• コードキャンプ株式会社
  • カスタマーサポート チームリーダー
  • 藤本 大輔

カスタマーサポートもデータで語る時代!数字を根拠に周りを巻き込む、その方法とは?

  • -
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    -
  • tweet

〜ユーザーと最も距離の近い存在であるカスタマーサポートが、エンジニアと共にサービス改善へ向き合うために必要な考え方とは〜

Webサービスを成功させるための重要な役割として、カスタマーサポート(以下CS)が挙げられる。最も近い距離でユーザーの声を聞くことができる立場だからこそ、サービスを改善するヒントを得られるからだ。

一方で、実際にサービス改善を実行していくには、開発チームを巻き込む力も必要だ。そのためにも、「ユーザーは◯◯な機能を求めていると思う」といった仮説ベースの主張をするだけでなく、「なぜ、それが必要なのか?」を客観的に証明すべく、数値で根拠を自ら示すことが求められる。

今回は、現職含め、計4社でのCS経験をもち、現在はコードキャンプ株式会社でCSチームのリーダーを務める藤本 大輔さんに、CSがサービス改善に貢献するために必要な考え方についてお話を伺った。

コードキャンプのCSが目指すのは、生徒の継続学習のサポート

私はこれまで複数社でCSに携わり、半年ほど前に、弊社に入社しました。CSは、私ふくめて計3名体制で運営しています。

CodeCampは、プログラミングを学びたい人へ現役のエンジニアがレッスンをするオンラインのプログラミングスクールです。講師が設けたレッスンスケジュールの時間枠に受講生が応募をすると、オンライン上でレッスンが実施されます。

CSの一番のミッションは、受講生に継続してレッスンを受けていただき、プログラミングの習得をサポートすることです。そのため、成果指標としては「受講生ログイン率」「課題の修了率」を掲げています。 

個別チャットやLINE@を活用し、1人ひとりと近い距離で向き合う

実際の問い合わせとしては、コース選びの相談や、スケジュールの調整などが多いですね。

コードキャンプのCSの特徴としては、多くの問い合わせに対応していくというより、1人ひとりと近い距離で向き合うサポートをすることです。

というのも、受講生の方も忙しい日々の合間を縫ってレッスンを受けるので、継続することが簡単ではないんですね。「今日は仕事が忙しくて疲れた」とか「ちょっと飲んじゃったから」とか、どうしても心が折れる瞬間がありますよね(笑)。

そのため、受講生の性別・年齢・過去のプログラミング学習歴に基づいて、レッスンスケジュールを組む自社システムを提供したりしています。

▼受講生のスケジュール管理をサポートするツール

また、昨年の11月からはLINE@で相談窓口を設け、より近い距離でコミュニケーションをとるような工夫をしています。

▼LINE@を活用して、近い距離でのコミュニケーションを図る

Re:lationを活用し、ツールの運用コストを大幅に削減

受講生からのメールでの問い合わせに対応するツールとして、以前は「Zendesk(ゼンデスク)」を利用していました。ですが、より我々にとって適切なツールを探した結果、2017年1月頃から「Re:lation(リレーション)」に移行したんです。

Re:lationは、画面がシンプルでわかりやすいので、受講生からの問い合わせの受信から内容を確認、返信、そして管理までを、ストレスなく進めることができます。

▼シンプルで直感的なUIが特徴のサポートツール「Re:lation」

問い合わせに対して「未対応」「保留」「対応完了」「対応不要」といった進捗をラベルで分類したり、案件内容ごとに「コース・オプション」「レッスン」「料金」などのラベルをつけて分析に使うこともできます。

▼問い合わせの「対応進捗」「内容」などをラベルで管理

また、問い合わせ用のメールアドレスごとに別々のメールボックスで表示することもできるので、CSが管理するメールアドレスごとの進捗管理もとても楽ですね。

他にも「メール本文に◯◯というキーワードが含まれている」のような検索の条件を、コーディングなしで非エンジニアでも簡単につくることができます。

Zendeskは、問い合わせに対して細かいラベル付けや分析ができ、FAQ(※)も簡単に作成できるので、非常に便利なツールだと思います。

※よくある質問とその回答をまとめたもの。問い合わせ数を減らすため顧客向けに活用されるほか、社員間のナレッジ共有やコールセンターの対応などでも使用される。

ただ、我々のサービスの性質上、毎日大量の問い合わせがくるわけではないので、機能が豊富すぎるなと感じていたんですね。この操作をするためには、このボタンをクリックして...というように、機能を調べてそれを他のメンバーに共有するのに、結構な時間がかかっていたことが課題でした。

