Slackで「オンライン会議室」を案内

オンライン会議室の出入りは自由。質問・相談・報告は、なるべくこの会議室上で行います。また、全社やチームでの会議を録画して、全体に展開しているそうです。

加えて、メンバーが当日予定しているタスクとその振り返りを、始業時と終業時に投稿するというルールを設けたとのこと。

この取り組みは、メンバーを細かく管理するマイクロマネジメントのためでなく、会社の方向性や業務に変更が生じていないかの相互確認と、コミュニケーションの活性化を目的にしているといいます。

▼同社のオンライン会議でのひとコマ

永続的にリモートワークとなった場合でも、「むしろリモートワークの方が生産性が高い」という状態を目指しているとのことです。

リアルタイムに相談できる環境づくりとタスクの可視化で、メンバー全員の意識を揃え、スピーディーに課題解決を行うためのリモートマネジメント術ですね。

2.メンバー間の「情報格差」を防ぐ、議事録の共同編集 / アカツキ

リモートワークを進める中では、「メンバー間で情報の格差が生まれていても、それ自体を把握しづらい」という難しさがあります。

モバイルゲーム事業を中心に、エンタメ領域で様々なサービスを展開するアカツキ社。同社では、「透明性のある議事録」を残すことで、その場にいなかったメンバーが議論の経緯を追えるようにすることを意識しているそうです。

会議は、Web会議ツールZoomで開催し、Googleドキュメントを全員で共同編集しながら、議事録を取っていきます。

疑問・訂正があれば、提案機能や編集機能を使ってコメントを残すことで、疑問を解消するまでの議論のプロセスが一貫して追えるようにしているとのこと。

▼実際に議事録を共同編集しながら会議をする様子

また、何気ない雑談から生まれるコミュニケーションや、そこから生まれる様々な可能性も大切にしているそう。

そこで、Zoomの雑談部屋など、対話する機会を意図的に設け、「体験や感情をこまめに共有する」という同社のマネジメントスタイルを守っていきたいとのことです。

オンライン会議での議論過程は全体で共有される機会が少ないからこそ、組織内で誤った解釈が生まれないようにする工夫が重要になりますね。

3. 事業成長を鈍化させない!OKRと高頻度の1on1を実施 / GMOペパボ

リモート環境下でも、事業成長のスピードを鈍らせることなく高速化させるには、どのような工夫をしたら良いのでしょうか。

GMOペパボ社minne事業部のマーケットグループでは、OKR(※)の導入と1on1の頻度を高めることで、リモートワーク開始以前よりも、さらにチームの団結力が増したといいます。

※OKR…「Objectives and Key Results」の略語で、目標管理のフレームワークのひとつ。詳しくはこちらをご覧ください。

まず、パフォーマンスや施策精度の向上を目的に、OKRをテスト導入。事業成長のためのO(目標)とその達成のために必要な要素であるKR(成果指標)を、マネージャーを含むチームメンバー全員で合意の上で設定。

チーム全体で定性面・定量面の共通のゴールを明確化し、計画会(OKRに基づいた成果共有と今後の計画)を定期開催することで、スピードを鈍化することなく事業を推進しているとのこと。

▼OKRのテンプレート(イメージ)

また、1on1は、これまでの月1から隔週に実施頻度を増加。1人ひとりのコンディションを知るために冒頭に長めの雑談をとったり、定期的に仕事の進捗確認をすることで、パフォーマンスの向上に繋がっているといいます。

いまは、多くの企業で大胆な方針転換が求められる状況です。その点、よりフォーカスを定めるOKRの運用や、コミュニケーションの密度を上げる工夫は、参考になりますね。

4. 進捗を共有し、マネジメントのアクション頻度を上げる / RELATIONS

また、リモートワークの環境下では、目標に対する成果のアウトプットをより意識する必要があります。

SELECKを運営するRELATIONS社では、目標に対する各メンバーの意識を高め、その目標達成をサポートするピープルマネジメントを強化することを目的に、目標管理シートの更新を任意で増やしています。

目標管理を行っている自社開発ツールの「Wistant」上で、個人のセルフマネジメント画面のコメント欄に「目標に対するアクション」「成果」「振り返り」を記入

それをマネージャーが確認することで、メンバーの自律的な活動をキャッチアップし、必要に応じたサポートがしやすくなったといいます。

▼目標に対する「コメント・タイムライン」で進捗共有

また同社でも、1on1の頻度を隔週から週1に変更。さらに、事前アンケートのトピックに「自身のコンディション」を追加して、リモート環境でなにか困っていることや共有したいことがあれば、メンバーから積極的に話しやすいようにしています。