一方で、Re:lationはとてもわかりやすいツールで、他のメンバーに教えた時間も30分くらいなので、運用の負担がかなり軽減されました。やはり、CSツールは自分たちの要件に合わせて適切なものを選ぶことが大切だと思いますね。

CSチームもSQL!データを元に、プロダクト改善にも関わる

レッスンを継続して受けてもらう、ということを考えたときに、CSチームとしては、単に問い合わせに対応するだけでは不十分です。ユーザーと近い距離にいるからこそ感じられるニーズをくみとって、サービス改善に反映させていくことも求められます。

その際に大切にしていることは、開発側に「こういう声があります」と伝えるだけでなく、実際のデータをもって提案することです。

エンジニアからすると、感情的にはユーザーのために何とかしたいと思っても、様々な業務がある中で、何を優先してやるべきか、根拠がないと着手しずらいですよね。

そこで、CSのメンバーが自分たちでSQL(※)を書いてデータを抽出するようにしています。主な数値データはダッシュボードで社内に可視化されていますが、細かい施策の効果測定までをエンジニアに依頼すると、スピードが上がりませんので。

※データベース内のデータの抽出などに用いられる言語

CSチームが自力でデータ分析を実施できるよう、社内でエンジニアが主宰する勉強会にも参加しています。もともと社員は無料でレッスンが受けられるので、勉強会以外でも仕事の合間にスキルを身につけることもできます。

実際にCSスタッフとしてレッスンを受け、エンジニアへジョブチェンジしたメンバーもいるぐらいです。CSとしては痛手ですが…(笑)。プログラミング学習サービスを提供しているだけあって、教育環境は充実しています。

ユーザーニーズを数値で測るために、CSチームから機能追加を提案

また、そもそも改善の根拠にするためのデータが存在しない場合は、機能追加の提案を、CSチームからすることもあります。

例えば以前は、受講生が希望する時間帯に枠がなく、レッスンを受けられなかった場合に、その事実をこちらが知る方法がありませんでした。

要望として声は聞いていたのですが、何かデータがあった訳ではなく…。そこで、受講生のニーズを可視化するための、「レッスン希望ボタン」の実装を提案したんです。

▼実際に実装されたレッスン希望ボタン

すると思った通り、レッスンのない時間帯にレッスンを受けたいと思っている受講生が多いということを、数値で可視化できました。その情報を講師に共有することで、レッスンの受講回数を増やすことができました。

周りを巻き込むためにも、「データで語る」ことが大切

これはCSに限ったことではありませんが、周りを巻き込んで何かをやっていく時に、データとセットで提案することは非常に重要だと考えています。

サービスを運営する中で、やりたいし、やるべきだと思う改善事項ってたくさんありますよね。ただ、限られた時間の中で何を選択するのかというのは、個々人の主観だけでなく、しっかりと数値的な根拠をもって客観的に判断していくことが大切だからです。

改善策をスピーディーに実行していくためにも、CSチームはユーザーの声に基づいた仮説を立て、自分でデータをとって、開発チームに働きかけていくことが求められると思います。

最近では、個人の活動として「CSエバンジェリスト」を名乗って、CSに関わる方を集めたCS HACKというイベントの運営もしています。CSが素晴らしい仕事であることを伝えるために、今後も様々な人と意見交換して、CS業界を盛り上げていきたいですね。(了)

SELECKからの特典

SELECKでは、これまで400社の「ベストプラクティス」を取り上げてきました。

そこで今回、2017年にあなたの働き方がワンランク上がるようなツールをまとめた、2017年版「生産性向上ツール」厳選ガイドを作成しました。

ぜひダウンロードして、2017年の業務に活用してください!

2017年版「生産性向上ツール」厳選ガイドのダウンロードはこちら

  • -
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    -
  • tweet