RELATIONS社では、目標に対する管理を強化するのではなく、マネジメントのアクション頻度を高めることで、メンバーの自律的な動きをサポートしているとのこと。

メンバーの動きが見えづらくなるリモートワークだからこそ、ツールや1on1などをうまく取り入れながら、日々の共有を増やしてみてもよいかもしれません。

5. 雑談を意図的に生み出す、シャッフル1on1と分報チャンネル / bosyu

続いては、SNSでの「募集」サービスを展開するbosyu社の取り組みをご紹介します。

前提として、同社ではマネジメント観点でのリモートワークのメリットを、作業時間の確保が容易である点と捉えているそう。そこで、「無駄な打ち合わせの排除・定例の打ち合わせは最大20分」というルールを徹底しているといいます。

その一方で、「困ったときにすぐに聞ける」という状態を作るには日々の雑談が何よりも重要なため、「雑談の量」を増やすことを目的とした様々な施策を行っているとのこと。

例えば、通常は上司と部下で行うことが多い1on1を、役職も職種も関係なくランダムにシャッフルして行う「シャッフル1on1」という取り組みを実施。週1回、15分の開催で、雑談やちょっとした仕事の相談をしているそうです。

▼bosyu社でのシャッフル1on1の流れ

元々は他チームとの連携がうまく取れていなかったり、仕事でのフィードバックをもらう機会が少ないという背景から始まったそうですが、「職種が違うと話す機会が少ないので楽しい」などポジティブな声がたくさん出ているとのこと。

他には、Slack上に各々の「分報チャンネル」を用意し、雑談のきっかけを作る施策も行っているそう。日々の分報を書くこと自体が目的ではなく、それをきっかけとしたコミュニケーションが生まれることを狙いとしています。

▼実際の「分報チャンネル」の様子

もし話題に関連しそうな人がいる場合、メンションをつけてその人を巻き込んだり、あえて大げさにコメントやスタンプで反応したりすることで、雑談に発展しやすい環境を生み出せるようにしているそうです。

※シャッフル1on1について詳しく知りたい方は、bosyu社のブログをご覧ください。

6. 社内報やWeb会議の「壁紙」で、組織の一体感を醸成 / ベーシック

1人ひとりが離れた環境で長く業務をすることで、組織への帰属意識や一体感が薄れてしまうのでは、という危機感をお持ちの方も多いことと思います。

Webマーケティングメディア「ferret(フェレット)」などを運営するベーシック社では、リモートワークでも社員の一体感を醸成し、同社のコンピテンシーである「高いチームスピリッツ」を発揮できる環境づくりを心がけているとのこと。

社員に負担がかかり過ぎず、かつ効果的なものとして、下記5つの施策を実行しているそうです。

① 社員100人以上が参加する、四半期毎の全体会や、月一の朝会をオンラインで実施

▼チャットでも積極的に発言があり、盛会になったとのこと

② リモートワーク中に役立つテーマを扱った「社内報」記事を展開
「自宅でできる健康法」「リモートワークのコツ」「今おすすめの書籍&動画コンテンツ」など、役立つテーマの記事を企画・配信。

③ コミュニケーション促進のための新たな福利厚生として、オンライン飲み会を推奨
1人あたり3,000円/月を補助。この補助が開始されて以来、ほぼ毎日社内のどこかのチームでオンライン飲み会が開催されているそうです。

④ オンライン会議でのアバターの使用を許可し、雰囲気を和ませて会話を誘発

⑤ オンライン会議用に公式壁紙を提供し、オンライン会議の背景として積極的に使用

▼ベーシック社で用意した4種類の公式壁紙

これらの取り組みをきっかけに、社員同士のコミュニケーションが目に見えて増えたり、「リモートワーク状況下でも、一体感を感じながら働けている」という声が挙がったりと、メンバーから高評価を受けているそうです。

結果的に、リモートワークでも業績が衰えることなく、この4月においては、第2週目で既に計画数値を達成するチームが出ているなど、高い結束力が保てているといいます。

全社の一体感醸成と盛り上げの工夫として、ぜひご参考になさってください。

まとめ

今回はリモートマネジメント術として、6社の事例をご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

各社共通でおっしゃっていたのは、オフラインでのマネジメント以上に「相手を信じること」が重要とのことでした。

業務の進捗については必要以上の確認を行わず、メンバーがアラートを挙げやすい環境を作ることで、何か困ったことが起きる前に、可能な限り未然に手を打てるようにしているそうです。

皆さまも自社に合う形で組み合わせて試していただき、リモートマネジメントの質を高めるヒントにしていただければと思います。

さて、本日までお届けしてきた、全4回の【特別企画】各社イチオシのリモートハック術。次回、4月30日(木)公開予定の第4弾は、「リモートオンボーディング」をテーマに各社の工夫をご紹介します!

新入社員を組織に定着させ、早期に戦力になっていただくため、今の環境下でできる効果的な施策とは? ぜひお楽しみに!

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